今回は、薬剤師でダブルワークを考えている方に向けて、その注意点や、ダブルワークにおすすめな仕事を具体的に解説していきます!
ぜひ、参考にして頂ければ幸いです!
以下、目次となります。
薬剤師がダブルワークする際におすすめの仕事は?
薬剤師が、実際にダブルワークをするにあたって、どのような仕事を選択するのがベストなのでしょうか。
本項では、実際に私の体験談も踏まえて、おすすめのダブルワークを紹介していきます!
①:単発の派遣薬剤師
派遣薬剤師の中でも、1日だけのスポット勤務で働く事が可能なダブルワークになります。
1ヵ月の間に1回だけ入りたいと考えている方や、月に数回働きたい薬剤師など、自身のペースでダブルワークをしたい薬剤師におすすめです。
薬剤師としてのスキルも損なわずに、様々な薬局で経験を積める点が魅力です。
業務中はピッキングも行いますが、今後重要性が増す対人業務である、服薬指導を積極的に行える点も単発の派遣薬剤師のメリットと言えます。
複数の薬局でダブルワークを行えば、様々な診療科の処方箋も経験出来ますし、独立する際の理想の薬局作りをイメージしやすくなります。
薬剤師免許をフル活用するので、資金も貯めやすいダブルワークと言えるでしょう。
薬剤師の単発派遣については、以下の記事でも詳しくまとめているため、合わせて参考にして下さい!
ダブルワークとしてはコスパ良好な、薬剤師特有の働き方になります!
②:調剤薬局の勤務薬剤師
アルバイトやパートで、ダブルワークとして働く方法です。
例えば2つの調剤薬局に在籍をして、1つ軸となるメインの職場を決めます。メインの薬局では週に4回程度のシフトで固定的に仕事を行いますが、もう片方のサブの調剤薬局では、週に1回からの勤務にして、比較的に融通の効く職場を選択します。
大手企業よりも小規模な調剤薬局の方が、薬剤師の意見が通りやすいので、ダブルワークとして考えるサブの職場は、小規模経営の調剤薬局にする方が良いでしょう。
時間帯も土曜日の午後を選択して、人手が比較的に少なくなるタイミングを狙えば上手く勤務する事が出来るはずです。
勤務薬剤師の働き方としては、その他にもドラッグストアを掛け持ちで働く方法もありますが、ドラッグストアでは週に1日だけ勤務をする事が難しい環境になっています。
ダブルワークを検討する薬剤師は調剤薬局を選択する方が適していると言えますね!
③:ライティング
比較的にどんな薬剤師でも行う事が出来る仕事で、在宅ワークとしても人気のある働き方になります。
薬剤師であれば医療や薬に関して知識があるので、特定の層からライティングの依頼を受ける事も可能です。
利用方法としては、クラウドソーシングで薬剤師が執筆して欲しい記事を見つける事が第一歩となります。
薬剤師に依頼が多いライティング案件は、「薬剤師が転職サイトを利用した体験談の記事」であったり、「オーガニックやサプリメントの記事製作」、「漢方薬に関する記事製作」などが挙げられます。
薬剤師に焦点を当てた案件が多いので、先ずは応募内容から自分の書けそうな案件を探してトライする事が大切です。
薬剤師が書いた文章や知識に対しての需要は意外と多く、プロフィールの見せ方や実績をコツコツと積み上げていけば、継続してライティングの依頼を受けることができます。
また、薬剤師が執筆する原稿料や文字単価は、高額になりやすい点もおすすめの1つです。
誰でも書ける文章ではなくて、薬学的な内容で、専門知識が必要なライティングであれば、通常文字単価が0.5円から1円のところ、2円、3円と報酬がアップすることも多いです。
隙間時間にコツコツ記事を作成出来るので、特に休憩が長い職場に勤務している薬剤師にとっては魅力と言えますね!
④:翻訳の仕事
薬剤師の中には長期の休みを利用して、海外旅行に出かけたり、語学留学を行っている方が一定数いるため、翻訳の仕事は、趣味に置き換えやすいジャンルと言えます。
クラウドソーシングを活用する事で、「海外製品のマニュアル翻訳」や「日本語アンケートの翻訳」、「外国語論文の構成」など、人に会わずに翻訳が出来る点も魅力です!
