今回は、お薬手帳アプリのおすすめを、現役薬剤師である私が熱く語っていきます!
実際に、数多くのアプリをダウンロードして、その使い心地をしっかりと確かめ、細かく調査したうえで、本当におすすめ出来るお薬手帳アプリを厳選したので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです!
以下、目次となります!
お薬手帳アプリとは?
服用しているお薬や過去に飲んでいた薬の情報、副作用歴にアレルギー情報などを1元化して管理する手帳の事を「お薬手帳」と呼んでいます。
現場では今現在も、紙媒体のお薬手帳がメインとなり、多くの患者さんが薬局や、その他の医療機関に持参して、薬剤師が薬の相互作用をチェックしています。
お薬手帳アプリとは、紙媒体の手帳をスマートフォン内で使用出来るサービスになり、今までのお薬情報をスマホ画面だけでなく、クラウド上に保存して、より便利な機能を導入した新しいタイプのお薬手帳になります。
紙媒体のお薬手帳から電子化へと見直されたキッカケが、震災におけるお薬手帳の紛失でした。そこからスマートフォンへ情報を1元化する流れが少しずつ広まっています。
一般的な機能としては、お薬手帳アプリが対応している薬局を現在地から薬局を探せる機能が付いていたり、QRコードでお薬の情報をアプリに取り込む事や、自分だけでなく、家族のお薬情報も一括して管理出来たりと、紙媒体のお薬手帳よりも、行える内容が多い点が特徴です。
行政や大手企業では、お薬手帳の電子化を促進させる様に動いているので、対応する薬局や利用者も増加すると予想されるアプリと言えるでしょう!
お薬手帳アプリのおすすめ10選!
今回の記事を書くにあたり、実際に多くのお薬手帳アプリをインストールしましたが、その中でも特におすすめのものを以下に記載します!
どのお薬手帳アプリが良いのか分からないかたは、ぜひ一読を!きっと自分にあったアプリが見つかるはずです!
①:日薬eお薬手帳
メリット | ・規模が小さな薬局を探したい時に便利 |
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デメリット | ・周辺検索機能で大手企業が少ない |
QRコードの読み取りやすさ | (4.5) |
特徴 | ・スタンダードで一般的な機能を網羅している |
提供組織(データ保存先) | 日本薬剤師会(健康の庫) |
日本薬剤師会が展開するお薬手帳アプリになります。電子お薬手帳を相互的に確認する事が出来る「e薬Link(イークスリンク)」システムの大本が、日本薬剤師会になり、e薬Linkに対応しているお薬手帳アプリであれば、利用者が異なるアプリを薬局に持ってきても、現場薬剤師がお薬情報の内容をチェックする事が可能になります。
アプリ内容は、一般的なQRコードの読み取り機能や、処方箋画像送信機能を搭載しています。また、スマホを破損しても、サーバーでデータを管理していて、バックアップやデータ同期機能で、万が一に備えた対策も持ち合わせています。
登録後、直ぐに使用出来るアプリで、ダウンロードの手続きに関しては複雑さはありませんでした。生年月日、血液型、体重をダウンロード時に入力して使用する事が可能です。
e薬お薬手帳が対応している薬局を、検索出来る機能を搭載していますが、実際に検索してみると、私の住んでいるエリアでは、ヒットする薬局が1つだけで、現在地から19km離れた薬局のみでした。
住んでいるエリアによって検索結果は異なると思いますが、使用した時に、気になるポイントの1つでした。
また、検索を全国設定にして、対応薬局を調べましたが、対応している薬局は小規模に展開している企業で、大手企業の薬局は少ない印象を受けました。
QRコードの発行に対応していない薬局に関しては、ユーザーが手入力で薬の情報や用法、日数など入力しなければいけないので、電子お薬手帳の対応している薬局の普及も今後の課題になります。
全体としてはシンプルな作りで、無駄な機能は搭載していない、スタンダードな定番アプリと言えるでしょう!
