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薬剤師が出てくる漫画おすすめ10選! 現役薬剤師が紹介!

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今回は、薬剤師が主人公の漫画や、薬剤師をテーマとした漫画のおすすめを一挙紹介していきます!

漫画で薬剤師業界について知りたい方や、現役薬剤師の方は、ぜひ参考にしてみて下さい!

 以下、目次となります!

目次

 

薬剤師が出てくる漫画おすすめ10選!

①:薬屋のひとりごと

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「次にくるマンガ大賞2019」でコミックス部門の第1位を獲得した、オンライン小説から誕生した、胸アツの薬師コミカライズ作品です。

薬に関しても描かれているという事で、期待を込めて購入をしました。

薬学ミステリーとラブコメ要素を掛け合わせた内容が、読者の心をグッと掴んでいて、「ミステリー好きな男性でも楽しめる展開」と、「女性がドキドキしてしまうシーン連続」という、両方の要素を楽しめる漫画です。

薬師として後宮に勤める主人公、猫猫(マオマオ)は実験が好きで、腐女子の一面もありますが、「毒味」や「薬学」をキーワードに次々に起こる事件を解決していきます。

巻を進めるごとに、主人公猫猫(マオマオ)の化学変化を楽しむことができ、また、腐女子な一面がありながら、頭脳明快でサバサバとした姿に、読者は魅了されてしまう事でしょう。

薬屋のひとりごとのストーリーはどの巻も見応えがあるのですが、主人公と後宮のまとめ役である壬氏(ジンシ)、高順(ガオシュン)との会話の掛け合いにも注目です。

老若男女問わずハマる傑作であり、謎解きが好きな方にはマストバイなコミックと言えます!

史上初、小説からマンガ大賞に選ばれた快挙の話題作を、是非、堪能して欲しいと思います!

 

②:異世界薬局

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ワーカホリックであった主人公はある日、突然過労死してしまい、何故か中世ヨーロッパ風の異世界へと転生する羽目に・・・。

読み始めの感想は正直、名作医療漫画JINを髣髴させる内容だと思いましたが、読み進めていく内に、主人公の過去の想いと医療が発達していない異世界で起こるストーリーの展開が、上手くリンクしたコミックであると感じました。

主人公ファルマ君が、「診眼」、「神術」など、薬剤師の職能を飛び越えた、チート感溢れる能力を駆使して、物語を進める姿は爽快です。

また、異世界薬局では、日本の医療とは異なり、独立処方権を持つ世界になっている点も特徴です。なんと、主人公が自ら診察をして医薬品を精製、その後のフォローも行うという、良い意味で極端な漫画です。

経営者としての顔も持つファルマ君は、貧しい人に対しても平等な医療が提供出来るように、複数の薬局を次々に展開していきます。

コミック内の小規模薬局らが集うギルドと、異世界薬局の関係が、現在の薬業界に近い内容で描写されていて、思わず続きが気になってしまい、共感しながら読み進めました。

さらに、医薬品の化学物質や効果もわかりやすく描写していますし、医療従事者でなくても楽しめる内容が多い点も魅力の1つです。

イラストは非常に可愛らしく、また、医療の大変さを、ファンタジーにする事で、とても読みやすくしている、良作な薬剤師の漫画です!

 

③:赤髪の白雪姫

ファンタジーの世界観で、恋物語を描いた、宮廷薬剤師の人気コミックになります。アニメ化も成し遂げている作品で、熱烈なファンが多くいる点が特徴です!

主人公の白雪は良い意味で、現在社会を象徴するような、強くて優しい女性像になっており、読み進めると、「女性のカッコ良さ」や、「女性の在り方」にシビれるシーンが多いです。

また、メルヘンチックな世界なのに、どこか現代の生き方を訴える漫画だからこそ、女性から支持を得ているヒットコミックだと言えます。

さらに、登場する男性陣にも注目です。白馬の王子ゼンとの運命的な出会いから、進展具合の歯がゆさ、詩的なセリフも絶妙に映るでしょう。

オビのただいまのシーンなど、巻を重ねるごとにドラマがパワーアップしている事がわかります。

薬剤師が登場する漫画の中ではトップレベルの絵の繊細さも魅力の1つです。赤髪の白雪姫はコテコテのラブコメ漫画を卒業をして、新しいタイプの少女漫画を読みたいと考えている方におすすめです!

