薬剤師は日本中に浪漫を届けたい

現役薬剤師が、薬剤師の転職、仕事、バイトを語るブログ。他スポーツやゲームなど趣味も書きます。

薬剤師の勉強のためにおすすめの本15冊を紹介!

今回は、薬剤師の勉強に役立つ本を紹介します!

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現場で困った時に必要な本や、薬剤師のスキルアップにおすすめの本、また薬学生が勉強の為に読むべき本など、様々な場面において必要となる書籍をピックアップしました!

薬剤師の方でもっと勉強したいと考えている方や、薬学生で更に知識を磨きたいと考えている方は是非参考にして下さい!

以下、目次となります!

目次

 

新人薬剤師が現場で困った時におすすめの本!

薬効別 服薬指導マニュアル

こちらは主に投薬時に使える具体的な例で服薬指導に活用出来るマニュアル勉強本になります。病院やドラッグストアでも使用する事はありますが、1番使用頻度が高いのが調剤薬局に勤める新人薬剤師になります。

特に大病院の門前薬局で、業務量が多くて素早く仕事をしなければいけない環境の薬剤師におすすめです。疾患名からでも薬品からでも検索する事が可能で、知らない薬を調剤する時や服薬指導を行う時に、この一冊で完結する内容になっています。

指導のポイントとして患者さん向けの噛み砕いた説明文と、薬剤師向けの作用機序をおさえている点は評価が高く、使用上の注意や使用禁忌、患者さんに確認するべき症状まで余す事なく記載されています。

今日の治療薬というバイブルを購入した記憶がある私にとっては、新人時代に早く出会っておきたい一冊だと強く思います。

服用し忘れた時にどうするかや、授乳婦の内服の可否も詳細に書かれていますので、現場で聞かれやすい質問にも対応している点もおすすめです。

薬剤師歴が長くても聞いた事がない薬は正直たくさんあります。ある程度広く薬を触っていれば、一般名からある程度の薬効や疾患は予想する事が出来ますが、それでもたまに全く予想出来ない名前の薬も存在します。

3年目の管理薬剤師でもレアな薬が当たった時には十分に調べるのがあたりまえですし、調べるツールや指導する内容としては最強の一冊だと感じます。

この服用指導マニュアルを基礎として、マニュアル通りではなくてオリジナルの服用指導方法を自分で作ってみても面白いと思います!

実践 小児薬用量ガイド

子供の粉薬やシロップ、病院では注射薬に関して特にシビアに処方監査を行う事になる小児に特化した、ポケットサイズの実用的なバイブルになります。

病院薬剤師時代にも大変お世話になりましたし、病院内の薬剤師がほぼ全員使用していた使える本でした。

なぜなら、小児量は添付文書に記載がある薬品とそうでない薬品があり、ものによっては添付文書を見ただけでは解決できない場合が多々あります。

小児科以外の医師からの問い合わせや、量を確認する時に比較するエビデンスを調べるのに時間があまりにかかってしまい、業務が円滑に進ませることが出来なくなるので、その場でパッと解決できる本はとてもありがたかった記憶があります。

改定版では漢方薬に関しての小児量や、外用薬に関しても網羅しているので痒いところにも手が届く内容になっていて、この本一冊で小児科の領域の用量に関して強くなれる事間違いありません。

病院薬剤師では小児科の病棟に上がっていた薬剤師の白衣のポケットに丁度入っていたので、重宝して何度も確認する薬剤師の姿を目にしました。

私は夜勤業務の場合に研修医から粉薬の小児量を質問されるので、その都度この本を確認して答えていました。

よく出る抗生物質のプロキロは頭に入っていますが、珍しい薬も大病院前の調剤薬局でも処方される場合はよくありますので絶対に現場で役に立つ本になっています。

新人薬剤師としては、粉薬の小児量を暗記するくらいの気持ちで業務に臨んで欲しい意味でも、この本をおすすめします! 