扱う言語は英語の案件が多いのですが、ドイツ語や韓国語、ベトナム語など世界各国の言語翻訳も見つかります。
マイナーな言語になると高単価になる可能性もあり、バイリンガルな薬剤師にとっては理想のダブルワークと言えるでしょう!
その他にも実際にクライアントや付き添いの同時通訳の仕事も見つかります。
医療英語でジャーナルを読み漁ったり、英語論文を読んでいる方に、特に向いているダブルワークです!
⑤:動画編集
動画コンテンツは今後需要が高まり、医療現場においても外す事が出来ないテーマの1つです。
依頼内容にもよりますがYouTube仕様で10分程度の文字入れ編集では、3000円程度で仕事を受ける事が可能です。
編集ソフトを持っていたり、編集慣れしている方であれば容易に進める事が出来る事でしょう。
クオリティーの高い編集をこなせたり、クライアントから評価を受けて信頼を得られると、継続した仕事を手に入れる事が出来ますし、頑張り次第で1本5000円以上の単価でも仕事を行えます。
在宅ワークとしても最適で、薬剤師であれば薬のジャンルの専門性に加えてスキルを手に入れる事が出来ます。
業界でも今後会社の動画エディターとしてのポジションも出てくると予想しています。
⑥:講師
人に教える事が好きな薬剤師に向いているダブルワークです。
薬理学から薬物療法まで、薬の作用機序や疾患に対する薬のチョイスを知りたい層は意外と多いです。
例えば、登録販売者やそれを目指す人向けに講義を行ったり、看護学校で看護学生に対して授業を行う事も環境も存在しています。
本業が予備校講師の場合は、得意分野の科目からダブルワークに繋げる事も可能です。
応用するとオリジナルの問題集を作成したり、個別の家庭教師として個人で実績を上げる事も出来るでしょう。
また、薬剤師だからといって薬に関しての講師でなければいけない訳ではありません!
国家試験における勉強方法を伝授したり、薬局の独立開業のコーチとして人に教える選択も出来ます。
特に薬剤師国家試験後の新人薬剤師は薬のインプットがしっかりと出来ている状態になるので、本業とも上手くリンクさせやすいダブルワークと言えますね!
薬剤師がダブルワークする際に注意するべき事!
薬剤師がダブルワークを始める際に、いくつか気を付けなければいけないポイントがあります。
本項では、それらについて、詳細に説明していきます。
①:管理薬剤師の肩書きではないか
店舗責任者である管理薬剤師の肩書きの方は、薬剤師業務のダブルワークは法的に禁止になっています。
ポイントとして薬剤師業務の行為がアウトになるので、在宅でライティングを行ったり、動画編集を行う分には問題ない事をおさえておきましょう。
注意するべき内容は管理薬剤師が掛け持ちで、異なる薬局に勤務をしているケースです。
具体的には、調剤薬局やドラッグストアの管理薬剤師が各厚生局に届出を提出している状態で、本業とは異なる会社の薬局で服薬指導と薬歴記載をする場合になります。
一般勤務をしている薬剤師やラウンダーとして他店舗を行き来している薬剤師の方は規制を受けていませんが、個人情報の漏洩や会社の守秘義務を徹底する必要があります。
薬剤師に関する法的遵守のトラブルは、あなたのキャリアにも傷を付けるかもしれません。
管理薬剤師の方は知らなかったでは済みませんので、ダブルワークを考える上で十分に注意しましょう!
②:会社がダブルワークを容認しているか
勤務している企業がダブルワークを認めているかどうかを事前に確認した方が無難です。
薬局業界を見てみると調剤薬局やドラッグストア、病院に勤務する薬剤師は原則、労働契約書や規則にも、ダブルワークを認めると記載している職場は少ないです。
一部の製薬企業では副業解禁がニュースになり、会社的にも世間的に解禁している企業は少ないながら存在しています。
狙い目は小規模の調剤薬局で、実際にダブルワークが出来る職場も存在しています。また、社長と距離が近い会社の場合は、直接直談判をすれば、ダブルワークを認めてくれる可能性もあります。
業界では、薬剤師のバイトやパート、派遣の掛け持ちをしている薬剤師もいます。柔軟な働き方を行っている薬剤師も多いですが、勤め先である会社に不利益を与えないように十分に注意をして、事前準備をしてみましょう!
