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医薬品卸の薬剤師ってどうなの?仕事内容について熱く語る!

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今回は医薬品卸で働く薬剤師の業務内容や、年収、メリットやデメリットについて、詳細にお話します!

医薬品卸の薬剤師に興味がある方は、是非参考にして頂ければ幸いです!

目次はこちらです!お好きなところからお読みください!

目次

 

医薬品卸の薬剤師の業務内容!

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まず、医薬品卸の薬剤師の業務内容について、詳細にお話します!

薬剤師の中でもレアな職種となり、あまり馴染みがないかも知れませんが、以下に詳しく記載するので、是非参考にしてみましょう!

1.薬の品質管理

医薬品卸企業の各店舗ごとに薬剤師が配置されて、薬の品質管理を行います。卸企業であれば、各地域にある営業所に医薬品が保管されています。

都市部や薬の供給が多い地域では大きめの宅配センターがあり、薬剤師数も1人ではなく、数名いる場合があります。

基本的には各営業所に1人の管理薬剤師が配置されています。

配置薬の扱いに注意する物は、冷所保管、室温保管、金庫内保管など多岐にわたります。

薬によっては冷所保管でも具体的に温度の範囲が指定されている場合もあるので、毎日決まった時刻に温度計を確認し厳密に管理を行います。

供給や返品も多いので在庫数のチェックも行い、薬の数が正しいかどうかも確認します。返品に関しては箱が壊れていないかなど、不備のチェックも欠かせません。

錠剤だけではなく、注射薬も管理しているので医薬品卸企業に勤める薬剤師は多くの薬を手にする事が可能です。

注射薬にはバイアルやアンプルの容器で成り立っている薬品が多く、アンプルに関しては落としてしまうと破損してしまうほど脆いので丁寧に扱わなければいけません。

また、溶解液とセットで販売している薬も存在するのでどちらか片方が不足していると販売や返品不可になるので、シビアな業務になっていきます。

夏場に冷所保存の坐薬の扱いを誤ってしまい、溶けた状態で薬局に提供してしまうといった不備がないように、徹底した管理が求められるメイン業務になります。

2.薬に関しての質疑応答

DI室(drug information)と呼ばれる医療情報を網羅出来る部署で主に行う業務です。

医薬品卸売会社の営業担当者はMS(marketing specialist)と呼ばれて、MSは病院や薬局などで起きた様々な質問や疑問を自社に持ち帰り、自分で添付文書やドラッグインフォメーションを調べて考えたけども、どうしても不安な時などに医薬品卸の薬剤師に相談します。

医薬品卸の薬剤師は、その答えを薬学的な視点から導き出して解決するのが仕事になります。

薬の価格やシェア率などの事はMSが専門的で得意としている事ですが、医薬品に対する適応、剤形、用法用量はベテラン薬剤師に聞くのが手っ取り早いです。

薬によっては併用して使用される薬や飲食で効果が変わってくる薬も存在するので、飲み合わせや注意点も合わせて伝える事もします。

MSを介さなくても、急ぎの場合は電話で各薬局に相談内容を回答する場合もあります。

多くの医薬品を管理するので、同じ薬でも先発品と後発品のメリット、デメリットを把握しておく必要があります。

現場で働く調剤薬局勤務の薬剤師は自分の薬局で扱っている医薬品に関しては強いですが、自分の薬局で使用しない薬に関しては知識が浅い場合があるので、全ての医薬品を扱う事が出来る医薬品卸の薬剤師のDI業務は重要で、幅広い知識が必要になってきます。

また、情報を誤って伝えてはいけない責任がある業務でもあります。

3.薬の資料作成

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医薬品卸企業の薬剤師は、企業内への従業員に対しての教育目的で薬に関する社内資料を作成する場合と、医薬品を販売するに当たり、国に申請を行う目的で資料を作成する業務が存在します。

新薬が発売するタイミングや、話題になっている医薬品に関して、前もって情報を収集して勉強会を開いたり、朝礼時に勉強会として自社社員に向けて情報提供を行います。

新しい薬の情報をアウトプットする事は自分の知識になりますし、パソコンを使った資料作成は大事なポイントを抽出する能力やスキルも磨かれるので、とてもためになる仕事です!