薬剤師レジデントマニュアル

ポケットに入るコンパクトさに中身の充実さをプラスした、新人薬剤師においての必須医療マニュアル本になります。

疾患について基本的に広くカバー出来る内容になっている点と、信頼と実績のある神戸市立医療センター中央市民病院薬剤部の実力派メンバー達が執筆している点、現場における業務が実用的になる点が高評価の理由になります。

すべての文章に無駄がなく、簡潔にポイントをおさえて、調剤業務やフィジカルアセスメントなどの業務について記載があります。

また、急性期病院で学べる基礎をこの一冊で網羅出来ると考えると、1年目から2年目の薬剤師が持っているべき勉強本になり、勉強会にも容易に持っていく事が可能です。

それでいてコストパフォーマンスが良好な点はバランスが絶妙で、新人薬剤師は必見だと思います。

他にも薬学的なケアに関して処方をチェックするポイント、服薬指導、副作用モニタリングについて具体的な薬を出してシンプルに伝えています。

疾患における治療法だけではなく、腎機能や肝機能障害時に考えるべき項目、高齢者に対してのアセスメントや注意点、検査値の判断など、一冊で全ての場面に活躍できる大変優秀なバイブルになります。

私も新人時代に購入して付箋を大量に付けてページの折れ目が目立つくらい活用しました。どんな疾患の勉強会にも対応出来ていたので、勉強会に参加する時と調剤業務を行う時に常に左ポケットに入れていた記憶があります。

勉強会では直ぐに調べて実践と知識がリンクしやすくなりましたし、調剤業務では周りを探さなくてもポケットから瞬時に確認出来たのは大変助かりました。

少し古いので情報をアップデートする必要があるかもしれませんが、改定版が期待される新人薬剤師における困った時におすすめの勉強本です。

薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100 

「同種同効薬でどう違うのか?」「前回と比べて効果はどう違うの?」そんな悩みを解決してくれる、新人薬剤師必見の勉強本になります。もちろん、エビデンスを元に作成しているので、自信を持って患者さんに説明が出来ます。

この本を読破した薬剤師とそうでない薬剤師は大きく臨床で差が出来てしまうくらいに質がいい内容になっているので、特に新人薬剤師に読んで欲しい本になりますが、ベテラン薬剤師が読んでみても新しい発見が多くて、ためになると思います。

血圧の薬やストロングスタチン、血液をサラサラにする薬は日常的な現場で良く出会う薬になりますが、これらの場合分けや使い分け、服薬指導に役に立つ内容、疑義照会からの提案に関して、分かりやすく記載されて簡潔に比較している点が魅力です。

個人的には抗うつ薬同士の比較と抗てんかん薬同士の違いが苦手でしたが、この本を購入してからよりクリアに作用点や区別する事が出来ました。

著者である児島悠史さんの隠れファンである私からの個人的な意見としては、現場の薬剤師目線に立って実践的で親切丁寧な文章で描かれていて、人柄の良さが滲み出ている良作だと思います。

一冊持って読み終わった後は同期や後輩にも教えたくなる内容で、調剤薬局に1つあっても助かる勉強本だと思います。

薬剤師として知識が必ずアップする、おすすめな本です。 

病気がみえる 

薬剤師だけでなく、全ての医療従事者に優しいメジャーな勉強のための本で、教科書よりもイラストや写真を多く挿入している点が薬学生にも嬉しい内容になっています。

病気がみえるシリーズでは、領域ごとに11つの本があり、関わる疾患や薬に応じて選択出来るのも魅力の1つです。

私は、学生時代の実習先の病院でも、カルテに記載されている疾患名の略語から病態を調べるのにフル活用しました。病院であればDI室や病棟に上がっている薬剤師が購入している場合があるので、聞いてみるのもいいかもしれません。

自分が購入したのは病棟に上がることが決定した時でしたが、薬学生や新人薬剤師が早くにみても充分な知識が付いて、他の同級生と比べてリード出来ると思います。

特におすすめしたいのが、シリーズvol.1消化器、vol.2循環器、vol.3糖尿病・代謝・内分泌、vol.4呼吸器の使える四天王です。

なぜなら病院薬剤師だけでなく、薬局薬剤師ドラッグストアの薬剤師、MRの薬剤師に対しても使用頻度の高い疾患が網羅されているからです。

消化器の胃、十二指腸の範囲、循環器の虚血性心疾患と血圧や診断検査、糖尿病に脂質代謝異常、呼吸器感染症と喘息については実際に普段働いているとよく出会い、考える内容になっています。