宮廷薬剤師という職業も、男性に頼らずに生きていける事を象徴してるのかもしれません。

 

④:アンサングシンデレラ

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「薬剤師っていらなくない?」薬剤師の存在や役割について疑問を投げかけた、正統派の病院薬剤師コミックです。

医療原案者の富野浩充氏と著者、荒井ママレ氏がタッグを組んで薬剤師のリアルを描きます。

主人公、葵みどりを中心に病院内で携わる医師や看護師、その他にも、病院外の問題や関わり方を裏表なく表現しているコミックです。

病院薬剤師の苦悩を垣間見る事が出来るので、病院勤務を経験した私としては、多職種との関わりなど、親近感が湧くシーンが多くありました。

また、アンサングシンデレラの魅力は、製作者達の熱意と丁寧な仕事ぶりにあると言えます。

絵のタッチは繊細で、実際に薬剤師が現場で使用している勉強本や参考書が詳細に描かれていたり、薬剤師の仕事を的確に世間に伝えるために、熱いセリフが何個も登場しました。

男性目線になりますが、全国に主人公みどりの上司である、瀬野のような病院薬剤師が増えて欲しいと感じましたし、今後の薬剤師像として、あるべき姿を示していると強く感じました。

比較的真面目なコミックだからこそ、今後どのように変化をして連載するのかも楽しみの1つです。アンサング(Unsung)は「讃えられない」という意味ですが、アンサングシンデレラの意訳は「縁の下の力持ち」です!

今後、薬剤師を目指している方、そうでない一般の方にも届いて欲しい1冊になります。

 

⑤:マンガでわかる薬剤師 あなたの知らない調剤薬局の裏側

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調剤薬局の裏側を利用者にもっと知って欲しい!私がこちらの漫画を読んだ時の正直な感想です。

病院とは異なり、調剤薬局は薬を作って渡しているだけなのでは?と考える方もいるかもしれません。

本作では現場目線で薬との適切な距離感と、調剤薬局で起こる悩みを描いているのですが、私たち薬剤師だけに降りかかる問題だけでなく、一般の人に向けてのメッセージも数多く描かれている1冊になります。

私が特にグッと引き込まれた話は、第4話の「お薬手帳、持たない悲劇」と、第8話の「命の重さとメディアの功罪」の2つです。

第4話では門前クリニック医で登場人物である長谷川先生が良い味を出しており、読者にお薬手帳の大切さを伝えています。

真面目になりやすい内容ですが、現場の薬剤師がどのようにお薬手帳へと関わっているのかをドラマのような展開で的確に把握する事が出来ます。

もう1つの「命の重さとメディアの功罪」の話は週刊誌・広告によって薬を飲まなくなってしまった患者さんのお話です。

私は最後ページをめくるまでの言葉1つ1つに対して、感情を強く揺さぶられました。

情報社会の世の中だからこそ、信頼出来る薬剤師を見つけて欲しいと本書を読んで感じました。

購入後、私が勤めている薬局の待合室にも「置かせて欲しい!」と直談判して、1冊置いた漫画です!

全国の各薬局店舗に1冊置きたい、おすすめの薬剤師コミックです。

 

⑥:薬屋りかちゃん

調剤薬局を舞台に、女性薬剤師、塩乃樹りかが患者さんと向き合いながら成長していく2冊完結型のコミックです。

塩乃樹と、医療関係者であればツッコみたくなる名前に仕上がっていますが(ちなみに主人公の先輩は大塚さん)、調剤薬局で働く薬剤師であれば、共感出来るポイントが多く散りばめられています。

小児科の門前のクレームのシーンは現役薬剤師である著者が、実体験を元にしているのだなと感じる事が出来ました。

また、主人公は可愛い顔をして、毒を吐く設定になっており、ページを進めると、患者さんには、面と向かって言えないセリフに、薬剤師ならば思わず共感してしまう事でしょう。

正直、薬剤師以外の方が見ても、中々「面白い!」と感じにくいかも知れませんが、ネットでは無料お試しで立ち読みも出来るので、一度読んでみて判断するのも良いでしょう!

