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薬剤師でメディカルライターとして仕事をする方法!ライターに興味がある方必見!

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今回の記事では、薬剤師でメディカルライターに興味がある方に向けて、その仕事内容や就職先を詳細に解説していきます!

ライター業に関心を持っている薬剤師は、ぜひ参考にして頂ければ幸いです!

 以下、目次となります。

目次

 

薬剤師のメディカルライターとは何か?ライターの仕事内容!

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薬剤師のライターとは、どのような仕事内容なのでしょうか。

本項では、メディカルライターの主な業務について、詳しく解説していきます。

①:医療に関する論文作成と校正作業

医療論文の執筆フォローや、校正を行う業務が、主なメディカルライターの仕事です。

広義の意味として、ライターの仕事内容はイメージしやすいと思います。

「メディカルライター」と、頭にメディカルが付く場合は、医療に関しての知識や、医療に精通した形式の文章を求められる事が多いです。

具体的には、医療機関から起こる臨床的な論文に携わったり、前段階の臨床試験の資料作成を行います。

言語は日本語の論文もありますが、中には英語の論文を日本語に翻訳したり、意訳するといったスキルも必要になる仕事です。

言語が堪能でも、医療における標準治療やガイドラインなど、ある程度の専門用語や臨床知識を理解している必要があります。

クライアントのテーマに沿ったライティング行いますが、試験のデザインや進み具合や結果によっては内容がガラッと変更する事もあるので、状況に応じて柔軟に仕事を遂行しなければいけません。

また、論文検索方法やエビデンスから裏付けを確認して、理解する事も重要と言えるでしょう。

納期という名の締め切り追われる場合もあり、1日で終わる様な仕事が少ない点も特徴になります。 

②:治験に関わる資料作成

製薬企業やCROがクライアントになり、治験に関わる資料を作成します。

製薬企業の学術的な文章や、CROで働く方は資料の構成や流れを考えて、元になるレイアウトを用意します。

メディカルライターは、クライアントから提示された内容を元に資料作りを行います。

具体的には、治験を行うに為に必須である説明文書や同意文書、治験実施契約書など膨大な資料を準備する必要があります。

治験の書類は1つでも不備があってはいけないので、求められる正確性のレベルは非常に高いです。

データ入力だけの単調な仕事もありますが、正しい型でライティングを行います。

また、メディカルライターは編集者としての校正力も必要になります。複数の案件を持つケースもあるので、マルチタスクのスキルも必要とな職業と言えるでしょう。

③:医薬品に関する解説記事作成

薬剤師ライターとして広義の意味を示すのが、医薬品を一般人向けに分かりやく噛み砕いた記事を作成する仕事になります。

内容は患者さん用のパンフレットやリーフレットであったり、ポータルサイトにおける薬の豆知識や、作用機序の解説記事など様々です。

漢方薬やサプリメントなど特化した記事は、薬剤師ならではの視点で記事を作成する事が出来ますし、クライアントやユーザーに対して一定の需要があります。

私もクラウドソーシングを介して、漢方薬に対しての解説記事の依頼を受けた事がありました。

薬剤師のメディカルライターは医薬品の薬効だけでなく、薬の味に関してや、薬の上手な飲み方、飲ませ方などワンポイントで解説記事を書く事も可能です。

疾患や治療方針などの監修記事は医師が大半を占めますが、薬系全般に関しての悩みを解決する文章を求められます。

④:美容に関わる記事作成

薬剤師のライターは、化粧品に対しての口コミや評価を行う仕事も存在しています。

薬剤師は、学生時代に有機化学の講義で有効成分の構造式を学びます。

それら知識を生かして、化粧品の成分を理解して、薬学的な視点から記事を作成していきます。

近年ではメンズコスメにも注目が集まっていて、男性薬剤師でも、元化粧品メーカーや、化粧品の開発部門やマーケティングの部署で働いていた経験があれば、良質な記事を作成する事が可能で、需要も高いです。