②:お薬手帳プラス
メリット | ・一般的な機能に加えて健康コンテンツも提供している |
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デメリット | ・日本調剤と提携した薬局しか検索出来ない |
QRコードの読み取りやすさ | (4.5) |
特徴 | ・日本調剤が制作したオリジナルのアプリ |
提供組織(データ保存先) | 日本調剤 |
大手調剤薬局である日本調剤が開発したオリジナルのお薬手帳アプリになります。
お薬手帳プラスの特徴は、自身の健康情報をアプリで一括管理出来る点になります。一般的な電子お薬手帳の機能を有していますし、体重、BMI、血圧、血糖値、脈拍、歩数や各検査項目も入力する事が可能です。
また、アプリ内でグラフを作成、可視化して、健康へのモチベーションを意識付けすることもできます。
その他として、アプリ内で読める健康コンテンツも熱く、「こころの休憩室」「流行ナビ」「薬剤師コラム」など、患者さん目線のカテゴリーで、為になる項目を提供しています。
デメリットとしては、日本調剤が運営する薬局や、提携した薬局だけ検索出来る仕組みになっている事が挙げられます。
実際に使用してみて、お薬手帳プラスの内容の多くが、無料で活用出来ますが、1部のコンテンツが有料である事と、準会員と本会員があり、準会員のユーザーは、家族管理の機能が使用出来なかった点は、少し残念に感じました。
総合的に見て、デザインは綺麗で、一般的なお薬手帳アプリに加えて、オリジナルなコンテンツを発信している点は評価出来ます。
QRコード読み取りもストレスがなく使用出来た点も含めて、おすすめしたいお薬手帳アプリの1つになります。
③:EPARKお薬手帳
メリット | ・アプリ内でポイントを貯める事が出来る |
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デメリット | ・ヘルスケア関連のコンテンツが少ない |
QRコードの読み取りやすさ | (5.0) |
特徴 | ・お得で利便性のある機能が多い |
提供組織(データ保存先) | フリービットEPARKヘルスケア |
お店の予約や受付順番などを手がけるEPARKグループが作成したお薬手帳アプリになります。
他のアプリと比較した時に、ヘルスケア系の機能よりも、利便性やお得感がある特徴を持ったアプリです。
例えば、かんたん決済の機能を導入していて、調剤予約と同時に、クレジットカードでスムーズな会計設定にする事が可能です。当日、現金で払いたい場合でも、薬局で現金払いの希望を行えば、その場で問題なく切り替える事も出来ます。
他にも、お薬情報登録などを行うと、アプリ内に独自のポイントが貯まり、EPARK加入店で利用出来るクーポンを発行する事が出来るメリットもあります。
また、医療費控除の明細書をCSV形式で出力出来たり、服薬カレンダーや検体測定結果を管理する事も出来るので、使用してみて、全体的に他のお薬手帳よりも、機能が充実しているアプリだと分かりました。
デメリットらしい点は見当たりませんでしたが、強いて言えば、ヘルスケアに関連したコラムや情報などが搭載していない事になります。
薬局検索機能で、ヒットする薬局数が多かったのも嬉しいですし、24時間受付の薬局や、クレジットカードを対応している薬局を絞って検索出来たりと、より詳細に検索する事が出来る点も魅力です!
EPARKお薬手帳はアプリの中でも総合力が高く、利便性のあるアプリになります!
④:お薬PASS
メリット | ・「飲み忘れ薬価」機能でアドヒアランスが上がる |
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デメリット | ・高齢者に対してデザインが少し派手 |
QRコードの読み取りやすさ | (4.5) |
特徴 | ・アイセイ薬局独自のお薬手帳アプリ |
提供組織(データ保存先) | アイセイ薬局 |
アイセイ薬局グループが展開するお薬手帳アプリになります。お薬手帳アプリのデータ保存先を自社で管理している点が特徴の1つです。
登録すると、SNSの様に、自分専用のアイコンを設定出来る点も、他のアプリとは異なります。
20代、30代の働き盛りの方でも使いたくなる様なデザインとテーマカラーを設定出来るので、登録する時に最もテンションが上がったアプリです!
処方箋情報の送信は、画像をFAXでアイセイ薬局に送り、受付を行います。アプリ内には、一般的な飲み忘れ防止のアラーム設定や、服薬カレンダー機能も搭載しています。
中でも面白いと思ったのが「飲み忘れ薬価」の機能です。月と年ごとに、過去の飲み忘れの薬を金額化し、グラフ化してアプリに表記する事が出来ます。
利用者が視覚的に把握する事が出来るので、どれだけ自身が薬を飲み忘れているのか、いくらの医療費を無駄にしているのかが、自覚出来るシステムになっています。
ホームボタンを押せば、現在の「服薬達成率」や「飲み忘れ薬価総額」がひと目でチェック出来、制作側のアイデアと工夫が反映されたおすすめのお薬手帳アプリと言えるでしょう!