発行年日が2007年発売とやや古い漫画になるので、インフルエンザ薬の脱カプセルなど、医療情報も古く、読み手に誤解を与える可能性があるので注意が必要です。

少女漫画タッチに描かれるアットホームなストーリーは、小中学生に特にマッチしているので、親子で回し読みしても面白いかもしれませんね!

 

⑦:マンガ病院薬剤師物語

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神奈川県薬剤師会が監修を行った、病院薬剤師に焦点を当てた啓蒙漫画です。3部構成で「中高年者編」、「妊婦・小児編」、「青少年編」と薬剤師を中心に、病院を利用する家族が多く登場する点がポイントです。

薬剤師の仕事内容を絵だけで訴えるのではなく、病院における調剤業務からDI業務、注射薬、TDMなどの業務をテキストでも伝えています。

ぶっ飛んだキャラクターは皆無で、どちらかと言えば指南的なコミックと言えます。

私が印象に残った場面は、最後のお話「青少年編」で、覚せい剤に手を染めかけてしまう英紀と、幼馴染であった転校生が繰り広げるストーリーになります。

本書は昭和的な魅せ方をするベタな展開の内容でしたが、青少年が成長、更生していく様子を表現するには漫画というコンテンツは強くて、啓発運動にはマッチしていると感じる事が出来ました。

その他にも読者に対して、「薬の事は薬剤師に相談!」と、強いメッセージ性もしっかりと受け取れる漫画でもありました。

薬剤師が読んでも良いのですが、一緒に働く多職種にも読んでもらいたい1冊になります!

 

8:くすりのマジョラム

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馬放(まほう)調剤薬局の二卵性凸凹姉妹が繰り広げる、全3巻のシュールな4コマコミックです。

惚れ薬、恋を忘れる薬、若返りの薬・・・。幼い頃にこんな薬があったら良いな考えたことはありませんか?

それらの薬を背景に、見た目が小学生である主人公ラムが、魔法と調剤で、調剤薬局を訪問する個性豊かな登場人物達と交流していく、ストーリーです。

陸上部、恋愛対象の男子小学生、その父親などの化学反応で、思わずクスっとさせてくれます。さらに、女性キャラの割合が大きいので、必然的に恋愛の話も出てきます。

また、4コマの落ちをしっかりと作りつつ、薬学に関しても要所に導入させている点も良かったです!

くすりのマジョラムは薬剤師が出てくる漫画の中でも、キャラクターの個性が最も目立っている作品で、その分、各コマのセリフも多く、通常の4コマ漫画よりも読み応えのある1冊になっています。

ほっこりする、薬学魔女っ子漫画を堪能したい方は、ぜひ一読してみましょう!

難しい医薬品名は出てきませんので、薬剤師以外の方にもわかりやすい特徴がありました。

 

9:薬学女子

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「薬学部って何してるの?」そんな疑問を解決する、著者北乃ブンコ氏による薬学部による、薬学生のための1巻完結の4コマ劇場です。

漫画を読み進めると、なんと著者は私と同じ6年制の一期生!CBTやOSCEのコマを読んだ時は懐かしい気持ちになりました。

少々身内ネタが入るシーンが玉にキズですが、「こんな研究室の先生いたなぁ」、「実習懐かしい、あるある」と共感してしまうシーンがあるのが、薬学女子の特徴です。

これから薬学部を目指す中学生や高校生にとっては、薬学部の内情を知る事が出来る漫画で、将来薬剤師を目指すお子さんを持つ親にもマッチした漫画と言えます。

初版が2010年7月と薬剤師の漫画としては古いのですが、読みやすさの点はピカイチで、時間をかけずにサクッと読破する事が可能です。

ページを進めると薬品名や化学物質の名前が登場して、現役薬剤師が読んでも学生時代が蘇る事でしょう。

白衣好きな著者の熱意も笑えますので、かしこまらずに気楽に読める薬剤師漫画になっています。

 

