今回は、薬剤師の時給の相場について、職場別にどのサイトよりも詳細に解説していきます。
高時給の職場が知りたい薬剤師や、他の仕事の平均時給が知りたい薬剤師はぜひ参考にして下さい。
以下、目次となります。
- 薬剤師の時給の相場はどのくらい？概要を説明！
- 薬剤師の時給について職場別で紹介！
- 薬剤師で高時給を貰える職場は？金額別に解説！
- 薬剤師で時給を上げるために有効な方法は？
- 薬剤師で時給を上げたい方におすすめの転職サイト！
薬剤師の時給の相場はどのくらい？概要を説明！
薬剤師の転職サイトから割り出した平均時給は、約2,000円になりました。
エリアによって薬剤師の時給は異なりますが、時給1,800円を下回る求人は少ないです。
私の経験した職場は、アルバイトをしている病院薬剤師で時給2,500円、調剤薬局薬剤師で時給2,000円、単発の調剤薬局、派遣薬剤師で時給3,000円になります。
また、知人が勤める調剤薬局でも時給2,000円から2,500円が相場になっています。
薬剤師数が多い都心では、時給1,800円で募集をしている企業があり、逆に薬剤師数が少ない県では、時給2,500円前後で募集している企業も存在しています。
以下は、私が薬キャリや、マイナビ薬剤師、リクナビ薬剤師、ファルマスタッフなどの薬剤師の転職サイトを参考に割り出した、職場別平均時給です。
「調査方法」
- 雇用形態をパートに固定をして、各エージェントHPから職場別に検索を行った
- 老人介護施設、予備校、漢方薬局は詳細検索欄のフリースペースに入力後、検索を行った
- 検索結果の上位10個の求人から平均時給を計算した
- 時給2,000円～2,500円など、幅がある記載の求人は低い時給を元に計算を行った
表：大手転職エージェント4社の職場別平均時給
| 病院 | 調剤薬局 | ドラッグストア | 治験関連 | 介護施設 | 予備校 | 漢方薬局 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ファルマスタッフ | 1,970円 | 2,090円 | 2,130円 | 2,000円 | 1,930円 | 3,333円 | 2,000円 |
| 薬キャリ | 2,170円 | 1,960円 | 2,260円 | 1,833円 | なし | なし | 1,660円 |
| マイナビ薬剤師 | 2,080円 | 2,010円 | 2,110円 | なし | 2,025円 | なし | 2,366円 |
| リクナビ薬剤師 | 2,110円 | 1,940円 | 1,982円 | なし | なし | なし | 1,800円 |
職場別の時給相場は、ドラッグストアがやや高時給になっている事がわかりました。
予備校は公開されている求人が少ないものの、1コマ90分で5,000円の単価と、コスパの良い職場が多かったです。
また、漢方薬局については、求人数が少なく、転職エージェントによっては、平均時給が低いところもありました。
薬剤師の時給について職場別で紹介！
本項では、具体的に薬剤師の職場別の時給について解説していきます！
各職場毎に詳細なコメントも記載するため、合わせて参考にして下さい。
①：病院薬剤師の時給
- 時給：約2,000円
- 備考：時給アップが難しい職場
病院薬剤師の時給は、調剤薬局やドラッグストアに比べると、やや低くなる傾向になり、時給3,000円以上の求人は珍しいです。
都心でも田舎でも、時給3,000円を超える職場は少ないので、エリアによる時給の差が少ない点は病院薬剤師の特徴と言えるでしょう。
そもそも、病院の経営が黒字になっているところが少ないので、時給が高いと言われる薬剤師であっても、高収入の医師の時給よりは低いと考えて下さい。
また、病院薬剤師として時給で働く場合は、定期処方や外来の調剤を行う事が多いです。稀に病棟配属の、病棟業務を行うケースもありますが、週4、5でシフトに入っている場合を除き、基本的には、調剤メインで働く事になります。
病院薬剤師の詳細は、以下の記事も参考にして下さい！
加算を取りに行って病院に貢献したとしても、時給4,000円、5,000円と出すことが現実的に不可能な職場です。
②：調剤薬局薬剤師の時給
- 時給：約2,000円～（最大4,000円）
- 備考：会社や雇用形態、エリアによって大きく差が出る
