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現役薬剤師が、薬剤師の転職、仕事、バイトを語るブログ。他スポーツやゲームなど趣味も書きます。

市販薬のアイディア商品を紹介!正しい知識で薬を選ぼう

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はじめまして、薬剤師パパブロガーのアツポン(@Atsuponpapa)です。

分かりやすく市販薬を紹介するブログ「薬剤師アツポンのおくすり箱」とパパファッションのブログ「アツポンのパパ服ブログ」を運営しています。

市販薬って、ドラッグストアや薬局で見ていても種類が豊富ですよね。自分も購入するときに何が違うのか分かりにくく感じますし、どれを買おうか悩みます。

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2014年からネット通販で市販薬の販売が開始され、2017年には第一類医薬品もネット通販で購入可能になりました。

その一方で、ネット通販では取り扱われている市販薬の種類が多く、パッケージが違うのに同じ成分だったり、成分が同じだけど含量が異なっていたり…薬剤師ですら違いを理解するのに苦労します。

そんな商品を整理して、薬剤師の観点で分かりやすくブログで情報発信しています。 

本記事では数多くの市販薬の中でも、これまでに私のブログでも取り上げたアイディア商品を紹介します。

市販薬の面白さも感じる商品だよ!

 

市販薬の広告とパッケージ

日本では病院で処方される医療用医薬品の直接的な宣伝は規制されていますが、一般用医薬品(市販薬)はテレビCMや広告も可能です。

風邪薬や育毛剤のテレビCMをよく見かけるよね。

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ブランドによってテレビCMのコンセプトが違って面白いですよね!同じ会社でも商品ターゲットによりCMの配役やテイストが異なっています。

市販薬の商品パッケージも会社やブランドによって個性が出ており、同じ花粉症治療薬でも色やデザインの工夫があります。

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市販薬においてもマーケティング戦略や広告が商品の売上に結びつきやすいのですが、市販薬の中にはメーカーの独自性や商品開発の工夫から生まれたアイディア勝負の商品もあります。

医療用医薬品とは異なり、市販薬だからこそのアイディア商品もあるんだよ。

 

市販薬のアイディア商品 

市販薬では様々な商品がありますが、その中でも市販薬だからこそのアイディア商品を薬剤師アツポンが選びました。

龍角散ダイレクト 

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「龍角散ダイレクト」は水なしで飲める生薬成分の市販薬です。

咳止めや去痰薬の多くは飲み薬ですが、「龍角散ダイレクト」は生薬成分の顆粒が唾液に溶けて、のどの粘膜に直接付着します。

のどが潤い、粘膜の繊毛運動が活発になるので、咳や痰に効果を発揮します。

のどすっきり飴や服薬ゼリーを開発した龍角散らしい商品だね! 

空気の乾燥や風邪で咳き込みやすい人には悪化する前に使ってみて欲しい商品です。

参考記事:咳止めの市販薬おすすめランキング

アルピタン 

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「アルピタン」は二日酔いに対する市販薬です。

有効成分は漢方薬の「五苓散(ゴレイサン)」であり、効能効果として「二日酔い」が明記されている薬なんです。

五苓散は体内の水分代謝を調整する漢方薬であり、むくみなどにも使われます。

漢方薬は本来は体質に合わせて使うものなんだよ。 

理解しておくべき点として、西洋医学と東洋医学の薬への考え方や使い方が本来は異なっており、漢方薬は「証」と呼ばれる漢方診断に基づいて体質や症状に合わせて使われます。

そのため、漢方薬の効果には科学的根拠が乏しいものもありますが、これまでの長い歴史から経験則の蓄積で効果が確認されています。

日本では西洋医学に漢方を活用することで患者のQOLや難しい局面での治療成績の向上に繋がっているんだよ。 

小林製薬からは他にも漢方薬の防風通聖散を成分とした「ナイシトール」も販売されており、漢方薬を使ったキャッチーな名前でヒット商品になっています。 

参考記事:二日酔いにおすすめの市販薬

ドリエル 

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「ドリエル」は睡眠改善を目的とした市販薬です。

有効成分はジフェンヒドラミンであり、アレルギー薬にも用いられる抗ヒスタミン作用を有する薬ですが、眠気が強いという欠点がありました。

その眠気を活用して、エスエス製薬が2003年に睡眠改善薬の市販薬として初めて発売しています。

ドリエルは一時的な不眠症状に使える市販薬だよ。 

注意点として、医師から処方される医療用医薬品が「睡眠薬」、ドラッグストアで購入可能な市販薬が「睡眠改善薬」と呼ばれており(睡眠改善薬 日本OTC医薬品協会)、その成分と作用メカニズムは異なっています。

「睡眠薬」は日常的な不眠(不眠症)に対して、「睡眠改善薬」は一時的な不眠症状に対して使う薬です。

ドリエルのような市販薬の「睡眠改善薬」は一時的な時差ぼけや生活リズムの乱れにより眠りづらい状態のときに効果が期待されます。

参考記事:睡眠改善薬の市販薬おすすめランキング

 

まとめ

本記事では市販薬の特徴とアイディア商品を薬剤師の視点から紹介しました。

正直、薬剤師にとっても製薬メーカー各社から数多くの商品が販売され、同一ブランドでもシリーズとして細分化された商品群の違いを把握するのは難しい状況です。

さらに、育毛剤やダイエット関連では医薬品と医薬部外品/化粧品が非常に近い感覚で使われる独特な市場であり、インターネットにおいても曖昧な情報が溢れています。

市販薬は自分で選ぶことができますが、もし悩んだらドラッグストアの薬剤師さんに相談してみましょう。

市販薬の正しい知識を身につけて、自分に合った商品を選ぼう。 

薬剤師パパブロガーのアツポンも薬局では素朴な疑問を現場の薬剤師さんに聞いています。

たくさんの種類がある市販薬だからこそ、自分に合った商品を見つけてくださいね。