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漢方薬剤師とは?仕事内容やなり方について現役薬剤師が語る!

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今回は、漢方薬剤師について、その仕事内容や関連資格、また漢方薬剤師になるメリットやデメリットを詳細に説明していきます。

漢方薬剤師に興味がある方は、ぜひ一読頂ければ幸いです!

以下、目次となります。

目次

 

漢方薬剤師とは? 概要について説明!

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漢方薬剤師とは国家公務員資格である薬剤師免許を取得後、漢方や生薬を用いた医療を提供する薬剤師を指す場合が多いです。

一概に漢方薬、生薬認定を取得していなくても自身が漢方だけを扱う薬局で働いていたり、漢方薬を得意とする薬剤師が名乗っているケースも存在しています。

薬剤師として唯一試験や認定制度があるのが、日本薬剤師研修センターにおける「漢方薬、生薬認定薬剤師」になり、2019年3月31日の段階で3395名の漢方認定薬剤師が日本で活躍をしています。

新卒の薬剤師は漢方薬局の門をたたく事は少ないのですが、漢方は薬剤師として何か強みを発揮したい時に勉強量で差が出来やすい専門分野です。

漢方薬剤師は患者さんに応じてオーダーメイドの調剤を行ったり、西洋医学との臨床知識を折り込みながら医療を提供します。 

 

漢方薬剤師の仕事内容!

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 漢方薬剤師の仕事内容について、本項では詳しく解説していきます。

①:ヒアリング

私が体験をした漢方薬局では問診票なし、相談料なしで話を聞いてもらいました。

問診票がある漢方薬局では、生活背景から体の体質、ほてりの有無、寒気がするのか、汗や便の状態、喉の渇き、舌の状態もチェックする項目もあります。

ヒアリングは、漢方薬剤師がまるで医師の診断の様に質問を行う点が特徴です。

漢方薬局によっては初回のヒアリングに1時間から2時間程度の時間をかけて、利用者の事を把握する為、大切な仕事内容になります。

私は肩こりの不安を旨を説明してのですが、担当してくれた漢方薬剤師は「どういった時に痛みますか?」「場所はどこですか神経痛ではありませんか?」と個々に合わせながら薬を決めている様子でした。

本格的な漢方薬局では薬剤師が舌の性状を確認する事もありますし、時間をかける漢方薬局では完全予約制で事前申し込みが必要になるケースもあるので、保険薬局との漢方薬局との異なるポイントになります。

実際に私が利用した漢方薬局は約20分でヒアリングが終わりました。 

②:漢方薬、生薬の説明

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漢方薬剤師は、症状改善を期待出来る漢方薬の提案をその場で行います。

実際に体験をした漢方薬局では、自家製の漢方薬を調剤室から持参して、効能効果を説明をしました。

その他、必要日数と予算に関してもヒアリングを混ぜながら説明します。私の場合は肩こりに対して相談を行ったので、即効性があり、日常的に水筒などに入れて持ち運べる煎じ薬の形を提案されました。

他には中性脂肪の値が気になると相談もしたので、店内の販売ブースまで移動して生薬の成分についての説明を受けました。

効能効果以外にも必要な日数を出す事が出来ると説明を受けましたし、1日当たりの値段の説明を受けました。

漢方薬剤師は店内のPOPを駆使して実際に腹囲の値を示したり、漢方薬に関する新聞の切り抜きを持参して生薬の説明もします。

印象的だったのが実際に1日分の漢方薬を調剤室から持ってきて、直接商品を手にして説明をしていた事です。

他にも、漢方薬の保管方法や注意事項も漢方薬剤師は伝えます。

③:調剤

漢方薬局では、エキス剤や丸剤の剤型にして提供するところも存在しています。

オーダーメイドで調剤する場合には、薬剤師が生薬の含有量を計算するところから始まり、複数の生薬を混ぜて剤型に応じた調剤方法で漢方薬を完成させていきます。

一般的な保険薬局よりも時間がかかってしまう点も特徴で、剤型によっては利用者に対して「少しお時間を頂きます」と事前に伝えたり、年齢や嚥下が出来るかどうかなどを考慮して、オーダーメイドの漢方薬を調剤していきます。