調剤薬局はママ薬剤師やパートタイマーで働く薬剤師が多い職場で、会社や雇用形態、エリアによって時給に差があります。
例えば、私が本業として勤めている調剤薬局では、時給2,000円で薬剤師のパートを募集をしています。しかし、同じエリアで異なる会社では、時給2,300円のところもありますし、時給2,500円の会社も存在しています。
また、東京都では薬剤師数の飽和現象によって、時給が下がる現象が発生しています。
時給2,000円を下回る企業もありますし、派遣薬剤師は2,800円付近を前後しています。
時給に差が出来る最大の原因は、薬剤師の需要になりますが、誰もが行きたがらない田舎であったり、北海道の先端、中国地方などは時給3,000円を超える求人も多いです。
それでも薬剤師が集まらない場合は、派遣薬剤師として時給4,000円を超える求人が発生するケースもあります。
調剤薬局薬剤師の詳細については、以下の個別記事も合わせて参照してください！
同じ調剤薬局で働く薬剤師であっても、会社やエリア、雇用形態によって大きな差が出るポイントが調剤薬局の特徴です。
③：ドラッグストア薬剤師の時給
- 時給：2,500円～3,500円前後
- 備考：土日や深夜の場合、さらに時給がプラスされる！
大手ドラッグストア薬剤師の時給は2,500円前後が相場になります。
中には3,000円以上の求人もあり、調剤併設型のドラッグストアだけでなく、OTCだけを取り扱う店舗の方が、時給が高い求人もあります。
私の住んでいるエリアでは、時給2,800円がベースで、土日が＋200円、深夜になると＋100円時給が追加される職場もありました。
また、深夜でなくても、17時以降に長期で出られるパート薬剤師は、時給3,500円で募集が掛かっているドラッグストアもあります。
逆に、大阪や東京などの都市部のドラッグストアは、時給2,000円前後が多く、企業によっては、1,800円で募集をしているところもありました。
ドラッグストアの派遣薬剤師になると、求人数が調剤薬局に比べて少なくなり、北海道や東北地方で、勤務するケースが多いです。
派遣薬剤師で時給4,000円以上の求人もあるので、場所さえ選ばなければ、高時給で働く事が出来る職種といって良いでしょう。
ドラッグストア薬剤師の詳細については、以下の記事も参考にして下さい！
しかし、時給5,000円以上のドラッグストア求人は今だに見かけた事はありません。
④：治験関連の場合
- 時給：2,000円程度
- 備考：レアな働き方であり、勤務先は都内限定！
時給2,000円が相場になります。レアな働き方になるので、常時募集をしている職種ではありません。
時給3,000円以上の求人は原則ありませんし、週1～2回と少ない頻度では、応募条件から外れる場合が多いです。目安としては、週4以上シフトを組まないと内定が出ません。
派遣薬剤師としての求人は基本的にありませんので、時給も2,000円からアップ出来ない職業です。その他の特徴としては、エリアが限定されるケースが多く、勤務先が関東や関西の都市部に集まっています。
地方に住んでいる薬剤師は、引っ越す必要がありますし、時給だけを考えると、コスパは良くない職種と言えます。
⑤：老人介護施設で働く薬剤師の時給
- 時給：2,000円前後
- 備考：派遣薬剤師の求人は基本的にはない。
施設の薬剤師と呼ばれる事があり、正社員の方もいますが、パートタイマーとして働く薬剤師が多い点が特徴です。
転職エージェントによっては求人が少ないところもあり、働くの職場としても、やや珍しい働き方になります。
時給は2,000円前後が相場で、派遣薬剤師での勤務は基本的にありません。また3,000円以上提示する介護施設は滅多に見る事が出来ないので、時給の上限が低い職場と言えます。
⑥：予備校で働く薬剤師の時給
- 時給：3,000円程度
- 備考：時間外労働が多いため、注意が必要。
大手転職エージェントから検索した結果、1コマ90分、5000円の求人が1つしかありませんでした。時給に換算すると、1時間当たり3,333円になり、他の職種と比べて高時給だと言えます。
しかし、資料や勉強内容について、事前学習する時間を考えると、結果的に時給のコスパが悪くなる恐れがあります。
また、ネットに記載している求人は予備校講師パートの募集は極めて少なかったです。
スカイプで個別の科目を教える事も出来るので、副業としても需要がある職場と言えます。
