今回は薬剤師の育休や産休について、その期間や、育休中の給料、また取得方法について詳細に説明していきます!
私は男ですが、最近妻が出産し、家族が増えました!その際に、育休や産休の制度について、改めて自分なりに調べたため、それらをお話します!
出産を控えた女性薬剤師の方、また私のように家族が増えた男性薬剤師の方の参考になれば幸いです!
以下、目次となります。
薬剤師の育休や産休の詳細!期間や給与、取得方法について!
薬剤師の育休や産休の期間はどのようになっているのでしょうか。また休職中の給与体系について、一般的にはどのようになっているのでしょうか。
基本的には企業により異なりますが、本項では一般的に設定されている期間や給与について詳細に説明していきます!
1.薬剤師の育休や産休の期間
産前休暇として、出産予定日の6週間前から産休を取る事が出来ます。また、育児休暇に関しては、原則1年間になりますが、保育施設の入園が出来ない場合など、特別な事情がある場合は、申請し、1年半まで延長出来る職場もあります。
これらは一般的な期間になりますが、薬剤師業界では、期間の延長に理解があり、過去に実績がある企業もあります。
薬剤師でなくても、一般企業に1年以上の在籍し、実績がある正社員や、大手企業と呼ばれる会社であれば、問題なく取得する事が可能です。
薬剤師業界も福利厚生が強い大手の調剤薬局薬剤師であったり、ドラッグストアの薬剤師、製薬会社、公務員の薬剤師などが産休育休が充実しています。
特に調剤薬局に関しては、女性薬剤師が多く活躍しているので、産休が充実している職場は多いです。
2.薬剤師の育休や産休中の給与
一般的に貰える金額として、今まで支給されていた給料が丸っと貰えるのではなく、約半分ほどの収入が得られると考えて良いでしょう。
育児休暇を開始した日から6ヶ月間までは、月給の2/3が支給され、7ヶ月目から会社に復帰するまでは、月収の約半分が支給される形になります。
育児休業給付金制度と呼びますが、子供が出来た場合に、会社に報告して、会社が手続きを進めます。
3.薬剤師の育休や産休の取得方法は?
妊娠が発覚した時点で会社に報告を行い、手続きを進めます。
薬局やドラッグストアの店舗に勤めてる場合には、上司が産休育休の申請書を持ってきてくれる事もありますし、私の働いていた病院では、事務の部署に報告をして、期限までに書類を提出し、産休を取得する流れになっていました。
正社員でなくても、アルバイトやパートでも条件を満たせば育休産休を取得する事が出来ますし、派遣薬剤師でも取得する事が可能です。
派遣薬剤師の場合は、派遣紹介会社に勤務している形になるので、登録している会社の規約や条件が異なる場合がありますが、一般的には1年間勤務している実績があるなどの条件を満たすと、産休育休の取得が可能になります。
薬剤師で育休や産休を取りやすい職場は?
どんな職場が育休や産休を取りやすいかは、女性薬剤師は職場選びの際に気になるポイントの一つではないでしょうか。
本項では、具体的にどの職場が制度が充実しているのかについて、説明していきます。
1.大手調剤薬局
大手調剤薬局では、比較的女性薬剤師も多く活躍していて、産後のキャリアアップ制度も整っています。また、女性だけでなく、男性薬剤師についても育休取得を承認しており、実際に取得した人数がホームページ上に掲載されていました。
さらに、育児休暇の場合は、保育園に入れなかった方を対象に、通常1年間のところを最大2年間まで延長出来る企業もありました。
他にも、育児短時間制度に力を入れていて、育休から復帰後の勤務時間を最大2時間短縮出来る制度を取り入れている企業もあります。
この時短制度は、一般的な企業は子供が3歳までという制限がありますが、大手の調剤薬局では、子供が小学校に上がるまで適応可能な企業もありました。
大手になると企業が託児所を持っている場合もあるので、待機児童を解消出来るメリットもあります。
しかし、派遣薬剤師として調剤薬局に勤務する場合は、派遣紹介先からの福利厚生を受ける事になるので、派遣先が大手調剤薬局であっても、同じ様な待遇にはならないので、注意しましょう。
2.製薬会社
製薬会社の中には、優秀な子育てサポートとして、厚生労働省から「プラチナくるみん」のお墨付きを受けている企業があります。
具体的には、男性社員の積極的な育児休暇の実績や、女性社員のキャリアアップ支援、在宅で勤務出来る制度など、一般的な育児、産休制度よりも、一歩先を進んでいる内容が評価され認定を受けています。
企業によっては、女性の育休取得率が100%、男性も50%を超える取得率の製薬会社もあり、育児短時間制度も導入しているので、夜遅くまで働く製薬会社でも、負担にならずに職場に復帰する事が可能です。
また、製薬会社の業務は、在宅でも出来る仕事もあり、ガジェットが会社から支給されて、オフィス以外にも隙間時間に仕事をこなすといった働き方も可能です。
実際の体験談として、私が薬局に勤務していた時、担当であった女性のMRの方が産休に入るので、担当が変わる旨を、伝えてくれた事がありました。その際、産休への動線も非常にスムーズに行われていると感じる事が出来ました。
「プラチナくるみん」を認定している企業では、特に男性薬剤師に対して、育休に対する理解が高いと思って良いでしょう。
3.ドラッグストア
ドラッグストアは、資本金が小さい企業が少なく、福利厚生が充実している企業が多いです。仕事と子育ての両立を推進しており、薬局として初めて「プラチナくるみん」を認定されたドラッグストアもあります。