初回に調剤をした剤型が飲みにくいと感じたりする場合は、2回目以降に薬剤師に相談する事で、異なる剤型で調剤を行う事でてきます。

このように、処方箋通りに調剤を行う薬剤師とは異なり、より利用者に合わせた調剤方法で仕事を行う特徴があります。

私が体験した漢方薬局では、生薬を子袋に小分けをして販売をしていました。

④:服用方法の説明

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漢方薬剤師は、オーダーメイドで調剤をした漢方薬に関しての服用方法を説明します。

私が体験をした漢方薬局では、漢方の煎じ方から説明をして頂きました。

鍋に生薬が入ったパックを1つ入れて、煎じてから冷ます方法で生薬の飲み方を説明していました。

言葉だけでは分かりにくい可能性があるので、煎じ方の冊子を用いて説明したり、飲むタイミングに関しても説明してもらいました。

煎じる容器に関しても熱伝導の良い土瓶を推奨したりと、使用までの準備も伝えます。

「食間」の飲み方では食事中と勘違いをしてしまう方も少ながらずいるので、利用者に応じて食事のタイミングをヒアリングしてから、服用時間の指定をします。

西洋医学の医薬品を内服している場合にも、飲み合わせの確認と個々に合わせた服用法を説明する事が大切になります。

⑤:服用後のフォロー

2回目以降の利用者に対しては、症状の効果判定や、他に気になる症状が出ていないの確認を行います。

重大な副作用が出ていないかもチェックする必要があるので、漢方薬を飲んでいた期間に気持ちが悪くなっていないか、正しい方法で漢方薬を飲めているのかをヒアリングしていきます。

私が利用した漢方薬局では、次回予約を行わずに好きなタイミングで再来する事が出来る漢方薬局でした。

日数も数日分から数週間分と希望に合わせているので、漢方薬剤師側も次回来客の目安が分かりやすくなっています。

漢方薬剤師は初回の問題や悩みだけでなく、いつでも来客してもらえる様な雰囲気作りやリピーターを増やす努力も行っています。

 

漢方薬剤師の関連資格は?

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漢方薬剤師の関連資格について、詳しく解説していきます。

どのような資格があるのか知りたい方はぜひ一読下さい!

①:漢方薬・生薬認定薬剤師

日本薬剤師研修センターと日本生薬薬学会が実施する研修を受けて、試験をパスすると
「漢方薬・生薬認定薬剤師」として、認定資格を手にする事が出来ます。

漢方薬と生薬の分野に特化した資格で、患者さんや医師に対して自信を持って情報提供を行えます。

また、認定証を薬局内に提示したり、独自のIDカードを装着する事で薬剤師として関わる方に対してもアピールを行う事が可能です。

実際に調剤薬局内にも「漢方薬・生薬認定薬剤師が在籍しています。お気軽にご相談下さい」と掲示している薬局で働いた事もあります。

門前のクリニックが漢方を多く扱うところでは、医師との信頼度を形として発信する事が出来る利点もあるでしょう。

更新の基準が少し難儀なデメリットもありますが、漢方薬に強くなりたいと考える薬剤師にとっては目指すべき資格の1つとなります。

②:JPALS認定薬剤師

JPALS(ジェイパルス)は、日本薬剤師会がインターネットを介して勉強出来る生涯学習支援システムになります。

日本薬剤師会の会員であれば無料で受ける事が出来、レベル5や6になるとJPALS認定薬剤師として専門分野別の試験にチャレンジする事が可能です。

JPALS認定薬剤師になる為には漢方薬だけでなく、薬剤師として広いジャンルを勉強する必要がありますが、漢方に関しても「陰陽五行説などの漢方の基本理論を理解する」、「代表的な漢方方剤の構成とその作用、副作用とその兆候を説明出来る」と項目が設問しています。

漢方薬剤師に特化した認定資格ではありませんが、勉強する過程で漢方の範囲を網羅出来る点を考慮して選出しました。

現役薬剤師は薬剤師会に入っている方が多いので、身近に感じる関連資格と言えますね!

③:日本東洋医学会会員

漢方の専門医としてドクターが多く入会している、漢方を深く学びたい方向けの学会会員になります。

エビデンスに基づいた情報を網羅していて、勉強会も多くの場所で行っている点が特徴です。

薬剤師は当学会に当てはまる資格を取得する事が出来ませんが、漢方医の診療方法やチェックポイントを吸収して、漢方薬剤師がより実践的で臨床に沿った形で勉強を行う事が可能です。

論文やエビデンスレポートも豊富に展開しているため、これから本気で漢方に携わる方にとってもありがたいポイントと言えます!

