今回は、薬剤師向けのeラーニングについて、おすすめサイトを紹介します!
認定薬剤師の単位を取得する事を目的として、eラーニングサイトを活用する薬剤師も多いと思いますが、サイトの数が多すぎて、何を活用したらよいのか分からず、困っている方も多いのではないでしょうか。
本記事が、そのような方の参考になれば幸いです!
以下、簡単な目次となります。
薬剤師向けeラーニングのおすすめサイト5選!
本項では、薬剤師に向けて、おすすめのeラーニングのサイトを紹介していきます!
基本的にはeラーニングの利用には年会費がかかりますが、無料で公開しているサイトもあるため、それらを含めて記載していきます!
是非あなた自身の目的にあったサイトを探してみて下さい!
1:e-MR Pharmacens(e-MR ファルマシアン)
製薬会社サノフィが提供している、業務に役立つ情報や、現場の臨床スキルが学べるサイトです。質の良い講義内容を、全て無料で視聴する事が出来る点が、非常に魅力的と言えるでしょう!
基本的に他サイトにて、eラーニングやセミナーを受講する場合は、有料コンテンツの利用料として年会費などの対価を支払う必要がありますが、サノフィが提供するe-MRファルマシアンは一切お金がかかりません。
実際に講義内容を視聴してみると、1つのコンテンツに付き約30分間の尺で、各テーマに沿った勉強が出来ました。講演者は、薬剤師に対しての勉強本を執筆している著名な先生方が多く、内容の濃い講義になっています。
他には、コンテンツによって、PDFファイルから資料を印刷する事が出来るので、動画を視聴する前や見終わった後でも、勉強する事が可能です。
他にも臨床知識だけでなく、弁護士と薬剤師の資格を持つ赤羽根秀宜先生のコラムや、薬剤師のためのコーチングなど、痒いところにも手が届いています。
また、月に1回新しい内容の講義が行われており、それらを受講することで、月ごとに薬剤師が求めている情報を得る事が出来ます!
私は薬剤師2年目からこのサイトを知ったのですが、新人時代から知りたかったサイトの1つで、薬剤師であれば必見のサイトになります!
より詳細については、以下の公式サイトをご確認下さい!
薬剤師の疑問を適切に抽出し、最も現場に還元出来ているサイトだと言えます!
2:メディカルナレッジ
国民の健康推進を目的とする特定非営利活動法人医療教育研究所が提供しているeラーニングサイトになります。サイトでは、かかりつけ薬剤師の要件の1つである「認定薬剤師」を取得する為の単位シールを集める事が出来ます。
また、「緩和薬物療法認定薬剤師」や「認知症研修認定薬剤師」の受験資格取得の対象講座がある点も、他のeラーニングサイトにはない、メリットと言えるでしょう!
その他にも、高齢化社会が進む日本に対して、今後の薬剤師像にニーズを合わせた、先進的な内容の講義を受ける事が出来るので、緩和医療に携わりたい薬剤師や、認知症カフェなどを企画している方にはピッタリだと言えます。
本サイトにて、私が最も親切であると思った内容は、研修手帳に貼る単位シールや講義内容を手書きで書かなくても良い点です。
集合研修のページを印刷する設定になっていますので、研修手帳に1つ1つ受けた講義を書かなくても良く、研修手帳のサイズに合わせている印刷物を貼るだけで、手軽に申請できます。
単位シールを貰ってから直ぐに行えば良いのですが、忙しい薬剤師は後々にしてしまって、申請する時にいつの勉強会だったのか、など1から調べないといけません。
私も研修手帳を申請する時に、過去を思い出したり、調べながら研修手帳に記載していたので、非常に手間がかかってしまいました。
しかし、メディカルナレッジを活用すれば、簡単に研修認定薬剤師の申請する事が出来るので、急いで認定薬剤師を目指している方にも合ってるeラーニングサイトだと思います。
各講座の講師陣は、薬局を経営している薬剤師から大学の教授、NPO法人など、それぞれのエキスパートが揃っており、現在、全1032講座、344単位を取得する事が出来るので、質、ボリューム共に満点です。
受講コースは1年単位での設定になっているのですが、単位数に応じて料金体系が異なります。
認定薬剤師に必要な40単位を目指すのであれば、全120講座できっちりと40単位を取得出来るコースや、料金が高くはなりますが、全ての講義を受ける事が出来るコースなど、利用者のニーズに合わせて複数のプランがあります。
デメリットとしては、他のeラーニングサイトと比べると全体的に少し価格設定が高い点です。
より詳細については、以下のメディカルナレッジの公式サイトを参考にして頂ければ幸いです!