⑦：漢方薬局で働く薬剤師の時給
- 時給：1,800円～2,000円前後
- 備考：漢方のみを扱う薬局は少ない。
漢方だけを扱う薬局では、時給が1,800円前後と低いですが、保険薬局と漢方併設の職場になると、処方箋を扱う業務も行うので、時給が2,000円以上になる場合が多いです。
漢方特化の薬局の求人は少なく、また、派遣薬剤師として漢方薬局に勤務する求人は先ずありません。
漢方薬剤師の仕事内容や働き方については、以下の記事も合わせてお読み頂ければ幸いです。
レアな働き方になり、時給も3,000円以下の求人が殆どです。
薬剤師で高時給を貰える職場は？金額別に解説！
上記では職場別に時給を紹介していきましたが、本項では、時給6,000円や時給5000円など、金額別に紹介していきます！
ぜひ、気になる時給の項目からお読み頂ければ幸いです！
①：薬剤師で時給6,000円以上の職場
時給6,000円以上の職場は非常に少ないです。
私は過去に一度だけ、時給5,800円の僻地求人を見かけた事がありますが、現在では時給6,000円以上のお宝求人は発生しにくいと考えた方が無難です。
仮に発生するとすれば、繁忙期である冬のシーズンで、基本的に1人、若しくは2人の薬剤師で現場をまわす僻地の調剤薬局です。
例えば、冬場で北海道エリアの派遣薬剤師などは、少ない確率ですが時給6,000円に近い求人がでることもあります。
6,000円以上を出せる職場は調剤薬局以外にありませんので、狙うのであれば調剤薬局一本で、忙しいハイシーズンを狙ってみましょう！
②：薬剤師で時給5,000円以上の職場
調剤薬局勤務で、長野県、和歌山県、岐阜県、静岡県、青森県の派遣薬剤師として、短期間勤務を行う条件で、ようやく時給5,000円以上の求人が見つかるかどうかのレベルになります。
基本的に職場は、調剤薬局ののみで、その他の勤務先では時給5,000円以上の求人が発生する事はありません。
また、転職エージェントのHPには、時給4,500円から5,000円と表記している場合があり、スタートが時給5,000円になる訳ではないので、注意が必要です。
実例として、私はファルマスタッフからメールで、「地方の派遣薬剤師、時給5,000円オーバー」の求人が送られてきた事がありますが、時給5,000円以上の求人は急募で、募集人数が1人だけの条件でした。
応募も直ぐに行わないと、断られてしまう場合が多いです。
③：薬剤師で時給4,000円以上の職場
薬剤師で時給4,000円以上を狙える職場は、調剤薬局薬剤師、ドラッグストア薬剤師、予備校の3つです。また派遣薬剤師として、雇用形態を変えて、全国に視野を広げてみると時給4,000円オーバーの求人は比較的容易に見つかります。
ただし、派遣薬剤師でなければ、時給4,000円を出す企業は少ないので、長期的にパートで働きたい方や自宅から最短距離の職場を探す方にとってはハードルが高いと言えます。
また、パートやアルバイトで時給4,000円を超えるのは、中小の調剤薬局で薬剤師を急募している企業などが挙げられます。
他にも、派遣薬剤師として時給4,500円で働いていた調剤薬局に交渉して、時給4,000円のパートに切り替えるなど、戦略的な方法も有効です。
④：時給3,000円以上の職場
都心や薬剤師数が多い地域でなければ、調剤薬局、ドラッグストア、病院、予備校の求人が比較的容易に見つかります。
病院薬剤師に関しては、上述したように、時給3,000円以上の求人は珍しいですが、エリアによっては3,000円前半で働ける職場も存在しています。
例えば、私の先輩は病院薬剤師のパートとして勤務していて、正社員からパートへ変更手続きをする際に、時給3,000円で折り合いをつけて、現在も働いています。
調剤薬局とドラッグストアは、人気がないエリアや、薬剤師が集まりにくい店舗で時給3,000円以上の求人を出している事が多いです。
薬剤師で時給を上げるために有効な方法は？
では、具体的に、薬剤師が時給を上げるためには、どのような方法を行えばよいのでしょうか。
様々挙げられますが、その中でも特におすすめの方法について本項では説明していきます。
①：直接交渉が出来る相手が近くにいる職場で働く
個人経営や小規模の会社を狙って、代表に直接交渉を行う方法が、最も有効な時給の上げ方です。
さらに、代表と共に働いて、一定の評価を得ることができれば、より時給交渉が成功しやすくなるでしょう！