 

漢方薬剤師になるメリットは?

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漢方薬剤師になるメリットについて、本項では詳しく解説していきます!

①:独立開業を目指せる

リスクはありますが、漢方薬剤師は独立開業を目指せるメリットがあります。

理由としては、漢方薬局ではリピーターやファンを取り込む事が出来る点が1つです。

利用者から長くヒアリングを行い、納得してもらう事で集客を軌道に乗せやすい点もあり、また、漢方に特化する薬局ではなく、針治療やマッサージとの組み合わせも強みになります。

さらに、地域密着型や管理薬剤師の人柄と魅力で、薬を調合していない場合でも、相談料として数千円の利益を生み出す事が出来ます。

漢方薬局で修行を積んで、一家の主として自分のお店を展開出来る点は、漢方薬剤師の魅力と言えるでしょう。

②:専門的なスキルが身に付く

漢方薬剤師は、取り扱える生薬を深くまで学ぶ事が出来、より専門的な知識を医療現場に還元出来る点がメリットになります。

既製品である漢方薬の効能効果は、現場で働く薬剤師が理解している事が多いです。

しかし、漢方専門の薬局で働く薬剤師は、患者さんの病態や属性に合わせて、漢方薬を選択するスキルであったり、生薬をオリジナルのオーダーメイドで調剤を行うスキルが向上します。

これは一般的な薬剤師の職場であるドラッグストアや保険調剤薬局では経験する事が出来ない内容です。

漢方に特化する事が出来れば、オンラインサロンやセミナーで講師業として活躍する事も出来、専門的な部門へとステップアップする事が可能になります。

漢方は薬剤師の中でも差別化出来る領域ですし、勉強すると非常に深い専門知識になります。

③:やりがいが広がる

薬剤師は医師が発行する処方箋に基づき、調剤を行わなければいけません。

しかし、漢方、生薬を提供する薬局では、処方箋に基づかない方法でも医療に貢献する事が可能です。

漢方薬剤師は患者さんに対して時間をかけて対応する点であったり、症状を詳細にヒアリングする点、自分の判断で生薬を決める事が出来る点がやりがいに繋がります。

その他にも薬だけを扱うのではなくて、鍼灸師の資格を持った漢方薬剤師が針治療を複合させてトータルで医療を提供している薬局もあります。

私が漢方薬局を見学した際も、鍼灸師の資格を持った薬剤師や、健康食品の提案に強い漢方薬剤師がいたりと、自分の進む道を明確にしている方が多くいました!

現場で働く方から漢方薬局のやりがいをヒシヒシと感じる事が出来ました!

 

漢方薬剤師になるデメリットは?

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①:年収が低い

漢方薬局に就職する薬剤師の年収相場は、400万円~450万円になります。漢方の経験を積んだ薬剤師でさえ、雇用者として働く内は600万円の壁を超える事は難しいです。

一般的な薬剤師の平均年収は約550万円になり、漢方に特化した薬局と比較すると100万円程差が出ている現状になります。

理由として保険が効かないビジネスを扱っている点が大きいです。

「逆に、儲かるのでは?」と、思うかもしれませんが、漢方薬局では生薬の仕入れ値から商売を考えなければいけません。

自由な値段設定故に、他企業と値段の価格競争が行われる事もあります。

逆に保険薬局では、一定した報酬が担保されている点が異なります。

私は平日のピーク時に漢方薬局を訪問しましたが、1時間の内にお客さんが自分1人だけで、売り上げが2400円だけでした。

漢方薬局の立ち上げ当時は、資金回りが火の車になる事が容易に想像出来ます。

その他にも、漢方に特化した薬剤師の需要が一定数ある点も1つです。漢方薬局数の少なさと漢方薬剤師を目指したい方の需要バランスが、漢方薬剤師の年収相場を下げていると考えられます。

年収の低さは他の薬剤師の働き方と比べると差が出来やすいので、人によってはデメリットに感じてしまうでしょう。

②:求人が少ない

漢方薬だけを扱う薬局は、全国的に少ないです。

薬剤師の転職サイトを見ても、求人が掲載している数は調剤薬局やドラッグストアに比べると各段に下がり、常に転職のアンテナを貼っていないと、思うようなタイミングで入社する事が出来ません。

