「テレワークは薬剤師とは関係ない」と思っている方も多いのではないでしょうか。
確かに多くの薬剤師は今までどおり薬局や病院などに出社して働いているかと思います。ですが、薬剤師でもテレワークできる職種は意外と多くあるのです。
今回は、どのような職種なら薬剤師でもテレワークができるのか、8つの仕事について見ていきましょう。
薬剤師でテレワークが出来る職種8選!
テレワークは、ほかにリモートワークや在宅ワークなどと呼ばれることもありますが、どれも意味は同じです。
では、どのような職種なら薬剤師でもテレワークが可能なのでしょうか。
①:MR
MRといえば、薬局や病院を駆け回り1日中外に出ているイメージが強いかもしれません。しかし、MRの主な仕事は医薬品に関する情報を提供することです。
医療機関側が外部からが人が入ってくるのを制限していることもあり、近頃ではテレワーク化が進められています。
ZOOMやSkypeなどのツールを利用してWEB面談を行うことで、MRはテレワークでも働けるようになりました。担当先とのやりとりも電話やメールなどを利用するため、基本的に外勤をする必要がありません。
求人を見ていると、テレワーク専門のMRの募集も見つかります。
ただし、完全なリモート化は難しいようで、まれに外勤や出張などが必要です。
②:漢方専門のオンラインサポート
近頃、少しずつ漢方を専門としたオンライン店舗が増えているのをご存知でしょうか。
LINEやメールなどを利用して患者さんの症状をヒアリングし、その人に合った漢方薬を調剤して自宅に届けるサービスです。
調剤は実店舗でしかできませんが、ヒアリングはテレワークでも問題なくこなせます。
漢方薬局によっては、LINE相談を無料で行っているところもあるので、そういった相談に応じることもあるでしょう。
③:大手調剤薬局の本部
調剤薬局の本部で働く場合は、調剤業務がありません。企業によって異なりますが、各店舗の経理や人事などの仕事をこなしていきます。備品の発注や電話対応なども行うことがあります。
事務的な作業が多くなるため、仕事内容によってはテレワークも可能です。
ただし、慣れていない方だと仕事内容が難しく感じることもあるため、独り立ちするまでは出社が必要なケースも多いです。
④:ドラッグストアの本部
ドラッグストアの本部の仕事内容は、驚くほど多いことが特徴です。商品開発や人事、スタッフの教育やネット販売の管理、DI業務などさまざまな仕事があります。
店舗で働いているとどうしても出社の必要がありますが、テレワークを希望する場合は本部で働きたいと店長やSVなどに相談してみるとよいでしょう。
もちろん、本部で働いたとしても完全にテレワークにすることは難しいかもしれませんが、出社の頻度は減らせるはずです。
⑤:医療ベンチャーやメディカルライター
ベンチャー企業とは、独自の事業やサービスを展開しようと新しいことに挑戦している企業のことです。よく見かけるのは、医療系メディアを立ち上げたり、オンライン診療に力を入れたりしている企業でしょう。
メディアに投稿する記事の作成や執筆依頼の発注は、テレワークでも問題なくこなせます。
実際に薬剤師の資格をもちながらメディア作成のディレクターとして、在宅で働く方も意外と少なくありません。
薬剤師向けのメディカルライター詳細については、以下の記事にもまとめているため、合わせて参考にしてください。
⑥:広告企業
医療従事者向けに広告を作成する場合は、専門知識があったほうが見る人に刺さる広告を作れるようになります。そのため、実は薬剤師も広告企業でも活躍できるのです。
医師にオンライン上で取材したり、自身がもっている薬剤師の知識を活かしたりしながら医薬品広告に関する企画を作っていきます。
⑦:大学講師
最近では、オンライン授業の開催もごく当たり前に行われるようになってきました。
授業を受ける側の生徒はもちろん、行う側の大学講師も資料や設備が整っていればテレワークでこなすことができます。
しかし、やはり授業は双方でコミュニケーションが取りやすいよう対面で行った方がよいという意見も多く、すべての大学講師がテレワークを行うのは難しいようです。
⑧:予備校講師
オンライン授業を行っている予備校では、自宅から授業を配信することができます。
近頃ではYouTuberとして、独自に動画を撮影して国家試験の解説を投稿している薬剤師もいるようです。
オフラインだからこそのメリットもありますが、「教える」という行為はオンラインに切り替えやすいためテレワーク化が進みやすい傾向が見られます。
薬剤師でテレワークが出来ない職種は?