10:マンガでわかる薬薬連携

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調剤薬局に勤務する新人薬剤師と、病院で働く新人薬剤師の2人の異なる視点で進む、薬剤師、医師向けに特化した漫画になります。

結論を言ってしまうと、ドキドキ、ワクワクするような内容ではありません。

薬剤師が勤める2つの異なる職場に対して、問題提起と解決をまとめた漫画であり、テキストも多く導入されていて、文字アレルギーの方にはあまりおすすめは出来ません。

また、マンガでわかる薬薬連携は、著者が医師である点が特徴であり、医師の方が、ここまで調剤薬局と病院の悩みを表現している事について、驚きが強かったです。

特に、調剤薬局から病院へ疑義照会をする時の病院内の苦労や諸事情、伝達・連携ミスのあるある、調剤薬局側に対しても悩みが尽きない点を上手く漫画で表現しています。

後半になると、薬薬連携を解消するためのシステムや、サービスの紹介が多くなっている点は、漫画らしさをかき消していて、残念に感じる点もありました。

しかし、薬薬連携を視覚的に訴えたい時、薬学生、学校の教材として向いている作品だと言えます。

疑義照会で悩んでいる新人薬剤師の息抜きにもピッタリな、病院と外の薬局の導線について理解出来る1冊です。

 

現役薬剤師が描いている漫画を紹介!

以下、現役薬剤師の私がプロデュースしている、薬剤師向けの漫画について、ご紹介いたします!

最新漫画情報については、薬剤師キクオ(@kikuo1005)のツイッターで不定期に配信しているので、興味がある方はぜひフォローしてください!

①:1コマ漫画「とある薬剤師の日常」

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現役薬剤師として働いている私が、職場で体験した内容や、周りの薬剤師をそのまま1コマ漫画にして発信しています。

薬剤師の仕事の裏側を少しでも理解してもらう事を第一目標に、「ありのままの薬剤師像を」をコンセプトとして、本業とブログ更新の合間に少しずつ作成しています。

薬剤師は女性が多い職業なので、女性薬剤師メインの可愛らしく、時にシュールな漫画を目指しています!

薬剤師でなければ伝わらない内容になるかもしれませんが、忙しい合間に少しでもほっこりして頂ければ幸いです。

100コマ以上を目標に、これからも少しずつ進めていきます!

 

②:4コマ漫画「ママ薬剤師、ヤク子」

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育児復帰、ママ薬剤師のドタバタを描いた4コマ漫画です。

全国のママ薬剤師に対して「もう少し光が浴びても良いんじゃないか」、「男性にも新しい気付きを伝えたい」と思った事がキッカケで、漫画づくりに取り組みました。

我が家は現在、子育てプラス、フルタイムの共働きです。妻は仕事を辞めておらず、正社員に復帰しました。

実際、働きながら子育てをするって本当にキツイです!自分の時間なんで全く取れない事が身に染みてわかりました。

そして、薬剤師の職場を見てみると、子供を育てながら奮闘するママ薬剤師がいる事に改めて気が付く事が出来ました。

それら背景を振り返り、「家庭のこと」、「キャリアのこと」、「薬剤師としてどう在りたいのか?」など、世間のママ薬剤師が抱える悩みについて、少しでもヒントになる漫画を目指しています。

独身男性や、今まで育児をあまりしてこなかった層にも、一定の理解を得て欲しい想いを込めて、制作を決意しました!

 

まとめ

ここまで読んで頂きまして、ありがとうございました!

記事を書いてみて、薬剤師のジャンルはミステリー、SFと相性が良いのでは?と感じる事が出来ました。

今回紹介した中で個人的ベスト3は「薬屋のひとりごと」、「異世界薬局」、「アンサングシンデレラ」になります。どれもおすすめなので、見た事がない方は是非、コミックを手に取って読んでみて下さい。

少しでも薬剤師に関心を持って頂ければ幸せです。

それでは、また!

 

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