認定薬剤師を目指す目的で、よく利用されているサイトです。
3:MPラーニング
認定薬剤師対応のeラーニングサイトとして代表的なサイトとなり、医薬品卸のメディセオが教材コンテンツを提供しています。
1コンテンツ約30分とサクサク講義が進み、受講途中で別のパソコンに切り替えて利用可能で、また、繰り返し受講が可能な点も親切です。
疾患治療全般を網羅していて、疾患別の重篤副作用シリーズ、漢方講座も学ぶ事ができます。
臨床検査のコンテンツの中には、処方鑑査における検査値活用講座、薬機法関連や調剤報酬に関してもカバーしており、周りから情報があまり入ってこない個人薬局に務める薬剤師にも向いている内容だと言えます。
実践マネジメントコンテンツからは、リスクマネジメントや経営マネジメントも学べるので、医療だけでなく、経営にも繋がるヒントを得る事が出来るでしょう。
他にもサプリメントはもちろんの事、スーパーフードアドバイス講座や食事を基礎とする考え方を学ぶ事が出来るので、幅広く学びたい方にはピッタリな、eラーニングサイトです!
1日当りの単位取得制限はありませんので、勉強する日を決めて、スピーディーに受講し、一気に単位を取得する事も出来ます。
豪華講師陣も多く在籍していて、ファルメディコ株式会社代表の狭間先生の薬局3.0の講義内容や、他にも在宅を中心に活躍している薬剤師の仕事について熱い講義が満載です!
1番おすすめしたいポイントは、料金設定の安さであり、認定薬剤師取得済の方には、更新用に対してのお得なコース設定も付いているので、薬剤師の勉強のための本を多く購入するよりも、コストを抑えて学ぶ事が可能です。
認定薬剤師に必要な40単位を上回る200単位以上のeラーニングが目白押しで、漢方薬、生薬認定薬剤師の申請更新にもフォロー出来るサイトなので、是非活用してみましょう!
更に詳しく知りたい方は、以下のMPラーニングの公式サイトをご覧ください!
総合力が高い内容のサイトとして、おすすめです!
4:日本癌治療学会
通称、癌治(がんち)と呼ばれる、オンコロジー領域に特化しているハイレベルな薬剤師向けのサイトになります。
実際には、薬剤師だけでなく臨床腫瘍医など、がん領域の方が多く入っている学会になります。病院薬剤師の中でも、がん専門薬剤師を目指している薬剤師はまず入っている学会になっていて、私も数年間在籍していた学会サイトになります。
こちらの学会に入ると、がん医療を専門とするスタッフに対してのeラーニングを受講する事が出来ます。
私も過去にこのeラーニングを受けた事がありますが、各がん治療のガイドラインに沿った説明をしている事はもちろんですが、医師の視点からも考え方を学べるので、高度医療を扱っている薬剤師には特におすすめ出来る内容だと感じました。
がん治療やがん薬物療法、放射線に関しても勉強する事が出来るので、他の薬剤師と差別化を図る時には、もってこいの内容だと思います。
今後は、薬局でも高度医療を担っていく可能性が高いので、がん領域に興味がある方にとっては非常に有益なサイトになっています。
臨床腫瘍薬学会といった比較的薬剤師向けの学会もありますが、日本癌治療学会のeラーニングの質の高さは、群を抜いていると思います。
年会費を払えば、eラーニング視聴や、会員向けの情報ページ閲覧、学会参加費も少し安くなるので、がん領域に携わりたい薬剤師は必須です!
一般社団法人 日本癌治療学会の公式サイトは以下となります!さらに詳しく知りたい方は、是非チェックしましょう!
年会費は1万円で、本気で癌領域に強くなりたいのであれば、間違いなくおすすめできるサイトになります!
5:日本在宅薬学会
次世代を担う薬剤師の育成するために、1歩先の未来を考え行動している著名な先生らによる講義を受ける事が出来る学会サイトです。
在宅医療の内容に関しては、薬業界において一番手厚いボリュームになっていますので、今後の目指すべき薬剤師像を発見できるでしょう!