カラーが多くて最新のガイドラインを遵守しているので、初めて読み始める人にも安心です。ページ数もボリューミーで読み応えがあります。

疾患を見える化するために検査の画像を分かりやすく解説してくれる点と、スマートフォンと連動してCT画像をスマートフォンに取り込み、視覚的に実臨床をアドバイスしてくれる点は他にはないシステムです。

チーム医療として薬剤師も知っておきたい内容も豊富で、例えばナースや栄養士目線でも疾患に対して記載してあるのは、在宅医療が必須になる今後に欠かせない内容だと思います。

具体的には、中心静脈栄養に関しての考え方や、合併症について考える事が出来る点が魅力と言えます。

内容が濃くて手が出しにくいかもしれませんが、インターネット上の誤った情報から引っ張ってきたり、印刷をするよりは病気がみえるシリーズのバイブルを持っていた方が自身の知識が広がります。

勉強会を開く事が決まりスライドを作成する時に大変お世話になった一冊です。是非、手に取って勉強してみて下さい。 

中堅薬剤師がスキルアップしたい時におすすめの本! 

一般社団法人日本静脈経腸栄養学会 静脈経腸栄養テキストブック 

NST専門療法士になる為に必要な勉強本で、ガイドラインに沿った内容になっているので、今の知識をもっと臨床に活かしたい薬剤師や、在宅医療を通じて、栄養士やケアマネジャーとディスカッションする場面を強くしたい中堅薬剤師におすすめです。

栄養は健康の基礎で源になる大切なキーワードです。

在宅医療に関わる薬剤師で、NST専門療法士を持っている場合は、周りからも一目置かれて、よりやりがいも上がる事だと思います。

本気で目指している薬剤師に向けては、問題集も販売しているので合わせて購入した方がベターです。

内容として栄養素の基礎から、経腸栄養について、静脈栄養について、実践的なルートや栄養とリンクした疾患の影響について記載されています。

薬に関してはではなくて他の医療従事者の働きを理解するためと、経腸栄養に関しての理解が出来る内容です。

経腸栄養法における薬剤投与と静脈栄養法における薬剤・栄養素の項目は知っておくべき内容だと思いますし、寝たきりのがん末期患者に対する在宅医療で、詳しく記載されている点は、知らない事が多くて他の薬剤師と比べて一歩リードできる知識になる事でしょう。

薬剤師だけでなく他の医療従事者向けでもあるので、病院内では薬剤師と看護師が一緒に勉強する光景はよく見ていて、微笑ましい思い出が蘇る勉強本になります。

現在在宅医療で活躍している薬剤師や、今から在宅医療を始める薬剤師にはためになる一冊だと思います。 

感染症非専門医・薬剤師のための感染症コンサルテーション

岸田直樹先生が執筆している、抗生物質に強くなる為の傑作です。タイトル通りに医療従事者の中でも、感染症を得意としない医師や薬剤師に向けてのノウハウ本になります。

薬剤師として抗菌薬に強くなる事は必須のスキルで、一歩踏み込んだ抗菌薬の知識を付ける事は、業務をスムーズに進める事に繋がります。

症例を元に話が進んで、サクサクと学べ、覚えやすく、病院時代にお世話になった一冊です。

また、複数内服している薬剤との実践的に考える内容や薬剤アレルギーが疑われる患者での問診ポイント、抗菌薬が効かないと思った時に考える事を網羅しているので、実臨床で非常に役に立ちます。

若手の医師や研修医の抗菌薬に対する質問や疑問を多く回答したり、処方を訂正してきた薬剤師は分かると思いますが、抗菌薬に対して知識が少ない医師は多く現場に存在しています。

そんな医師の悩みも解決する一冊で、薬剤師として医師へ提案力が高める事が出来る魅力的な良本だと言えます。

検査値や注射剤に関してもちろん記載しているので、調剤薬局に勤める中堅薬剤師や新人薬剤師でも学べる内容です。

特に、多くの診療科の処方箋を受け付ける大病院門前薬局に勤める薬剤師や、病院薬剤師に向いている本になるので、一冊持っていると安心する場合が多いです。

実際に私も一冊所有していて、web講演や勉強会で学ぶ内容よりも使い勝手が良くて今でも重宝している本になります。

薬学生でも読んで差し支えない中身になっていて、病院実習に向けて読んでみても多くの事を吸収出来ると思います!

