今回は、MPラーニングについて詳しく紹介していきます。
MPラーニングから認定薬剤師を取得するコツなども合わせて説明するため、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
以下、目次となります。
- MPラーニングとは?
- MPラーニングの価格について分かりやすく解説!
- MPラーニングで認定薬剤師を取得できる?コツは?
- MPラーニングのメリット
- MPラーニングのデメリット
- MPラーニングを利用した感想
MPラーニングとは?
MPラーニングとは、研修認定薬剤師を取得するためのe-ラーニングです。
公益財団法人日本薬剤師研修センターの研修認定に対応しているので認定薬剤師を目指す方はお世話になる、e-ラーニングとなっています。
パソコンだけでなくスマホでも閲覧可能なe-ラーニングです。
MPラーニングの価格について分かりやすく解説!
コース名 | 価格 |
---|---|
研修認定薬剤師新規取得コース | 税込16,500円/1人 |
研修認定薬剤師更新コース | 税込8,800円/1人 |
研修認定薬剤師を新しく目指す方は税込み16,500円のコースを選択します。年間の価格になるので申し込みをしてから期限がある点をおさえておきましょう。
既に研修認定薬剤師の方でより知見を深めたい方や更新のために単位取得が必要になる方は税込み8,800円のコースを選択します。
また、個人での申し込みも可能ですが、団体ごとなどまとまって申し込みを行う事も可能です。
団体の最小単位は10名~となっています。
MPラーニングで認定薬剤師を取得できる?コツは?
MPラーニングで認定薬剤師を取得できるか、また学習する際のコツについて説明します。
MPラーニングで認定薬剤師を取得できるか?
結論から言いますと、MPラーニングで認定薬剤師になれます。しかしMPラーニングの講座の中には受講シール発行の対象となる講座と単位にならない講座があるので注意が必要です。
以下、参考として、MPラーニングで受講シール発行の対象となる講座一覧を提示します。
707講座の235単位があります。
逆に受講シール発行の対象とならない講座としては「患者説明用の講座」、「ヘルスケア活用講座」になります。
MPラーニングで認定薬剤師を取得するコツ
MPラーニングで認定薬剤師を取得するコツは、1講義30分の動画を期間を決めて学ぶ事です。
ダラダラと長期的に実施するよりは、短期的に集中して学ぶ方法が認定薬剤師を取得するために近道です。
講義が終わると確認テストが必ず実施されますが、こちらは全問正解をしなくても次のステップに進めるので難易度は低いです。
その他、e-ラーニングを流しっぱなしにして、研修単位が貰えてしまう点はe-ラーニング業界の悪い習慣です。その行為は自身のスキルアップにも繋がらないので、意味のない視聴は避けた方が良いでしょう。
MPラーニングではクリックボタンを押さないと次に進めない設定にしているので、しっかりと学習をしたい薬剤師にもマッチしています。
簡易的な研修認定薬剤師の取得スケジュール
ここで簡単な研修認定薬剤師の取り方を独自で考えてみました。是非参考にして下さい。
取得スケジュールコース | 取得期間 | 1ヵ月に費やす時間 |
---|---|---|
お急ぎコース | 1~2ヵ月 | 60時間/1ヵ月 |
普通コース | 4ヵ月 | 15時間/1ヵ月 |
ゆっくりコース | 6ヵ月 | 10時間/1ヵ月 |
ギリギリコース | 12ヵ月 | 5時間/1ヵ月 |
MPラーニングでは3講座(90分間)受講すると1単位の認定シールが獲得出来ます。
新規で申請するには40単位の取得が必須になります。
つまり、90分×40(単位)で3600分の時間が最低でもかかる認識でスケジュールを作ります。
時間にすると60時間となります。1ヵ月で60時間を確保するのは難しいので、おおよそ1日1講座を受けるとしても4ヵ月で研修認定薬剤師の申請が出来る計算になります。
研修シール発行のタイミングも年に4回になりますし、1日1講座のペースを守れば確かに研修認定薬剤師になれる計算になっています。
早く取得したい方は2ヵ月くらいでも申請は可能です。
MPラーニングのメリット
本項では、MPラーニングのメリットについて詳細に説明していきます。
①値段が安い
e-ラーニング名 | 料金(税込み) | 特徴 |
---|---|---|
MPラーニング | ①研修認定薬剤師新規取得コース: 16,500円/1人 ②研修認定薬剤師更新コース: 8,800円/1人 |