特徴的な点として、過去の学術大会の動画を見れると言った新しいスタイルを取り入れている点になります。内容を随時公開しているので、会場に行かなくても後日に講演を視聴する事が可能です。
日本在宅薬学会独自の認定薬剤師である「在宅療養支援認定薬剤師」の単位取得も出来ますので、勉強と資格を合わせた目標を立てる事が出来る点も魅力です。
まだまだ歴史の浅い学会になりますが、在宅医療のテーマは、今後必須になりますので、薬剤師におけるバイタルサイン講座を行っている学会として注目するべきサイトだと言えます。
講義内容も、介護保険制度の仕組みに関してや、注射薬に対しての配合変化や処方設計まで、在宅医療にフォーカスを当てたコンテンツが満載です。
年会費は1万円になり、学会に加入している間は24時間いつでもeラーニングを行う事ができます。また、学生会員であれば、年会費が1000円で済むのも大きなメリットです。
一般社団法人 日本在宅薬学会 について、より詳しく知りたい方は、以下の公式サイトを参考にして下さい!
特に薬学生にも分かりやすく、興味が出てくるジャンルなので、若手にもおすすめ出来るeラーニングサイトになります!
薬剤師がeラーニングのサイトを利用する際の注意点
薬剤師がeラーニングを利用する際には、いくつか注意しなければならない点があります。本項では、私が実際に利用した体験談も踏まえて、それら注意点を説明していきます。
これからeラーニングを利用しようと考えている薬剤師は、ぜひ参考にしてみて下さい!
1.単位取得だけの目的にしない
認定薬剤師になるには、勉強会の参加などで貰う事が出来る研修シールを40単位以上取得する必要があります。私が病院薬剤師の時にも、この研修シールを集める為に、月に数回、外部の勉強会に参加したり、学会へ出席しシールを集めていました。
しかし、勉強会毎に参加費が発生するため、40単位を集めるために、多くの時間とお金がかかりました。
その点、eラーニングは一定時間受講すると、1単位の研修シールを得る事が出来るので、隙間時間や業務後に、効率よく単位を集めることが出来ます。
eラーニングサイトによりますが、薬剤師研修センターで認められたサイトを利用すると、1日の単位取得制限がない場合もあり、早ければ数日で40単位を集める事が可能です。
eラーニングサイトの中には、動画を流しっぱなしにして、単位を取れてしまう場合もあり、仮に画面を見ていなくても、単位自体は簡単に取れてしまいます。
かかりつけ薬剤師の要件として認定薬剤師が必須になった時に、効率良く単位を取る為に、動画だけを1日中流しっぱなしにして、知識も何も得ないまま単位を取得している薬剤師も実際にいたと聞いた事があります。
eラーニングは、無料の場合もありますが、せっかく金銭を払って知識を付けるので、単位取得だけの目的にしないで、ゴールを設定して勉強する方が良いです!
単位取得も1つのゴールになりますが、メディカルナレッジやMPラーニングでは、臨床知識である薬物療法の他に、医療に対しての法律や、コミュニケーションスキルを上げるコンテンツなど広く学ぶ事が可能です。
自分が受けたい講義内容を自分で選択して、薬剤師のスキルを上げる様に注意して、eラーニングを利用すると良いでしょう。また、大手調剤薬局の中には、独自のeラーニングシステムもあり、従業員であれば、いつでも視聴する事が出来ます!
形だけのeラーニング受講にならない様に、しっかりと勉強しましょう!