また、新卒から漢方専門薬局に入る薬剤師は少なく、総合的に臨床を学んでから漢方に特化していきたいと考える薬剤師が多い点も特徴です。

求人が少ない背景には、体力的にも長く働きやすい環境のため、昔から漢方薬局に勤めているベテラン薬剤師が退職していない状況も大きいです。

私が訪問をした漢方薬局の薬剤師は年齢が60を超える方だったのですが、毎年求人を募集する必要がない職場でした。

その他、専門的なスキルを身に付けたいと思う薬剤師が毎年出てくるのに反して、漢方に特化する薬局数が増加しない点が求人を狭めている背景と言えるでしょう。

漢方薬局に転職を考える薬剤師にとっては、直ぐに転職活動が進まない点がデメリットと言えます。

③:実臨床の知識が偏ってしまう

内科の薬と、漢方薬を扱うクリニックの門前薬局であれば、慢性疾患から急性期疾患まで内科領域の西洋医学や医薬品を日常的に扱う事が可能です。

しかし、勤務先が漢方薬だけを扱う薬局になってしまうと、東洋医学の考えに偏ってしまいジェネラリストな薬剤師へと成長出来ないデメリットが発生します。

特に新人薬剤師は、1つの分野だけを学ぶのではなく、広く浅く薬剤の知識を吸収する事が大切です。

環境は必然的に薬剤師の知識を蝕みます。漢方薬局を個人で独立開業しても、漢方薬に特化し過ぎるのは危険です。

薬のプロなのに漢方薬だけしか説明出来ないとならない様にして下さい。 

 

漢方薬剤師になるために利用するべき転職サイト!

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①:マイナビ薬剤師

転職業界大手のエージェントであり、初めての転職活動を行う時には特に親切な薬剤師向けの紹介会社になります。

ホームページには漢方薬局の名前まで表記している点が特徴で、利用者目線の求人が見つけやすい点も嬉しいです。

非公開求人も用意していますので、先ずはコンサルタントに相談してみる事が大切です。

漢方に強い求人を探す為にはコンサルタントが企業をどれだけ知っているかも必要であり、マイナビ薬剤師ではエリアに特化して、企業とコネクションがある質の高いコンサルタントが在籍しています。

漢方を昔から営んでいる企業との交渉であったり、漢方に強くなりたい薬剤師との相談実績もありますので、多くあるエージェントの中でも優先して利用したい総合力No.1の企業になります。

マイナビ薬剤師の評判については、以下の記事にも詳しく記載しているため、合わせて参考にして下さい!

②:ファルマスタッフ

コンサルタントが現場まで足を運んで、職場の雰囲気をしっかりと利用者に伝えている薬剤師向けのエージェントです。

漢方薬剤師としての働き方や、細かな職場の違いを理解している点が強みになります。

例えば、門前で漢方内科を扱っているクリニックを紹介するパターンや、漢方に特化した薬局を紹介するパターンなど、利用者の知りたい一歩先まで見据えた情報を提供してくれます。

求人数も申し分ありませんし、不安があれば利用者とコンサルタントが同行して転職先まで見学出来る点も大きな特徴になるでしょう。

より詳細な、ファルマスタッフの評判については、以下の記事を参考にして下さい!

自分の目で現場を確かめて転職活動を成功させたい方向けのエージェントになります。

③:薬キャリ

求人数の多さに加え、全国どこでも職場を提案出来る、薬剤師向け転職エージェントになります。

利用者の要望をトコトン反映させてくれる点が特徴であり、電話1本でスピーディーな職場探しをしてくれます。

都心だけでなく、地方の漢方薬局にも手が届くサービスは漢方薬局の独立開業を考えている薬剤師にも、大いに助けになるはずです。

都心の漢方薬局に対しての年収相場や動向も理解する事が出来ますし、パートやアルバイトの雇用形態別で漢方薬局を探す事が可能です。

より詳細な薬キャリの評判については、以下の個別記事も合わせてチェックしてください!

働き方に対して利用者を尊重しながら、職場の提案をしてくれる点は薬キャリの魅力になります。

 

まとめ

ここまでお読み頂き、ありがとうございました!

漢方薬剤師について、様々な観点から詳しく解説していきました。

この記事を読んで、少しでも漢方薬剤師に対する理解が深まれば、これ以上嬉しい事はありません!

 

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