また、女性が多い職場になるので、周りからの理解もあり、例えば子どもが急に発熱した場合などでもしっかりとフォローしてもらえます。
基本的な産休育休制度は、問題なく取得する事が出来ますし、子どもが生まれる前に、配偶者が休暇を貰える制度を導入しているドラッグストアもあります。
そのため、配偶者の出産に立ち会う事が出来たり、職場へ復帰後も、土日を固定して休みを取得する事が出来たりと、手厚い制度が充実しています。
店舗数が多い場合は、通勤時間を短くするために別店舗に異動させてくれたり、時短勤務で16時に退社できるなどの制度も整っています。
今後も益々、女性支援に力を入れていく事が予想されるため、非常に理解がある職場といえるでしょう。
4.規模の大きな病院
私の働いていた病院では、育休産休制度に関して、希望者が100%取得する事が出来る職場でした。
他の病院でも、ある程度の規模であったり、過去に産休育休取得の実績があると、比較的に取得しやすいです。また、薬剤師以外に看護師の取得実績がある場合も、スムーズに申請できるでしょう。
大きな病院は、敷地内保育園を完備している場合もあり、基本的に待機児童を出さない体制を整えています。また夜勤など、夜中働く事があるので、夜間対応が出来る託児所もあります。
復帰後もパートとして働く事が出来ますし、子供の突然的な発熱に対しても理解があり、フォローされやすいです。
育休や産休などの福利厚生だけでなく、病院薬剤師についてより深く知りたい方は、以下のエントリーを是非一読下さい!実際に私の体験談も交えて詳しく記載しています!
復帰後も環境が良好なので女性薬剤師にはおすすめだと思います。
5.公務員薬剤師
国が産休育休、その後の女性職員に対するキャリア形成の推進を応援していますので、公務員薬剤師は、育休産休を取得しやすいです。
公務員薬剤師として、病院で勤務する場合もありますし、役所で働く事も可能です。福利厚生が手厚く、スタンダートな支援をしてくれます。
男性薬剤師でも育休を取得している例があり、堅実な職場である事は確かです。
より詳細な公務員薬剤師の年収や福利厚生が知りたい方は、以下のエントリーに詳しく記載しているため、是非参考にしてみて下さい!
給料面では他の職場と比較して劣りますが、福利厚生の面で有利な職場と言えるでしょう。
薬剤師で育休や産休を取りにくい職場は?
育休や産休が取りやすい職場もあれば、逆に制度が充実しておらず、とりにくい職場もあります。
本項では、それら注意すべき職場について具体的に説明していきます!
1.個人薬局
私の知っている個人薬局で、産休、育休の取得の問題で揉めてしまい、そのまま退職してしまった薬剤師を知っています。
事前に会社の規約を確認していなかった事も問題だと思いますが、個人薬局は、福利厚生が大手ほど手厚くない場合が多いです。
また、明確な規約を作っていなかったり、そもそも若手の女性薬剤師が過去に在籍しておらず、会社側も初めて対応する場合もあります。
全国には個人で経営している薬局も数多くありますので、特に過去に実績がない場合はトラブルになってしまう可能性が高いので、十分注意した方が良いでしょう。
2.小規模のクリニック
院内調剤を行っている病院やクリニックについて、新規で立ち上げている場合や、過去に実績がない職場では、産休育休が取りにくい雰囲気になっている場合が多いです。
事務の部署もなく、全てを院長が行っているケースでは、院長と関係性が悪いと申請しづらかったりと、様々な問題が出てきます。
男性薬剤師が育休を取りたいと伝えると、クリニックのトップに露骨に嫌な顔をされたり、小規模なクリニックの場合は、基本的に薬剤師が1人で、周りに相談も出来ない事があるので、注意が必要になるでしょう。
入社する前に、産休育休の実績があるのかどうかを確認した方が無難だと思います。
男性薬剤師で育休をとることは出来る?
結論から言うと、男性薬剤師が育休を取得することは可能ですが、職場の環境による事が多いです。
公務員薬剤師や大手製薬企業は、上記した様に育児休暇を推進しているため、男性薬剤師でも、育休の実績があります。
しかし、大手調剤薬局やドラッグストア、病院では、まだまだ男性が育休を取得するといった社風ではない事が多く、実際に私の周りにも1人として、育休を取得した事がある男性薬剤師はいませんでした。
周りの友人を見てみると、結婚をして子供が出来るタイミングが30歳周辺が多く、既に管理薬剤師になっていたり、エリアを管轄している立場であったりと、責任感が増したり、キャリアアップを図る時期でもあり、中々育休を取得することが出来ません。
また、管理薬剤師では、1人で店舗を回している薬剤師もいて、逆に休みの穴をフォローする場合もあります。
少しずつ男性薬剤師の育休取得は理解が広まっていますが、まだまだ医療業界以外の大手企業と比べてしまうと、育休の体制が遅れていると言えます。
薬剤師は、男性職員が少なく、上司も育休を取得していない世代が多いので、言い出しにくい環境であることも原因の一つです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
男性薬剤師でも、積極的に子育てに参加したい方はいると思います。私も上記したように子どもがいますが、今回の記事は産休育休を考える良いキッカケになりました。
育休や産休制度は職場により異なる為、詳細については、まずは自身の勤め先に確認しましょう!
本記事を読んだ薬剤師の方が、少しでも育休や産休について理解が深まれば幸いです。
それでは!
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