2.単位の相互変換は可能か確認する
薬剤師によっては、eラーニングを受講する目的の1つとして研修単位を貰える点が挙げられます。しかし、eラーニングサイトによっては、単位を貰う事が出来ない場合もあるので、注意が必要です。
例えば、無料登録でeラーニングを行う事が可能なe-MRファルマシアンでは、どれだけeラーニングをこなしても単位を得る事が出来ません。また、薬剤師だけに特化していない日本癌治療学会のeラーニングも同様です。
次にせっかくの単位を取得しても、講義内容によって、単位が他の認定薬剤師に、相互変換する事が出来ない事を知っておく必要があります。
基本的には、4年以内に40単位以上の単位を取得すれば、認定薬剤師になる事は可能です。しかし、漢方薬、生薬認定薬剤師や緩和薬物療法認定薬剤師などになる為には、それに該当した講座を受講する必要があります。
メディカルナレッジでは、認定薬剤師の40単位はもちろん、日本緩和医療薬学会管轄の「緩和薬物療法認定薬剤師」を取るための講座もeラーニングで学習でき、日本薬局学会の「認知症研修認定薬剤師」の講座も受け、単位を相互変換する事が可能です。
将来的にかかりつけ薬剤師のみならず、特定の認定薬剤師を目指すのであれば、eラーニングを利用する前に、様々な認定薬剤師が取れるサイトは何処なのかをチェックしてみると良いでしょう!
3.学ぶ分野が業務とリンクしているか
店舗での業務や、普段触る処方箋とeラーニングの内容をマッチさせて、学習するように心がけてみましょう。
具体的には、在宅医療を1年目から行わせてくれる企業はまだ少ないので、在宅を2年目に行う予定であれば、1年目から業務と同時に在宅医療のeラーニングを学んでみるなど、プランを立ててみましょう。
特に大手企業に入ると大まかなキャリアプランが見えてくるので、3年目で管理薬剤師になるのであれば、マネジメントスキルを上げるeラーニングを2年目に視聴してみるなど、業務内容やキャリアプランとリンクして、eラーニングを活用する事が大切になります。
スマートフォンでも視聴する事が可能なので、通勤時間にコンテンツを予習して、業務の中で小さな目標を立てて実践してみるのも良いでしょう!
ここには記載していませんが、実際に私がスポーツファーマシストのeラーニングを視聴し勉強した際は、eラーニングで学んだドーピング薬を業務内で触るたびに思い出して、自分の中での知識にしていました。
特に調剤業務に関しては、しばらくすると慣れてくるので、樹木の枝の様に、eラーニングで学んだ知識を現場の業務と絡めて覚えることをおすすめします。
他にも、私は病院時代に癌領域に携わっていた事もあるので、癌治療学会のeラーニングを利用したりと、職場の場面に合ったサイトを選び、活用していました。
また、身の丈に合った領域を選択するのも重要です。いきなり癌領域のジャンルに手を出すのではなくて、薬剤師に特化したサイトであるe-MRファルマシアンから活用して、1つずつeラーニングを進めていく事が大切です。
現場の業務内容を振り返り、eラーニングが業務の何処にリンクするのかに注視して、効率良く学んでみましょう!
4.一度無料のeラーニングを試してみる
eラーニングを行う場合は、多くのサイトが1年単位の契約であり、有料による配信がほとんどです。
私が病院薬剤師の時は、年間1万円の出費でも、大きな額であり、eラーニングを受講する事にためらいを持っていました。このように、知識は付けたいけれど、なるべくコストをかけたくない薬剤師も多いはずです。
そのため、eラーニングを利用する際には、1度無料のコンテンツを配信しているサイトを活用してみると良いでしょう。また、有料のeラーニングであっても、事前に周りの薬剤師に相談し、自分に合ったサイトを選択することをおすすめします。
有料であるほど、手の届かない内容の講義が網羅されているので、安心ですが、本当にeラーニングが必要な状況であるのかを今一度見直してみましょう。
年会費を支払ったのも関わらず、仕事が忙しくなったとの理由に、途中から辞めてしまうのは本当にもったいないです。eラーニング受講をする時には、何か目的を考えて挑んでみて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
まだまだ紹介したいeラーニングサイトがありますが、今回はその中でも特徴的なサイトを紹介しました!
薬剤師の勉強ツールであるeラーニングは、いつでも何処でも出来る点が魅力的な、現代の勉強方法です。
パソコンでなくても、スマートフォンやタブレットがあれば隙間時間に勉強する事が出来るので、知識を付けて周りの薬剤師からも一目置かれる存在を目指してみましょう!
自分に合ったジャンルのeラーニングを見つける事や、単位取得だけの目的にeラーニングを活用しない様に注意して、是非、あなたに合ったサイトを有効活用してみて下さい!
私自身も勉強を怠らず、現場に還元出来るように努力していきます!
あなたに浪漫がある事を祈って!それでは、また!
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