卸企業に勤める新人MSは薬についての知識がほぼ0なので、薬についての剤形や規格、適応など簡単な事でも教えると非常に喜ばれますし、会社の業績を上げるためにも新人MSを育てる事は重要な業務になります。

また医薬品を管理するための資料作りや資料の保管も厳重に行っています。

薬1つでも膨大な量の資料になる場合があるので、申請漏れがないかをチェックは欠かせません。

資料作りの為に文字を記載する業務になるため、細かな作業が向いている人に合っています。これらはデスクワークになるので、体を動かしたい薬剤師にとっては苦痛に感じる人もかもしれません。

4.企業の雑務全般

薬剤師に特化した業務ではなくて、企業内のありとあらゆる雑務を行います。

珍しい例になりますが、急ぎの配達を行う場合で配達要員の人手不足の状況では、自らが現場まで薬を届ける場合があります。

卸企業は薬が届かないという状況は絶対に避けるべき事になるので、薬剤師でも卸企業の一員として稼働します。

また社内でも、製薬企業への問い合わせや資料請求、価格交渉から資料のチェックまで幅広く業務を行います。

薬局からの急配電話対応も行う場合があり、電話口での規格や剤形を確認する作業は必須になり、正確に行わなければいけません。

雑務は医薬品周りの掃除であったり、医薬品棚の配置換えであったりと環境整備に関しても行います。

管理している立場であるのでどこにどんな薬を置くと業務が効率的であるのかを常に考えて取り組む姿勢も重要になっていきます。 

医薬品卸の薬剤師の年収について!

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調剤薬局薬剤師ドラッグストアの薬剤師病院薬剤師、MRと比較して1番給料が低い働き方です。

国立や私立の病院薬剤師とは年収がいい勝負になり、新卒であれば年収400万程度になります。

卸企業に勤める薬剤師では中途の募集や、定年後の薬剤師が勤める場合もありますが年齢や経験が伴っていても年収が700万円を超える事はまずありません。

なぜなら薬剤師としての専門業務である、処方監査、調剤、監査、投薬、薬歴記載を行っていないので、経験がない薬剤師でも医薬品を管理する事が容易であり、薬剤師手当も少ない事が原因の一つです。

品質管理には薬学的な視点が求められますが、より一般的な企業の一社員として位置付けられているという認識になりますので、決して高給取りではありません。

給料は昇給と共に上がっていきますが、薬剤師で年収1000万円プレイヤーを目指すのであれば、実現は不可能に近いと思います。

またドラッグストアや調剤薬局勤務の薬剤師が転職をしても給料は下がる傾向にあるので注意が必要です。

そして医薬品卸の薬剤師は定時に帰る事が出来るので残業代もほぼ出ない事が年収を低くしている原因でもあります。

医薬品卸の薬剤師のメリット!

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以下、医薬品卸で勤務する薬剤師のメリットについてお話します!

残業が少なく、業務が楽など多くのメリットがあるため、医薬品卸で働こうと考えている方は、是非参考にして頂ければ幸いです!