薬剤師のための医学論文の読み方・使い方

勉強会を聞いている時に、全ての情報が正しいと受け入れて知識を増やしてはいけません。特に医薬品メーカーが主催の勉強会では、商品を良く見せてアピールする傾向にあるため、客観的に吟味して評価を行わなければ、正しい薬剤師とはいえないと私は思います。

そんな疑問を薄々感じていた自分を後押ししてくれた、統計学の基礎や研究からデータの信用性を理解するノウハウを学ぶ事が出来る良本になります。

第1章で紹介されている「医薬品情報を製薬メーカーに依存してよいのか」という問いかけが、真意であると思いますし、中堅薬剤師でもメーカー情報に頼りっぱなしの方は多いと思います。

製薬メーカーは1つの参考として活用して、どんな研究デザインの試験であるのか、母数はどのくらいなのかを詳細に調べる必要があると思います。

著者が医師と薬剤師なので、現場で役に立つ内容になっていてPubMed検索のコツやクリニカルクエスチョンの章では、実践的で興味がそそる内容になっています。

新人時代に良く分からなかったP値、ハザード比、95%信頼区間、クロスオーバー、サブグループ解析など、勉強会で良く出てくる言葉の解説も親切で、勉強会での内容も深く考える事が出来るようになるはずです。

現場の薬剤師は統計学に基づいて、患者様にアウトプットする能力はあった方がベターだと思います。

理論的に医師にも説明する事で、他の薬剤師よりも一目置かれる存在になる事が出来るはずです!

がん診療レジデントマニュアル 

がん領域に携わる医療人にとっては、有名過ぎるレジデントマニュアルです。

エビデンスを分かりやすく星マークで表記していて、最初に見た時は難しそうと感じていましたが、内容もオンコロジー領域に携わる人なら理解できる内容です。

ポケットサイズなので持ち運びにも便利ですし、内容はとても充実していて病院時代の研修医や3年目以降の薬剤師は購入している人が一定数いた印象です。

がん関係の参考書は多く存在していますが、基本的にこの本一冊で全てのがん疾患の病態や第一選択薬、第二選択薬を学ぶ事が出来ます。

手術での治療も記載しているので、どんな治療をしてきて薬局の薬が出ているのか分かってくると思います。

併用療法のエビデンスや比較試験の結論も盛り込まれているので、スキルアップしたい中堅には持って来いの内容です!

他にも、抗がん剤による副作用モニタリングや対策を紹介しているので、現場でも提案しやすく臨床能力が向上すると思います。

病院時代には被爆対策や血管外漏出について他のスタッフから質問される事が多い薬剤師にとって、急ぎの対応が出来たのはこの本があったからだと思います。小さい割に内容が濃いので読んでみるとその質に驚きを隠せないはずです!

がん領域に強くなりたい人は、是非手にとって見て下さい!

薬局マネジメント3.0 

薬剤師が行うべき役割と本質を解いた内容で、先を見据えた調剤薬局の指針や上手くマネジメントしていく為の方法を教えてくれます。

少し内容が行き過ぎている印象でしたが、発行されてから数年後の現在、薬局の未来像や、薬剤師としての質を問われる時代に突入していると肌で感じます。

第3章の自局の立ち位置を認識し、独自の戦略を描くに記載されている内容は特にこれから中堅薬剤師になっていく人や、現在そのポジションの薬剤師には読んで欲しい内容になります。

薬局を経営する視点と、現場を回している視点は必ずしも一致する事はありませんが、薬剤師では知らない人がいないほど有名人物である、狭間研至先生が伝える言葉には説得力があり、薬剤師として目指すべき人物像や、薬局のあり方を再確認出来る名作だと思います。

小規模薬局チェーンが今後生き残るには独自の戦略が必要であり、診療報酬を見据えた行動を取らなければ生き残っていけないという事が分かります。

昔から行ってきた薬剤師にとっては当たり前の内容かも知れませんが、私の様に病院薬剤師から調剤薬局に転職してから読む人にとっては刺激が得られる本なので、是非一読して欲しい勉強本になります。

マーケティングや薬局経営に携わりたい薬剤師にも焦点を当てているので、野心がある方にもおすすめな一冊です。 

薬学生が読むべき就職してから使えるおすすめの本!