⑤:harmo(ハルモ)
メリット | ・病院やクリニックと連携する事が出来る ・セキュリティレベルが高い |
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デメリット | ・写真による処方箋情報の画像送信機能がない |
QRコードの読み取りやすさ | (4.5) |
特徴 | ・ヘルスケア関連のコンテンツが豊富 ・カード会員は自動でアプリ内にお薬情報が登録出来る |
提供組織(データ保存先) | ソニー |
「健康を伸ばそう!AWARD」の母子保健分野おいて厚生労働大臣賞企業部門、優秀賞を獲得したお薬手帳アプリになります。
harmo専用のカードを所持するアプリは、他のお薬手帳アプリにはない内容になり、調剤された薬の登録を自動で行ってくれるカード会員と、薬の登録をQRコードや手入力で行うアプリ会員の2つの会員制度を導入しています。
harmoの魅力は、セキュリティレベルや医療機関との拡張性の高さの2つが挙げられます。
独自の情報分離技術で、個人情報とお薬の情報を簡単に第三者に特定出来ないシステムを導入しており、また、harmoを薬局だけでなく、医療機関も導入し、診療所と薬局の連携をスムーズに出来る機能を備えています。
実際に、地域によってはharmoを活用して薬薬連携を強化しているところもあります。
使用してみて面白かった点は、お薬手帳アプリとは思えないほど機能が充実していて、ヘルスケアをサポートする機能も多い事でした。
特に「みんチャレ」という機能はダイエットや勉強など50カテゴリーに分けたチャレンジを、仲間同士で行う事が出来る点が魅力的でした。
処方箋情報を送信する機能がなかったのは残念ですが、新機能の順次アップデートしていて、他のお薬手帳アプリよりも熱心に開発に取り組んでいます!
⑥:ヘルスケア手帳
メリット | ・お薬の調剤後にアプリに連絡が入る仕組みがある |
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デメリット | ・対応している薬局でないと使いこなせない |
QRコードの読み取りやすさ | (4.5) |
特徴 | ・2015年グッドデザイン賞受賞 |
提供組織(データ保存先) | PHC |
登録者が5万人を突破、大手企業である総合メディカルが展開するお薬手帳アプリになります。
2015年にグッドデザイン賞を受賞していて、他のアプリと比べると若干スタイリッシュなお薬手帳アプリです。
実際に使用してみると、シンプルで見やすい項目と無駄のない設計になっている事が分かります。派手過ぎず、内容もスリムでなので、高齢者だけでなく、若者に対しても意識して作られている印象を受けました。
QRコードの撮影はスムーズに行う事が出来、複数回行っても読み取りミスは起こりませんでした。
処方箋の写真を撮影して、薬局に画像を送信する機能と、薬の調剤を終えるとアプリに連絡が入る仕組みがあり、利用者の待ち時間短縮が期待出来るアプリです。
デメリットとして、ヘルスケア手帳が対応している薬局でなければ、処方箋画像を送信する事が出来ない点が挙げられます。
登録後の利用者設定では、ヘルスケア手帳に対応した薬局をどこか1つ設定しなければ、処方箋情報を送信する事が出来ないので、注意が必要になります。
e薬Linkに対応しているので他の薬局でも、お薬情報の相互閲覧は可能です。かかりつけの薬局が決まっていて、ヘルスケア手帳に対応している薬局であれば、非常におすすめなお薬手帳アプリと言えるでしょう!