クライアントは「薬剤師」が作成、監修した記事を求めます。

専門用語だけを使用するのではなく、利用者目線の文章にも注意をして記事を作成する点が特徴です。

化粧品だけでなく脱毛の体験記事や、薄毛対策で使用する薬の記事作成など幅広い知識が必要になります。

⑤:インタビュー形式の体験記事作成

現場体験や、対人インタビュー記事の作成を行います。現場は病院や薬局、医療メーカーなど多岐に渡ります。

会社紹介の仕事内容であれば、企業の取り組みを紹介するケースが多く、クライアントがインタビューに力を入れたいのであれば、相手に対して薬剤師の目線で質疑応答形式の構成を考える必要があります。

例えば、薬局経営者のインタビューでは、ライター自身も薬局業界の未来やトレンドを理解していないといけませんし、インタビューを受ける方のバックグラウンドを入念にリサーチします。

インタビュー形式の記事は企画から写真撮影も行う場合があり、必要に応じた配慮を行わなければいけませし、事前の打ち合わせでは円滑なコミュニケーションも大切になります。

インタビューだけでなく、転職エージェントの利用体験をテキストにする仕事も存在します。

利用した際のメリット、デメリットなど感想を含ませて、クライアントがイメージしやすい文章を提出します。

相手に合わせたライティングを行う点は、特徴と言えますね!

 

薬剤師のメディカルライターの就職先は?

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では、薬剤師のメディカルライターは、どのような企業から需要があるのでしょうか。

本項では、具体的な企業名も合わせて記載して、ライターの就職先を説明します。

①:日経DI

日経メディカルが運営する、薬剤師向けの大型メディア企業になります。

薬局業界の有名人や現場で活躍している薬剤師らをピックアップして、インタビュー記事からトレンド記事まで様々なコンテンツを制作している会社です。

毎月薬局に届く日経DIの雑誌は私も欠かさずに読んでいますし、薬剤師であれば知らない人はいない認知度と言えます。

どの編集者の仕事もそうですが、日経DIは基本的に締め切りに追われる仕事になり、繁忙期によっては残業が多く発生する場合があります。

その分やりがいが大きく、業界に素早くニュースを伝えたり、人気の薬剤師や経営者と会えるチャンスが広がる働き方になります。

日経DIは利用者にとって業界ニュースをチェックする為に外せないメディアになるので、ライターは正確で信頼性のある記事を作成する責任感もあります。

より詳細については、以下の公式サイトを参考にして下さい!

ライターとしての能力も磨かれる環境で、豊かな文章力が向上する就職先と呼べるでしょう!

②:ファーマインターナショナル

医療系専門の広告代理店になります。

紙媒体による医薬用の資料から、デジタル用の資料まで用途に応じたコンテンツ作りを展開している企業です。

ファーマインターナショナルはメディカルライターの部署だけでなく、マーケティング部門など様々な部署が用意されている点が特徴です。

クライアントである製薬企業とも複数の実績があり、主にMRに向けての教育資料や医薬品の製薬情報概要書の作成を行います。

他にも新商品のプロモーション企画を考えたり、広告にも力を入れる働き方が出来る点が魅力です。

より詳細については、以下の公式サイトを参照してください。

パワーポイントに対するスキルも向上し、ライティングだけでなくWebコンテンツ作成も吸収出来る企業と言えるでしょう。

③:製薬企業

社内で自社製品に対するパンフレットやリーフレットの編集、校正を行います。

その他にも臨床試験の下準備として、資料のチェックを行ったり、現場からの臨床的な質問を収集して、解答をまとめる仕事もあります。

新しい薬に対してのデータ収集と分かりやすくテキスト化したり、図表に変換する技術も必要になります。

製薬企業では情報提供の為のコピーライティングも習得出来るので、広告系へと転職を考える薬剤師にもマッチした働き方と言えます。

社内資料を作成するだけでなく、医薬品の販促活動も視野に入れながら働ける点はやりがいが大きいです。

ライフイベントが発生する女性薬剤師は、産休をキッカケに社内ワークや在宅でも仕事を行える学術部門へと異動希望が出来るメーカーも存在しています。

勤務先は本部になる事が多いので、都心で働く事が出来るメリットもありますね!