MPラーニング運営委員会が実施 |
JPラーニング | ①2年間じっくりコース: 19,710円 ②1年間コース: 13,200円 |
日本調剤が監修 |
メディカルナレッジ | ①全講義コース: 24,420円 ②120講座コース: 19,800円 |
配信講座すべてが研修認定薬剤師制度申請の対象 |
ファーマストリーム | ①年間プラン:22,000円 | 薬剤師教育研究企画委員会が企画・運営 |
かかりつけ薬剤師.com | ①受講シール1枚ごとに600円 +1申請ごとに送料200円 |
一般社団法人医歯薬アドバンス365が運営 |
AMEE薬剤師生涯学習プログラム | ①40単位パック:19,250円 | 一般社団法人医療教育倫理協会(AMEE)が運営 |
m3ラーニング | ①3単位パック: 3,055円(会員なら2,475円) |
エムスリーが運営 |
薬剤師あゆみの会e-ラーニング | ①個人会員:年間費11,000円 | 一般社団法人薬剤師あゆみの会が運営 |
日本病院薬剤師会e-ラーニング | ①会員:5,500円 ②非会員:8,800円 |
日本病院薬剤師会が運営 |
日本在宅薬剤師会e-ラーニング | ①会員:10,000円 | 日本在宅薬剤師会が運営 |
表は認定薬剤師の単位が取得できる主なeラーニングです。
MPラーニングと他のe-ラーニングの料金を比較すると値段も良心的になっていることがわかります。
研修認定の料金は基本的に年間の出費になり、支払いは一括であることが多いです。
年間であれば2万円前後が多い中、MPラーニングでは年間税込み16,500円で研修認定薬剤師を目指す事が可能となっています。
少しでも費用を抑えて研修認定薬剤師になりたいと考える薬剤師にとっておすすめです!
②講座数が多い
e-ラーニング名 | 講座数 |
---|---|
MPラーニング | 710講座 |
JPラーニング | 252講座 |
メディカルナレッジ | 1166講座 |
ファーマストリーム | 332講座 |
かかりつけ薬剤師.com | 不明 |
AMEE薬剤師生涯学習プログラム | 75講座 |
m3ラーニング | 46講座 |
薬剤師あゆみの会e-ラーニング | 不明 |
日本病院薬剤師会e-ラーニング | 不明 |
日本在宅薬剤師会e-ラーニング | 不明 |
表は各eラーニングにおける講座数の一覧になります。
メディカルナレッジの講座数はNo.1ですが、No.2はMPラーニングの710講座です。
年間で710講座を学び倒せるのはMPラーニングの魅力の1つだと感じます。
また、最新講座としてアップデートや追加の教材も数ヶ月で増えるのがお得に感じますし、MPラーニングのメリットとなっています。
1つの講座が約30分間なので、多くの講座があってもサクッと見れてしまいますね!
③漢方薬・生薬認定薬剤師の申請にも単位が使える
※引用:https://www.mp-learning.com/Guidance/Question.aspx
漢方薬・生薬認定薬剤師になるには必須研修を15単位以上とその他の研修15単位以上が必要になります。
MPラーニングではその他の研修15単位をカバー出来るe-ラーニングがあり、漢方薬・生薬認定薬剤師を目指したい方や、漢方の講義を勉強したいと思う方に向いています。
もちろん漢方薬以外のコンテンツも豊富なので、満遍なく学べます!
④スマホやタブレット端末で途中からの視聴が可能
パソコンだけでなく、スマホからやタブレット端末からでも視聴可能な点がMPラーニングの良いポイントです。
ほとんどのe-ラーニングでも視聴可能となっていますが、電車の中でイヤホンをしながら聞き流しが出来たり、薬局の休憩時間でも時間を分けて途中からも再視聴可能となっている点もMPラーニングの魅力です。
他のe-ラーニングでは途中からの復帰が出来なくて、ネット環境が悪ければ最初から視聴し直す事があるので、時間を大切にしたい薬剤師には向いています。
⑤勉強時間と確認テストのバランスが丁度良い
e-ラーニングは視聴時間が長すぎてもダレてしまいますし、確認テストがなければ復習をする事が難しいです。
しかしMPラーニングは1講義30分で統一されています。その後に確認テストがあり、合計で約45分で1セットの勉強量です。
この時間は学校の1つの授業時間とも言えますし、予備校における講義後の小テスト形式の良いところを集めたe-ラーニングと言えます。
薬局の休憩時間も約1時間のところが多いため、そのスキマ時間に学習するのがおすすめです!