⑦:hoppe(ホッペ)
メリット | ・薬局は導入費用やランニングコストがかからない |
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デメリット | ・成人男性には合わないデザイン |
QRコードの読み取りやすさ | (4.0) |
特徴 | ・電子薬歴システムである「Hi-story」と相性が良い ・子供向け可愛いキャラクターが登場する |
提供組織(データ保存先) | 株式会社ホッペ |
医療雑誌である日経DIにも多く取り上げられているe薬Link対応型のお薬手帳アプリです。
一般的な電子お薬手帳である、処方箋情報の送信やQRコードを搭載しているアプリになります。薬局側のメリットとして、導入費用とランニングコストが無料である点が挙げられて、コスト面の心配をしなくて済みます。
電子薬歴システムである「Hi-story」に記載した情報が、自動的にhoppeに反映されるので、セットで導入している薬局にとっては、効率的に仕事を行う事が出来ます。
処方箋情報の送信に関しても、薬局側に届いた際に利用者に通知してくれる機能も備わっているので、しっかりと処方箋情報が届いたかどうかも知る事が出来ます。
薬局側は調剤を終えると、hoppeユーザーに対して、調剤終了の知らせを送る事が出来ます。この様に、薬局側にも利用者側にも優しい機能を搭載している点がhoppeの魅力だと言えます。
個人的に使用した感想は、デザインがピンク主体であり、成人男性には少し使い辛い印象を受けました。
QRコード取り込みに関しては、ミス自体はありませんでしたが、取り込みスピードが他のお薬手帳アプリに比べると、やや遅かった点が気になりました。
キャラクターを登場させる事も出来るため、小さなお子さんの薬を管理する時には、最適なお薬手帳アプリです!
⑧:ルナルナお薬手帳
メリット | ・「家庭の医学」で医療情報を調べる事が可能 |
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デメリット | ・対応している薬局が少ない |
QRコードの読み取りやすさ | (4.5) |
特徴 | ・女性向けの可愛いデザイン |
提供組織(データ保存先) | エムティーアイ(ファルモクラウド) |
女性の健康情報サービス「ルナルナ」と薬局ICT事業を手がける株式会社ファルモが共同でリリースしたお薬手帳アプリになります。
QRコード読み取りや薬の情報を撮影して記録、管理出来る一般的な機能を搭載しています。アプリデザインが淡いピンク色になっていて、女性目線を意識している印象を受けました。
ルナルナお薬手帳は特に、妊婦さんや小さなお子様がいる方向けのコンテンツを提供している点が特徴です。
アプリ内では「家庭の医学」を無料で読む事が出来、女性が起こり得る疾患の説明と治療法、他にも、子供の病気や高齢者の病気も扱っている点はメリットに感じました。
その他の疾患も網羅しているので、自分で医療に関して調べたい方に合ったアプリだと言えます。
デメリットは薬局検索機能に対する薬局数の少なさになります。
e薬Link対応型のアプリではあるものの、ルナルナお薬手帳を扱うかかりつけ薬局の少なさが目立ちました。
ルナルナお薬手帳は、地域に根ざした薬局に導入例が多く、エリアによっては対応薬局が見つからない可能性もあるので、利用時には十分注意する必要があります。
機能面は申し分ないため、女性向けのおすすめお薬手帳アプリとして選出しました!
⑨:HeaLis+
メリット | ・ヘルスケア+αのライフログ登録機能があり |
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デメリット | ・処方箋情報の送信機能がない ・アカウント登録がやや煩雑 |
QRコードの読み取りやすさ | (3.5) |
特徴 | ・ツルハグループで主に使用されている |
提供組織(データ保存先) | インフォテクノ |
ツルハグループの調剤薬局で使用しているお薬手帳アプリになります。
一般的な機能であるQRコード読み取りや、カメラ撮影をしてアプリ内に、お薬情報のデータ保存が可能です。
数値を入力するとグラフにしてくれる「ライフログ登録」は、種類が幅広く、血圧や血糖値などのヘルスケアの観点からと摂取カロリーのダイエット、禁酒禁煙を記録する事が出来るコンテンツになります。
他にも労働時間の記録や、映画や読書の感想を記録出来るログを網羅しているので、他のアプリにはなかった、ライフスタイルまで考えられている点は魅力です。
デメリットとして、処方箋を送信する機能が搭載していない為、利用者はお薬受け取りの待ち時間の短縮する事が難しい点です。
また、アプリダウンロード後に登録時メールアドレスや秘密の質問に対しての回答を3つ入力するのが必須だったので、登録するまでが、他のアプリと比べると、やや面倒でした。
QRコードの読み取りスピードが他のアプリと比較して少し遅かったので評価を少し下げていますが、それを上回る、健康や生活の質に対してのライフログカテゴリーの多さと遊び心を評価して選出しています!