メリット1.残業が少ない

定時出社で定時帰宅の超ホワイトな卸企業で働く薬剤師は多いです。

メインの仕事は医薬品の管理であるので、MRの様に外で仕事を行う訳ではありません。企業内からほとんど外出しないで、薬品管理に主に務めます。

医薬品を出荷する業務は薬剤師でなくても、卸に勤める職員が行う事が出来ます。

17時以降の問い合わせや急配は自分の持っている仕事ではありませんので、残業がほぼないのが現状です。

友人から聞いた話では9時前に出社して17時過ぎには帰宅できる環境でした。

基本的にその日までに行わなければいけない仕事内容ではないので17時頃に帰宅する事が出来て、次の日に仕事をまわす事は十分に可能です。

ごくたまに決算期や棚卸しの時期になると残る場合がありますが、それでも深夜にはなる事はなくて、19時頃までで帰宅する事が出来ます。

他の現場で働く薬剤師とは違い残業が少ない事はとても優れたメリットで、特に終業時間が遅いドラッグストア勤務の薬剤師で、プライベートの時間を大切にしたいと考えている人にとっては非常に羨ましい働き方になります。

メリット2.レアな体験が出来る

調剤薬局に勤める薬剤師は全国に多くいますが、品質管理をメインとした薬剤師の母数はとても少ないです。

薬局の数に比べると全国に医薬品を管理する企業がそこまで多くはないという点と、業務が比較的に楽であり負担が少ない為、離職する薬剤師が少なく人気の勤務先や企業では空きが出ない現状です。

経験したくても、タイミングが合わなければ、採用してもらう事は難しいです。

卸企業に勤めると医薬品の流通ルートを生で経験する事も出来ますし、価格交渉など調剤薬局薬剤師が知りたい裏情報も熟知する事が出来ると思います。

また、企業内の診療所に配属される薬剤師は更に数が少ないです。

そこでは企業の従業員の健康増進を目的とした薬学的アドバイスなどを行います。また企業で扱う薬の安定性のデータを検討したりと普段の臨床では考えない仕事を行うので、他の薬剤師よりもレアな体験をする事が出来て強みになります。

経験はそこの企業内でのみ威力を発揮するのに留まるかもしれませんが、物事を多角的な視点で見る事が出来るので、薬剤師にとって大きなメリットだと言えます。 

メリット3.業務が比較的に楽

慣れてしまえば、医薬品の品質管理は直ぐにでも覚える事が出来ます。常に動き回っている薬剤師界の職場とは異なり、何かに急かされる場面は少ないのが特徴になります。

調剤薬局では患者さんが目の前で待っている状況で、プレッシャーを感じる事がありますが、医薬品卸の薬剤師は直接的に患者とは会う事は基本的にないので、医薬品の急配なの例外を除けば、時間追われる仕事は少ないです。

医薬品の品質管理は決まった時間にチェックを行うので、完全なルーチンワークになります。

企業内での勉強会の資料作りも業務時間内に行う事が出来、慣れると比較的に楽な業務になるのでおすすめです。

あえて問題点を挙げるとすれば社内の対人関係になります。それさえクリアすれば問題はありませんし、異動をする事も出来るので大きな問題にはなりません。

仕事内容としてはノルマや業績を上げる事が限りなくゼロに近いので、医薬品卸の薬剤師は仕事の負担が少ない働き方になり、メリットだと言えます。

メリット4.他の業種と仲良くなれる

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卸企業に勤める薬剤師であれば朝礼時に製薬会社のMR、その他企業の事務員や営業職の担当など、普段薬の調剤業務や監査を行わない業種の人と親しくなる事が可能です。

特にMRとは、会社の数だけ出会うチャンスがあり、転勤も多いので出入りが激しく顔が広くなります。

MSに関しても現場で持ち帰った疑問点に対してヒアリングとアドバイスを行うので、必然的に仲良くなる事が多いでしょう。

薬剤師の業界で特に調剤薬局薬剤師は決まった業種で同じ人と毎日顔を合わす事が多いので、人によっては退屈に感じる人もいると思います。

MRやMSと仲良く繋がっていれば、いざ独立する時に医師の紹介や、耳寄りの情報を入手する事が出来るかもしれないので、他の薬剤師にはないメリットでいい縁に巡り合う可能性が上がります!