すべての薬剤師がテレワークに移行できるわけではありません。
私たちが買い物に行くと必ず誰かがお店で働いているのと同じで、薬剤師も誰かが出社して働かなければ現場は回りません。
①:病院薬剤師
病院薬剤師は薬剤師の職種のなかでも、もっともテレワーク化を進めにくいです。
調剤業務や病棟業務は出社することが前提の業務です。自宅では調剤を行えませんし、画面越しで患者さんと話すわけにもいきません。
ただし、DI業務を担当している病院薬剤師なら、テレワークでもOKな場合があります。
病院によりますが、基本はテレワークで働くのはかなり厳しい職種です。
②:オンライン服薬指導の体制が整っていない中小の調剤薬局
オンライン診療の普及に伴い、オンライン服薬指導を行う調剤薬局も出てきました。
オンライン服薬指導はテレワークでも可能ですが、中小の調剤薬局だと自宅で服薬指導を行う環境を整えることが難しい場合が少なくありません。
自宅で薬歴を見られるようなセキュリティを確保したり、オンライン服薬指導のためのツールを用意したりするのは意外と時間やお金がかかるものです。
体制が整っていない調剤薬局でテレワークを行うのはまだまだ難しいでしょう。
③:現場の大学研究員
大学の研究を自宅に完全に持ち込むのはほぼ無理でしょう。
実験に使う道具がそもそも自宅にない場合がほとんどのため、大学に行かなければ研究を進めることができません。
作成した論文の見直しや資料の作成などはテレワークでもできるかもしれませんが、基本は大学で作業を進めていくことがほとんどです。
薬剤師でテレワークする際の注意点は?
テレワークを行うことで、これまでになかった体調の変化を感じたり、自分が加害者となってしまったりすることがあります。
ぜひ、テレワークを行っている薬剤師は以下の点に注意してください。
①:仕事における新しい出会いが少なくなる
テレワーク化が進んでいる職種ほど、誰かと会う機会は驚くほど減るものです。
1日のほとんどをパソコンと向かいながら過ごし、休憩時間も1人で過ごす。仕事が終わった後の飲み会もないという生活を続けていると、新しい出会いが生まれることはほとんどありません。
出会いが新たな挑戦や発見、知識につながることもあると考えると、テレワーク中は少々さびしさを感じますね!
②:眼精疲労になりがち
多くの時間をパソコンと向き合うのに使うため、眼精疲労を感じる方は多いです。
目がしょぼしょぼして焦点が合いにくくなったり、疲労から頭痛や肩こりがしたりと体の不調に悩まされる方が増えてきたと言われています。
テレワーク中は時折パソコンから目を離し、外の景色を見たり目の周りをマッサージしたりして疲労を溜め込まないようにすることが大切です。
③:個人情報や患者情報の漏洩
テレワークを行ううえでもっとも気をつけたいのが、情報漏洩です。
いつもとは違う環境で仕事をする影響で、うっかり患者さんや顧客の情報が外に漏れてしまう可能性があります。
とくに無料Wi-Fiは情報漏洩に繋がるので、使用しないようにしてください。
自宅のネット環境でも漏洩のリスクはゼロではありません。Wi-Fiルーターの暗号化方式をWPA3やWPA2にすることでセキュリティを強化できるので、あらかじめ設定しておきましょう!
薬剤師でテレワークしたい方におすすめの転職サイト!
①:マイナビ薬剤師
マイナビ薬剤師はじめての転職を考える際に活用をしたいサイトです。
薬局企業だけでなく、一般企業の部門も用意しているのでテレワークで働いてみたい方にも向いています。
自己分析シートの記入をすることで自分が本当に合った働き方や環境が何なのかを客観的にキャリアアドバイザーがサポートしてくれる点も評価が高いです。
マイナビ薬剤師の詳細については、以下を参考にしてください!
ただ単に求人を紹介するのではなく、薬剤師がずっと次の職場で働ける環境を一緒に考えてくれるのがマイナビ薬剤師となっています。
②:ファルマスタッフ
ファルマスタッフは日本調剤が母体の薬剤師向け転職サイトです。
キャリアコンサルタントの質がとても高くて、些細な質問に対して迅速に回答をしてくれる点が活用をして良かったポイントでした。
派遣薬剤師の求人も扱っていたりと雇用形態の選択肢が多いので、パラレルキャリアを積むにはおすすめの転職サイトとなっています。
③:薬キャリ
薬キャリは、全国どこでも薬剤師の求人を探せる、知名度No.1の転職サイトです。
高収入の求人からプライベートを重視する求人までラインナップされているので、働き方が決まっている薬剤師には向いているエージェントと言えます。
また、薬キャリはキャリアエージェントと直接会うことがなく、電話一本で転職活動が進められるので、時間がない方におすすめの転職サイトです。
スピード感を持って転職をしたい薬剤師にはマッチしているエージェントと言えるでしょう!
まとめ
薬剤師はテレワークができないと思われがちですが、実はしっかりとテレワーク化が進んでいます。
MRや漢方薬局、ドラッグストアの本部や医療ベンチャー企業などはテレワークが行われていることが多い職種です。
自宅で働きたいと考えている方は、これらの職種を検討してみるとよいでしょう。ただし、くれぐれも個人情報が外に漏れることがないようお気を付けください!
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