MPラーニングのデメリット
本項では、MPラーニングのデメリットについて、詳しく解説していきます。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。
①確認テストの回数が多い
1講義に対して1つ確認テストを実施するのがMPラーニングです。
約700講座があり、1つの確認テストでは5つ以上の小テストがあり、他のe-ラーニングと比べてもテストを受けるのが少し大変だと感じました。
選択問題になるので早ければ数分で回答をする事が可能ですが、単位を取得するために毎回必ずテストを受けなければいけない点はデメリットに感じてしまう方もいるはずです。
②更新されない昔の講義内容がある
医療情報は鮮度の高く、エビデンスが確立されているものを学ぶのが最適です。
MPラーニングの講義は適宜更新はされているものの、2015年から更新をしていない内容の講義があったり、少し古い情報を見かけた点がデメリットだと感じました。
最新の医療情報は勉強会などからスタートしてMPラーニングでおさらいや確認をすると良いかもしれません。
講義が最新の情報かどうかを全ての動画で開示していない点も疑問に感じました。
③講師陣の中に同じ人が一定数いる
ネームバリューがある講師が多く在籍しているMPラーニングですが、同じ講師が一定数いる点がややデメリットだと感じました。
いろんな講師がいて、違う角度から講義を聞きたいのですが、中にはジャンルが異なる教科も同じ講師が担当しているところもありました。
視聴しているとそこまで気にならなかったのですが、後から冷静に考えると、講師陣の質にやや問題があると感じました。
MPラーニングを利用した感想・口コミ
MPラーニングについて、様々な薬剤師の口コミや利用の感想を集めました。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
①メディカルナレッジと悩んだけど実際にMPラーニングで申し分なかった
いろんなe-ラーニングを検討していて、正直違いがわからなかったのですが、メディカルナレッジは少し割高な印象でMPラーニングではコスパが良いかもと思って利用してみました。
支出を少しでも減らして認定薬剤師になりたいと思っていた私にとっては、満足する内容だと感じます。
講義内容も変な中身の講義はなかったですし、自分の好きな分野から学べたり、時間を空けても再度復習が出来る点は良かったです。
総合的には可もなく不可もなくですが、短期間でも認定薬剤師のシールを貰えるのは受講して良かったポイントです。
②「次へ」のボタンを間違えて押すともう一回見ないといけない点がイマイチ
視聴していて途中から誤って「次へ」のボタンを押してしまいました。
次の画面に移動したのは良いのですが、途中から視聴されていないと認識されてしまいまた最初から動画を見ないといけない羽目になりました。
せっかく5分くらい見ていたのに、単位を取るためにまた最初からやり直しの設定は、やや面倒でした。
容易に認定薬剤師を目指せるための防止かもしれませんが、自分の中では残念な仕様だったと思います。
③確認テストは解説付きでわかりやすい
MPラーニングを視聴すると毎回必ず確認テストがあり、習った内容のおさらいになるので勉強になると考えてます。
回答後に図を用いた解説が表示されるところも、個人的に良かったポイントでした。
苦手なジャンルが精神科系の薬や疾患だったので、そちらを繰り返し視聴をする事で現場の後輩にも処方理由を教える事が出来ています。
MPラーニングを受けると学生時代やっていた家庭教師に戻ったような感じがして、どこか懐かしさも感じる映像でもあったのは面白かったです。
MPラーニングは研修認定薬剤師を目指す目的ではなくて、知識のアップデートや学ぶコンテンツを動画で見たい方にも適切だと思っています。
④個人薬局で働いている薬剤師には勧められる
薬局経営をしていますが、大手薬局だと独自のe-ラーニングシステムがあると伺っています。
なので、個人薬局など小さな薬局に勤めている方にMPラーニングは良いのかなと考えています。
受講した感想としては受ける科目数が多かったので、自分自身が吸収しようと思わなければ無駄な時間を過ごしてしまうかなと感じました。
今は内科門前にいるのでコレステロールや心疾患の薬について学んでいます。
その他のOTC関連やリスクマネジメントなど実習生を受け入れる時に勉強しておきたい内容もあったので、ある種自己投資としてMPラーニングを活用しています。
⑤漢方薬に興味があったので受講を検討しました
少し他のe-ラーニングの講座を調べたのですが「漢方薬」に関して内容が濃いかなと思ったのがMPラーニングでした。
漢方薬は私の中で最も苦手な分野ですし、「実症」「虚証」など基礎から学べたり「特徴的な漢方薬の使い方」も視聴が出来たのは嬉しかったです。
そもそも漢方生薬認定薬剤師の単位もカバーが出来る点で選んだのもありました。
もちろん生薬学会の参加もしなければいけないので費用がかさむのですが、まだMPラーニングの費用は良心的だと感じています。
漢方の勉強本を持って書き込みながら勉強をしています。
まとめ
ここまで読んで頂きまして、誠にありがとうございます!
MPラーニングは良心的な値段で、最速で1、2ヵ月で研修認定薬剤師を目指せる事がわかりました!
かかりつけ薬剤師の要件としても研修認定薬剤師は1つの到達点です。
そしてこれからは薬剤師の質も確実に求められてきます。e-ラーニングで視聴するだけでなく、どうやって臨床現場に還元出来るかを考えながら受講する事が大切だと個人的に感じています。
少しでもこの記事が全国の薬剤師に届いてくれたら嬉しいです。
それでは、また!
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