 

薬剤師でメディカルライターになるメリットは?

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薬剤師がメディカルライターになるにあたって、得られるメリットは何でしょうか。

様々な要素が挙げられますが、本項ではその中でも特に知ってもらいたい点をピックアップして紹介します。

①:正しい文章力が身に付く

ライターは読者に対して、分かりやすく正しい文章を提供する職業です。

読者が薬剤師だけではない場合は、薬業界で使用する専門用語に解説を付けてテキストで伝えます。

普段は正しい日本語を意識しないかもしれませんが、教科書やパンフレットなど2次情報を作成するライターは特に、誰が読んでも勘違いをさせない文章で原稿を作成しています。

1度記事を書いても、誤字脱字の確認や言い回しなどは厳しくチェックを行い、句読点の使い方や読者を魅了するタイトル選びなど1つ1つ丁寧に仕事を進めます。

メディカルライターの環境としては常に文字や表現との戦いで、次第に正しい文章を書く力が身に付くでしょう。

薬剤師は世間に対してアピールする力が弱いと感じています。その中で綺麗な文章や人を惹き付けるを力を手に入れる事は強みになるでしょう。

国語力はどんな職業でも基礎になるスキルになります。

②:最新の情報を知れる

医療におけるファーストラインを理解している事は、医療現場において必要です。

メディカルライターはこれからガイドラインが変更するかもしれない領域や、将来的に伸びしろがあるジャンルの医療情報をゲット出来る可能性があります。

最新の医療情報をもちろん企業秘密になりますが、情報をリリースする前から仕事で携われるのはライターの特権です。

また、最新の情報を媒体にして世の中に影響を与えられる職業は非常にやりがいがあります。

直接的に医療現場で感謝される事はありませんが、薬剤師のライターは他の職種に比べると1次情報を多く吸収出来るメリットがあるでしょう!

③:人脈が広がりやすい

業界で活躍をしている薬剤師にインタビューする記事を作成することもあるので、人脈作りにも強い点がメディカルライターのメリットになります。

業界に特化したクライアントだけでなく、メーカーやCROなど様々な職業の方と打ち合わせを行います。

また、個人事業主やベンチャー医療のトップ層と繋がる事も可能です。

美容関連の体験記事やレビューでも、あなたの記事が業界のインフルエンサーの目に留まれば、それが拡散され、仕事の幅が増えることも十分にあり得ます。

センスのあるライターであると周りに認めてもらえば、紹介で仕事を任せられる可能性はゼロではありません!

薬剤師のライター業は人脈から御縁が広がりやすい点が、大きな利点です!

 

薬剤師でメディカルライターになるデメリットは?

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メディカルライターとして働くことは、メリットだけではなく、デメリットもあります。

本項では、それらについて詳細に記載していきます。

①:残業が多い

ライターは他の職業に比べると残業が多い点がデメリットです。

特に、メディカルライターは「締め切り」がある点がポイントで、臨床試験の資料を作成する時も、クライアントが存在している以上は、納期を意識して仕事を進めなければいけません。

例えば、毎月雑誌を発行している企業は、毎月ギリギリまで原稿のチェックする習慣がありますし、繁忙期には深夜まで会社で残業を行う事もあります。

チーム全体で1つの完成品を目指しますが、与えられる仕事内容は基本的に個人で行う仕事が多いです。

周りに助けを求めてもフォロー出来ないケースもあり、残業が増えてしまいます。

また、インタビューでは出張が発生したり、相手に合わせた時間帯に会う必要も出てきます。

オフィスでの仕事は自分の配分で仕事を行えるメリットがありますが、調剤薬局の様に1日単位で終わる職業ではなく、終わりの見えにくい仕事内容になる点がライターのデメリットです。

②:実臨床を経験出来ない

薬剤師として、直接医療現場で臨床に携われない点がデメリットになります。

医療現場では、患者さんからダイレクトに感謝の言葉を受ける事がありますが、薬剤師のライターは業界の中でも縁の下の力持ち的なポジションになります。

そのため、薬局や病院で患者さんの経過を観察したり、薬に対する副作用モニタリングを経験する事が出来ません。

医療に間接的に関わる仕事になる為、直接医療を肌で感じたいと考える薬剤師にとっては、ストレスに感じてしまう事でしょう!