もちろん、がむしゃらに頑張る必要はありませんが、パートでも、現在の仕事に追加して、何か会社の為になる工夫や努力をした方が、相手の印象もよくなります！
時給の決裁権がある方の近くで、アピールする事が第一歩になります。
②：急募求人だけに絞って転職をする
現在働いている職場から、時給アップさせるのは、簡単なものではありません。また、アップしても500円、1,000円と大きくアップする事はないでしょう。
そのため、今いる職場にこだわりがないのであれば、常に急募求人をチェックしてください。
特に調剤薬局では、急な欠員が出るケースもあり、場合によっては派遣薬剤師を雇って、店舗を繋いでいる企業も存在します。
急募の求人があるかどうかは、転職エージェントに聞くのが手っ取り早いです。
コンサルタントに直接「時給が高い求人で、急募を掛けている職場希望します。」と伝えて下さい。
エージェントは求人候補を紹介するので、タイミングを見計らって、「直ぐに入社を決めるので、時給を◯◯円上げてくれませんか？」と、ダイレクトに交渉してみましょう！
急募の企業に対して、アプローチをする作戦になります。
③：辞め時に交渉を仕掛ける
小規模な企業で使えるテクニックです。特に人手が足りていない薬局で、代表に直接訴えると効果的があります。
また、大手企業であれば、人手不足でも先ず交渉に応じないので、代表と交渉が出来るくらいの規模の会社に勤めている必要があります。
如何に「あなたがいないと困る」という状況を事前に作り出しておくのがポイントで、あなたにしか出来ない仕事を複数抱えた状態で、今後も成果を上げる事を口頭で伝えると、交渉も上手くいきます。
やり過ぎには注意ですが、辞め時のタイミングを計算して、仕掛けてみると、時給交渉がスムーズにいくかも知れません！
薬剤師で時給を上げたい方におすすめの転職サイト！
①：マイナビ薬剤師
マイナビ薬剤師は、大手企業で安定感のある、薬剤師向け転職エージェントです。
時給を上げる為に、コンサルタントが利用者のストロングポイントを詳細に把握して、交渉を代理で行ってくれる点が魅力です。
利用する際には、しっかりと自身の経験を伝える必要がありますが、コンサルタントがどうしたら時給が高い求人に巡り合えるのか、説明してくれた点も良かったです。
また、営業所も多く、実際に顔を合わせながら相談が出来る点もメリットです。
以下、マイナビ薬剤師の詳細について記載しているため、参考にして下さい！
面接や履歴書添削のフォローも手厚いので、初めての転職を考える方に適している紹介会社になります。
②：ファーマキャリア
ファーマキャリアは、コンサルタントの質は、そこまで高くありませんが、今よりも良質な条件の求人を、妥協しない姿勢で、紹介をしてくれる企業です。
職場の雰囲気など、現場重視の提案はやや弱いですが、時給を上げるだけに特化して、転職活動を行いたいのであれば、利用して損はないエージェントになります。
以下の記事に、ファーマキャリアの詳細について語っているため、合わせて参考にして下さい！
コンサルタントのレスポンスが早いので、他のエージェントと併用して利用しても効果的です。
③：ファルマスタッフ
現場まで一緒にコンサルタントが同行してくれるので、納得した職場探しが出来る点が高評価の、薬剤師向けの転職サイトになります。
職場の良かった点、悪かった点を腹を割って話してくれるコンサルタントが魅力で、また、派遣薬剤師の求人も扱っている点や、求人数も多くドラッグストアの高時給求人を持っている点も素晴らしいです。
ファルマスタッフの詳細については、以下の記事も参考にして下さい。
時給5,000円オーバーの求人もある紹介会社であり、ガッツリと働きたい薬剤師には、外せない転職サイトです！
まとめ
ここまで読んで頂き、ありがとうございます！
薬剤師の時給の相場は2,000円程度である事、職場や雇用形態、エリアによって異なる事などを説明していきました。
また、時給を上げる為には、求められた事だけを行うのではなく、経営者に対して具体的なメリットを提案しなければ、難しいのが現実だと言うこともわかりました。
調剤報酬が下がると言われている薬剤師の業界ですが、手堅く時給を上げるのであれば、転職を1つの選択肢にしたり、代表との距離感を常に意識してみましょう！
それでは、また！
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