⑩:お薬ノート
メリット | ・薬の情報を手入力する事で自身の薬識が上がる |
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デメリット | ・処方箋情報を送信出来ない ・e薬Linkが非対応 |
QRコードの読み取りやすさ | QRコードなし |
特徴 |
・アプリ内にお薬検索機能あり |
提供組織(データ保存先) | カラダノート |
処方箋情報の送信機能とQRコード読み取り機能を搭載していないタイプのお薬手帳アプリになります。
電子お薬手帳相互閲覧サービスであるe薬Linkが非対応のアプリになるので、薬局に持参しても、実際に自分が服用している薬を手入力をして管理します。
処方箋情報を送信する機能がありませんので、使用してみて、利便性が他のアプリと比較して劣る印象を受けました。
しかし、利用者はお薬ノートに自分で手入力を行う事になるので、意識して薬に関しての飲むタイミングなど、理解を深めてアドヒアランスが向上出来るメリットがあると感じました。
そのため、自身の疾患や薬に対して、詳しく理解したいと思っている方に、特におすすめしたいアプリになります。
加えて「お薬検索」の機能が搭載されているので、製薬企業ごとの薬を調べたり、あいうえお順で薬の情報を検索する事が出来ます。
また、会員登録が無いのでサクッとアプリを起動出来る点も特徴です。他のアプリと同様に服用アラート機能と服用管理時間をユーザーが設定する事も出来、利便性は劣りますが、自分自身で薬の情報をしっかりと管理したい人向けのお薬手帳アプリになります!
お薬手帳アプリのメリットは?
お薬手帳のおすすめについて熱く語っていきましたが、では実際にユーザーがお薬手帳を導入することで得られるメリットとは何なのでしょうか。
本項では、それらについて具体的に解説していきます。
①:薬を受け取る際の待ち時間の短縮に繋がる
利用者目線のメリットは、薬局内での待ち時間短縮になります。
アプリによっては、処方箋を受け取ってからスマホで写真を撮影を行い、処方箋の情報を薬局に送信する事が可能です。中には薬局で調剤を終えると、アプリへとお知らせしてくれる機能を搭載しているアプリもあり、紙媒体のお薬手帳と比べると、現代的で優れているメリットになります。
利用者の生活に沿って考えると、処方箋画像を薬局に送信した後に、どこか用事を済ませたり、買い物に出かけたりと、薬局での待ち時間を有効活用する事が出来るのでおすすめです。
薬剤師にとっても事前に処方箋情報を送信してもらえると、在庫管理の面で助かったり、「待たせている」という考えを意識せずに、精神的に落ち着いた環境で仕事に取り組む事が出来ます。
お薬手帳アプリの処方箋情報送信機能は、利用者にも薬剤師にもメリットがある仕組みになっています。
②:過去の服用歴情報が失われない
お薬手帳アプリに登録された薬の情報は、アプリ内だけでなく、データ保存先にも情報を登録しています。
紙媒体のお薬手帳では、ページ数が無限にある訳でありません。複数のクリニックや薬局に通う患者さんはお薬手帳を2つ以上持ってしまう事もありますし、お薬手帳のシールを最後まで貼ると、ゴミ箱へと捨ててしまう方も多くいます。
そのため、紙媒体のお薬手帳は、過去に飲んでいた薬や、過去に起こったアレルギーなどを書いた貴重な情報を失ってしまう可能性があります。
しかし、お薬手帳アプリでは、必要な時に、過去の履歴を振り返る事が出来、仮にスマホを紛失したとしても、データを復活させる事が可能です。
お薬情報を1元化、データ化する事により、過去の情報も正確に忘れない様になる事が、お薬手帳アプリの最大のメリットと言えるでしょう!
③:家族のお薬情報も管理出来る
今後日本は超高齢化社会へと進み、認知症患者などで、アプリを自身で管理したくても、使用する事が出来ない方が更に増えてきます。
そんな時に、家族であったり、キーパーソンが電子お薬手帳を登録、管理していると安心です!
紙媒体お薬手帳の場合、家族の内服タイミングまで把握する事は難しいですが、電子お薬手帳のアプリには、服用アラートの設定も行う事も出来るので、飲み忘れ防止を家族がフォローする事が可能です。
④:ダウンロードにコストがかからない
今回の記事を書くにあたり、多くのお薬手帳アプリをダウンロードして使用感を確かめましたが、1部を除き、ほとんどのアプリは無料で使用する事が出来て、課金システムがありませんでした。
ネット環境があり、スマホがあれば誰でもアプリを使用する事が出来ます。大手企業が制作したアプリであっても、金銭は発生しないので安心して下さい。
アプリはお金がかかると思っている方は、一定数いるかもしれませんが、対応している薬局でも、無料でダウンロードの手順を教えてくれます!