Rp.+レシピプラス 

春、夏、秋、冬と年に4回発行される、内容の濃い薬剤師に向けた雑誌になります。雑誌といっても一冊毎にテーマが決まっていて、そのテーマに沿って読者を飽きさせない構成になっています。

テーマは疾患や疾患に対する薬品の場合が多いので、実践向けとして疾患とその治療薬として一連の流れで学ぶ事が可能です。

薬学生でも分かりやすい言葉で書いてある点と、図や表を余す事なくカラーで使用している点は、薬学生の1年生から問題なく臨床知識を学ぶ事が出来ます。

途中で薬剤師国家試験の様にテーマの問題を出題していて、理解出来たかを試せるのも勉強用の本らしい斬新な仕組みになっていて面白いと思います。

個人的には年に4回と言わずに毎月発行して欲しい雑誌になり、病院実習や薬局実習で疑問に感じたテーマと、この勉強本と内容がマッチした時は、パワーポイントのスライドを50枚以上作成出来る程の内容になり、大変参考になりました。

ガイドラインの改定や時事の流れにリンクして発行している印象で、常に最新の情報を得る事が出来るのも魅力の1つです。私は実習先の病院で当時担当してもらっていた薬剤師の方から教えてもらい、5年生、6年生の時には欠かさずチェックしていました。

社会人になってもバックナンバーを取り入れているので、少し前の興味がある内容だけを抽出して購入した記憶があります。

注意点は、余りに昔のものを購入してしまうと最新の情報ではない可能性があるので気を付けて購入した方がいいかもしれません。

薬がみえる

大学の講義で機能形態学や生化学、薬理学を勉強すると思いますが、本書は薬の効能効果とリンクして勉強する事が出来るので、知識が倍々形式で増える良本になります。

薬学生向けだけでなく、看護師や栄養士にも分かりやすい描写には定評があります。

個人的には大学2年生から使用すると理解が深まり、絵やイラストで記憶に残りやすい勉強方法になると感じます。

有機化学の勉強でも構造式を使って薬の説明をしているので、臨床と結び付けて勉強すると現場に出た時に気付きが多くなり、仕事で薬に関しての調べる時や、副作用の違いを調べる時などに疑問点を見つけ出す多くのアンテナを貼る事が出来ます。

大学の講義に持っていって授業内容と合わせて学ぶと二重丸で、私も学生時代に持っておけば良かった勉強本の1つです。

臨床で使えるポイントは薬理学がメインになり、疾患と薬によって受容体や作用点を把握していくと、より臨床向けになると思いますし、現場の薬剤師は中々作用機序から薬の説明を行いませんが、説得力のある説明をする為には作用機序や薬理学は避けては通れない道になります。

またvol1からvol3まで発売されていますが、vol3の感染症と消化器系の薬、抗がん剤の内容は勉強していて楽しくなりますので、最初はvol1からではなくてvol3から購入しても問題ありません。

図やイラストがたくさん挿入されているので、疾患別の薬に対してのスライド作りの参考にもなりました。

日経DIクイズ ベストセレクション BASIC篇

薬局界でお馴染み、日経DIの雑誌に掲載された現場で役に立つクイズ形式の実践問題集です。

古い情報を更新して厳選した100題は、薬学生にとって楽しみながら現場のリアルを感じる事が出来ますし、私の学生時代から今でも続いているので、その人気度が伺える面白さになっています。