③:本業に支障が出ない範囲かどうか
誰の為にダブルワークをしているのか、何の目的でダブルワークを始めようと思ったのかを今一度考えてみて下さい。
金銭的な問題でダブルワークをせざるを得ないのか、今後のキャリアを意識して他の職場を経験してみたいなど、薬剤師によって目的は様々です。
しかし、ダブルワークを始めた事で、家族との時間を作れなくなってしまい、家庭が崩壊するなどデメリットが発生してはいけません。
本業1本で働く事も決して悪い事ではありませんし、1つの仕事で成果を出してキャリアを積んでいくのも薬剤師としてのプロの在り方です。
ダブルワークをする事で本業が疎かにならないのかを常に意識すると良いでしょう。
④:ダブルワークの話を他者に無暗にしない
本業やダブルワーク先の職場には、自身がダブルワークをしている旨は、他言無用で伝えない事をおすすめします。
私は本業の傍ら派遣薬剤師としてダブルワークをしていた事がありますが、派遣先の薬剤師に「本業に専念しなくて良いの?」と言われたり「薬剤師の届出や法的な問題は大丈夫なの?」と質問攻めに遭遇した事がありました。
心配をしてくれる方でしたので、トラブルになっていませんが、ダブルワークを公言する事で自分の立場を根掘り葉掘り聞かれたり、本業にも迷惑が掛かってしまう可能性はゼロではありません。
ダブルワークは本業ありきの労働になります。あくまでもサブで行っている仕事である事を忘れない様にして下さい。
薬剤師がダブルワークをするメリットは?
薬剤師がダブルワークを行うメリットは、何でしょうか。
様々な点が挙げられますが、本項ではその中でも特に知ってもらいたいものについて、ピックアップして紹介していきます!
①:自分の市場価値を上げる事が出来る
転職を考える際に、プラスアルファとして交渉材料に出来るメリットが挙げられます。
1つの職場で働き続ける忍耐力や経験も大切ですが、特に若手の薬剤師に関しては1つの企業で働くよりも、多様性を持たせる働き方で、自身の市場価値を上げる事が大切になります。
私の場合は病院薬剤師で働きながら、休みを利用して調剤薬局でダブルワークを行っていました。
病院と調剤の仕事の違いも理解する事が出来ましたし、利益がどの様に捻出しているのかも比較しながら働く事が出来ました。
2つの職場で求められる事も違ったので、調剤薬局が求める薬剤師像もイメージして、次の転職に有効な交渉材料を提示する事が出来ています。
調剤薬局未経験者であるのか、経験者であるのかは転職に大きく印象が異なりますし、ダブルワークの選択次第ではキャリア形成を軌道に乗せる事が可能です。
様々な「経験」を若くから積みたい薬剤師には向いていると働き方になりますね!
②:資産を増やす事が出来る
単純に働く時間が増えるので、資産が本業のみの薬剤師と比べて増えやすいメリットがあります。
単発の派遣薬剤師では時給3000円以上の求人もあり、1日働くだけでも数万円稼ぐ事が可能です。
1年、2年と継続していく内に貯金も増え、投資にも資金を回しやすくなるでしょう。
また、資産が増えると複利でコツコツと更にパワーアップしながらお金を増やす事が可能です。
薬剤師の平均年収はおよそ550万円前後と一般的にみると年収が高い職業になりますが、本業だけで年収800万円以上を稼いでいる薬剤師は多くありません。
ダブルワークを少し加えるだけで生活の質が少し上がりますし、躊躇せずに購入する事が出来る商品も増えて来るはずです。
現状の年収に満足出来ていない薬剤師にとっては、マッチした働き方になりますね!