③:地方に就職先が少ない

メディカルライターが活躍する職場は都内に多く、出勤する部署も都心の本部出社になります。

必然的に実家が地方にある方は引越しを考えなければいけないので、地方で働きたいと考える薬剤師にとってはデメリットになります。

関東地方では医療関連の広告会社が多い反面、地方に会社が少ないのは、僻地などに医療情報が比較的に集まりにくい点も関係しているのかもしれません。

製薬企業の本社や広告会社は情報鮮度の高い案件を抱えていますし、医療のトレンドも関東地方を中心に広がる傾向があります。

在宅ワークでライティングを行う分にはエリアは問題ありませんが、正社員としてメディカルライターでキャリアを積むには都心エリアを考える必要があるでしょう。

地方で働きたい薬剤師にとっては、デメリットになります。

 

薬剤師のライターになりたい方が利用するべき転職サイト!

薬剤師でメディカルライターを目指したい方が、ぜひ利用するべき転職サイトについて、本項では紹介していきます。

どのサイトも実際に私が利用したことがあるものばかりなので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです!

①:薬キャリ

メディカルライターはレアな働き方になりますが、業界の中でも求人数が特に多く、働き方の選択肢をいくつも検討できる薬キャリであれば、求人を見つけることができます。

また、コンサルタントとは直接会わずにやり取りが出来るので、時間をかけたくない薬剤師には向いているエージェントと言えるでしょう。

他のエージェントと比較してもコンサルタントのレスポンスの素早さには定評があり、今すぐにライター業の転職先を見つけたい薬剤師にとっては、チェックしたいエージェントと言えます!

薬キャリの評判や利用体験談については、以下の個別記事にもまとめているため、そちらも参考にして下さい!

②:ファルマスタッフ

コンサルタントの質が高い点が特徴で、業界の診療報酬改定の未来から薬剤師のキャリアに関して的確に答えてくれます。

相談後はまた相談してみたい、相談して良かったと心強く思う事が出来たエージェントです。

メディカルライターの求人も発見する事が出来ましたし、非公開求人やレアな求人も扱っています。

少しでも気になる求人があれば現場まで見学を行う事が出来ますし、実際に職場で説明を受けて雰囲気を味わうと、転職の失敗を回避出来るでしょう。

ファルマスタッフの評判については、以下でもまとめているため、そちらも合わせてお読み頂ければ幸いです!

じっくりとメディカルライターの仕事を吟味して転職を行えるのが、ファルマスタッフになります。

③:マイナビ薬剤師

コンサルタントの提案力が魅力の大手転職エージェントになります。

ヒアリングから自己分析までしっかりと対応してくれるので、働き方に対して新しい気付きを与えてくれたエージェントになります。

特に、マイナビ薬剤師は転職先だけを紹介する訳ではなく、副業の働き方やパートやアルバイトなど、薬剤師以外の広告会社などライター業に繋がる導線を持っている特徴があります。

自己分析をコンサルタントと一緒に行い、利用者が最も優先する事を確認してから求人を紹介するので、ミスマッチが少ないメリットが挙げられます。

より詳しい、マイナビ薬剤師の評判については、以下の個別記事を参考にして下さい!

薬局以外の企業も紹介する事が出来ますし、古くからの実績も豊富です!

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

薬剤師でライターは珍しい働き方になりますが、実は相性が良くて、臨床に携わらなくても、陰で医療業界を支えている職業であると記事を書いてみて感じました。

週刊誌の様に煽るタイトルやトンデモ医療の内容でライティングを行うのは解せませんが、医療論文のサポートであったり、治験の資料を作成、有名な薬剤師や薬局を肌でインタビューするなど、薬剤師のライティングは、他の誰かを間接的に幸せにする事が出来る働き方になります。

薬剤師は薬局に閉じこもっているだけではありません。

少しでもメディカルライターを目指す方に、勇気を与えられたら幸いです。

それでは、また!

 

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