現場では様々なシチュエーションが待っていますが、現場に沿った問題提起方法をしているので、疑問に思う事を疑似体験できる点は魅力的です。

睡眠薬切り替え時の注意点に関しての問題や、不妊症に出されたステロイドの処方意図、ステロイドを朝に処方する理由など知っておくべき内容が盛りだくさんで、キチンと解答解説が付いていますので親切丁寧です。

また、個人的には、解答について、薬剤師が会話形式で患者に説明している記載方法が気に入っています。

BASIC篇の他にもSTANDARD篇が出版されているので、BASIC篇をマスターしてからSTANDARD篇を行っても良いでしょう。

単発問題で隙間時間に持って来いの本なので、時間も有意義に使えて薬の勉強になるのは薬学生にとっては嬉しいはずです!

私が日経DIのクイズを知ったのは薬学生の5年生からでしたが、正直もっと早くから知っておくべき本だと思った一冊です。

医療薬学雑誌「薬局」

薬剤師であれば一度は目にした事がある、メジャーな医療薬学雑誌になります。

表紙に大きなテーマを取り上げていて、テーマに向けて医師などが現状や今後の方向性を記事にしている点が違いで、臨床における生の声を活字で読む事が出来る一冊です。

テーマを学ぶ事も大切ですが、中盤から後半にかけてのコラムなどの仕組みも読者を飽きさせない作りになっていて、毎回楽しんで読む事が可能です。

タイトルが薬局だけに調剤薬局薬剤師希望の薬学生に限定した雑誌だと思いますが、そんな事は全くありません。

病院薬剤師を目指している薬学生や、ドラッグストアを志望している薬学生にも内容は合うので、薬剤師になるのであれば読んでおきたい一冊になります。

紹介している薬剤師向けの医療雑誌「Rp.+レシピプラス」はイラストが多めであったり、優しい内容になっているのに反して、「薬局」では少し深く突っ込んだ医療に対して学ぶ事が出来ます。

また、毎月発行しているので新しい情報やモチベーションを保てるのもメリットになるので、知識を増やす意味ではNo.1の雑誌と言えます。

薬剤師のための添付文書活用ハンドブック

薬剤師において、信頼をおける媒体である添付文書を臨床にいかに活かすかを説いた本で、学生時代に学んだ代謝をなんとなく理解していた薬剤師には必見です。

腎代謝と肝代謝の医薬品に関して臨床にリンクしたり、自分で考えさせられる内容が記載されています。

腎代謝や肝代謝の薬は把握しているけれど、どれだけ減量すればいいのか、初めて出会う医薬品でも添付文書を見れば腎代謝なのか肝代謝なのかを理論的に教えてくれます。

薬剤師の世界では知識が優れている方と、学生時代のまま知識がない方と様々な人がいますが、社会に出てからは誰も教えてはくれません。

私は新人の時にひたすら添付文書から知識を増やそうと必死になっていましたが、もっと早くからこの本に出会っておけば、効率的に添付文書を活用出来たと思います。

腎機能肝機能であれば減量基準を元に疑義照会が出来ますが、たんぱく結合率との相互作用や、基礎のチトクロムの描写も薬剤師目線で非常に分かりやすいのが優れている点です。

注意点は発行年度が比較的に古いため良く使われる薬に関しては網羅しているものの、新薬には対応していない欠点があります。

また今後は添付文書の改定が決定しているので、項目が多少リンクしにくい説明になる点を注意するといいでしょう。

辞書の様な厚さはなくてコンパクトなページ数になるので、通勤時間を活用して読んでみても薬剤師として少しスキルアップが出来る一冊だと思います。 

まとめ

いかかでしたでしょうか。今回は薬剤師に関係したおすすめの勉強本を紹介していきました。

しかし、基本的には添付文書やインタビューフォーム、適正使用ガイドを軸にする事を忘れないで欲しいと思います。

勉強本がどれだけあっても、自分で現場や薬について疑問に思わなければ購入しても意味がなく身につかないはずです。

インターネット上ではエビデンスが低い情報が溢れています。教科書や参考書は良くまとめられていますが、あくまでも1つのツールとして使用して、現場で実践できると良いと思います。

少しでも薬剤師の力になれたら幸いです。それでは!

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キクオ