③:労働に対するリスク分散になる
薬剤師の今後はどうなるか不安に考える方は意外と多いです。
薬剤師としてのスキルも重要ですが薬剤師以外のスキルを高めて、働き方に対してのリスクを分散させる時代は既に来ています。
例えば、講師業や動画編集をダブルワークを行っていく内に、自分のスキルを高めたり、ノウハウを蓄積し、現在の薬剤師業界に足りていないジャンルを発見出来るなど、可能性が秘めています。
ニッチなテーマでも良いのでダブルワークの内容を極めて、業界でNo1と言えるポジションになる事を目指すと良いでしょう。
個人で戦える薬剤師が今後は生き残るはずです。本業を疎かにするべきではありませんが、ダブルワークを行う事で上記したように、薬剤師として視野が広がることが期待できます!
薬剤師でダブルワークをしたい方が利用するべき転職サイト!
実際にダブルワークを始めたい薬剤師に向けて、おすすめの転職サイトを紹介していきます!
どの転職サイトを利用すれば良いのか分からない薬剤師は、参考にして頂ければ幸いです!
①:マイナビ薬剤師
ダブルワークに対する理解が強かった、おすすめの転職エージェントになります。
コンサルタントと顔を合わせて相談を行うのですが、「ダブルワークで働いてみたい方」、「副業をしたいけど注意点が気になる方」など、悩みを抱える薬剤師の相談にも、スムーズに対応してもらう事が出来ました。
働き方は人それぞれであると考えてくれる姿勢には、相談をして良かったと感じる事が多かったです。
自己分析にも力を入れている企業で、将来のキャリアプランを練りたい薬剤師にも向いている紹介会社です!
より詳しい、マイナビ薬剤師の評判については、以下の記事にまとめているため、そちらも合わせて一読下さい!
細かいところにも手が行き届く、満足度の高いエージェントです!
②:ファルメイト
ダブルワークとして、調剤薬局で働きたい方にとっては外せない紹介会社で、関東や関西エリアで最低時給が保証されている点も魅力です。
また、コンサルタントの質が高く、派遣先の事も詳しく把握している点もおすすめの一つです。
実際にファルメイトを活用している薬剤師も、ダブルワークで働く方が多いですし、独立の為に資金を貯めたいと考えている薬剤師や、もう少し自分のペースで働きたいと考えている女性薬剤師も在籍しています。
単発の求人だけでなく、薬剤師のバイトやパートも扱っているので、自身の希望をシンプルに伝えると良いでしょう。
ファルメイトの評判については、以下のエントリーも合わせて参考にしてみて下さい!
薬剤師の仕事が好きであり、ダブルワークに興味がある方はチェックしてみると良いですね!
③:薬キャリ
都心だけでなく、地方の求人情報も網羅している認知度の高い転職エージェントです。
派遣薬剤師に関しては、単発や週2、3回まで、数ヶ月単位と様々なプランを用意出来る点が魅力です。
多くの紹介会社を扱っている企業になるので、ライターとしての求人や講師としての求人も比較的見つけやすい特徴もあります。
コンサルタントとは顔を合わさずに、紹介してくれるので、煩わしいヒアリングも少ない印象です。
また、他のエージェントよりもスピード感ある提案をしてくれる点は利用してみて良かったポイントです。
薬キャリの評判については、以下に私の体験談を記載しているので、そちらも合わせて参考にして下さい!
時間がない薬剤師で、ダブルワークを始めてみたい方には最もマッチしているエージェントと言えます。
まとめ
ここまで読んで頂きましてありがとございました!
ダブルワークを行う事で、より一層今後のキャリアを安定させて働く事が出来ると記事を書いてみて実感しました。
薬剤師に特化した働き方でダブルワークを行うのも良いですし、薬剤師と何かを掛け合わせてダブルワークする事で、本業にも活かせるアイデアが生まれたり、本業を超える収入を得る事も不可能ではありません。
また、残業代で稼いでいた薬剤師にとっては、残業が減ってしまった際には、ダブルワークを始めると、無理せず収入を増やすことができるでしょう。
時代に合わせた働き方と選択するべきですし、パラレルキャリアを形成する働き方が薬剤師にも必要になります!
この記事が、少しでもダブルワークに興味がある薬剤師の助けになれたら幸いです。
それでは、また!
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