お薬手帳アプリを使う時の注意点!
お薬手帳を使う際に気を付けてもらいたいことが幾つかあります。本項ではその中でも特に注意してもらいたいことについて記載しているので、ぜひ参考にして下さい!
①:薬局がQRコードを発行出来るかどうか
最も重要な注意点になるのが、アプリをダウンロードしても、肝心の薬局が電子お薬手帳に対応していないケースになります。
大手企業であるほど電子お薬手帳の導入化を各店舗に進めていますが、まだまだ電子お薬手帳の導入を行っていない薬局も多いです。
実際に私が住んでいるエリアで対応している薬局を検索しても、0件であったアプリもありました。
そのため、おすすめの方法としては、かかりつけの薬局を自身で決めてから、その薬局で扱っている電子お薬手帳アプリをダウンロードする方法になります。
そうする事で、重複したアプリを取る手間も省けますし、その薬局の薬剤師に質問すれば、より確実にアプリをダウンロード出来ます。
アプリを利用しようとしても、使えなければ意味がないので、お薬手帳アプリを考えている方は、対応している薬局選びから考えた方が良いでしょう!
②:処方箋情報を送信出来る機能があるか
利用者はアプリの機能で、薬局に処方箋データを送信する機能の有無を確認した方が無難です。
お薬手帳アプリの中には、処方箋情報をアプリ内に取り込む事しか出来ない種類もあります。
アプリを活用するメリットとして、薬局での待ち時間短縮は、大きなポイントであり、ダウンロードしたにも関わらず、アプリの強みを発揮出来ないのは、非常に勿体ありません。
実際にアプリを使用する前は、全ての種類に処方箋情報の送信機能が搭載していると思っていましたが、使用してみると1部のアプリでは、処方箋情報の送信コマンドがないアプリもありました。
初めてアプリを使用する方は、お薬手帳アプリの種類の多さにどれが良いのか、悩んでしまうはずです。処方箋情報の送信機能は、お薬手帳アプリの特徴でもあるので、利用時には、優先して考慮して欲しいポイントになります。
③:複数の薬局を利用していないか
アプリの種類によっては、指定された企業グループの薬局だけを検索してしまうシステムの場合があるので注意が必要です。
大手企業薬局で、独自のお薬手帳アプリをリリースしている場合は、薬局で自社のアプリをおすすめされるケースがあります。
いくつかの病院や診療所を掛け持ちしている時に、今後もその薬局1つにお世話になるのであれば、問題ありません。しかし、複数の薬局を掛け持ちしている方は、アプリの性質をもう一度、考える必要があります。
具体的には、一方の薬局でダウンロードしたアプリでは、処方箋情報の送信機能や登録がスムーズに行う事が出来るのに対して、他の薬局では、アプリの動線が上手く行かずに結局、2つ目の薬局、3つ目の薬局では、手入力で薬の情報を入力する羽目になる可能性が出てきます。
また、複数の薬局から1つのかかりつけ薬局にする事で、現場薬剤師も確実に電子お薬手帳を拝見する事が出来、より安全に相互作用の確認を行う事が出来る様になります。
お薬手帳アプリを検討する前には、かかりつけ薬局を1つに定めた上で、その薬局の薬剤師に相談する事をおすすめします!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
お薬手帳アプリはまだまだ世間に浸透していない現状です。お薬手帳アプリを使用してみて、こんなに種類があるのかと感じて、正直、現役薬剤師でさえ最初は戸惑ってしまいました。
お薬手帳は薬剤師にとって、適切な医療を提供する為の大切なツールです。アプリを導入する事で、患者さんのお薬手帳の持参し忘れや、正確な情報を薬剤師は知る事が出来ます。
また、アプリ利用者も薬局での待ち時間短縮などのメリットも多いと感じる事が多いはずです。
この記事を読んで頂いた方が少しでも、お薬手帳や薬剤師の事を認知してくれたり、薬局がお薬手帳アプリの導入を検討したりと、何かを気付きを与えられたら幸いです。
それでは、また!
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