メリット5.調剤業務や服薬指導がない

卸企業で医薬品管理薬剤師の場合は、調剤業務に服薬指導といった薬剤師してのメイン業務を行う事がありません。卸企業には医師がいないので処方箋を発行する事も、受付を行う事もありませんので、調剤をする必要がありません。

見方によってはデメリットかもしれませんが、社会人になってからずっと調剤をしていた薬剤師や、調剤業務に向いていない薬剤師にとっては天国だと思います!

そのため、中途の薬剤師や、定年後の薬剤師の再就職が多いのが現状です。

個人的には薬剤師としての職務を全うしていないので残念に思います。

服薬指導に関しても薬剤師としての素晴らしい仕事だと思いますが、中には対人恐怖症で指導する事が難しい薬剤師もいます。

そういった人たちにとっては落ち着く仕事環境になるので安心して働く事が出来る働き方になります。 

メリット6.福利厚生が充実している 

企業内に薬剤師を配置出来る企業となると、ある程度世間から認められている企業で、株式も上場している企業が多くを占めます。

個人の調剤薬局に勤める薬剤師は、ディズニーパスポートが割引で購入出来るなど、企業間での取引きは基本的にはありません。

大企業では指定の宿が割引で泊まることか出来るなどメリットもあり、大企業であるほど、医薬品管理薬剤師の福利厚生は特に充実しています。

退職金も期待が出来ますし、産休育休も実績が豊富で、企業間でもお得な情報が多いです。

大企業の調剤薬局チェーン店を調べると分かりますが、福利厚生は充実していて安定しています。

しかし、長期的に考えてみると企業の薬剤師の福利厚生はメリットが多いので各企業の福利厚生をチェックしてみても面白いと思います。

特に面白いと感じたのは、指定された研修費用を立て替えてくれる制度で、薬学に関係のない電気系の資格などの講習会に無料で参加が出来る事でした。

またカフェテリアプランという社内規約で定めたポイントを決められた物事に使用する事が可能な企業もあります。

例えば社員食堂の昼御飯代としてポイントを当てれば、それだけ給料からの支出が減ります。大きな企業である程充実している可能性があり、他の働き方とは異なりメリットと言えるでしょう!

医薬品卸の薬剤師のデメリット!

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メリットの裏には必ずデメリットがあります。以下では、医薬品卸の薬剤師として働く不利点について、お話します!

どんなデメリットがあるか気になっている方は、参考にして下さい!

デメリット1.異動がある 

各都道府県に存在する医薬品卸会社や製薬会社、指定の薬を管理しなくてはいけない大企業には異動が伴う可能性があります。

定年を終えてから働く薬剤師や、新卒で入る薬剤師など様々ですが異動が余儀なくされるケースがあります。

大手の調剤薬局薬剤師では、全国勤務コースを入社時に決めたり、数年後に届け出を出したりして辞令を受けますが、全国勤務を希望しない限りは全国への異動はありません。

ましてや、調剤薬局に勤める薬剤師で全国勤務を希望する人は少ないのが現状です。

しかし、企業に勤める薬剤師は一般的な企業と同様に、異動と決まれば基本的に断る事は出来ません。

まだまだ卸企業の薬剤師は全国的に不足しているので、東北地方から東海地方へと異動を命じられた新人薬剤師もいます。

薬剤師として働いていると、異動に関しては、ある程度交渉する事が出来ますが、卸企業に勤める薬剤師は交渉が難航して、受けざるを得ない点がデメリットです。

新卒で内定を貰い、心がクリアで体力がある内は問題ないかもしれませんが、中途採用で40代の薬剤師で変にプライドが多かったり、家庭を持っている方にはストレスに感じてしまうかもしれません。

デメリット2.給料が低い

上述した様に、調剤薬局薬剤師、ドラッグストア、MRに比べると給料は低めの設定になっています。

給料が低いとされる病院薬剤師と比べても同等かそれよりも低い給料になり、基本給が同じくらいだとしても、残業代がある病院薬剤師の方が手取りが高い傾向になります。

また業務内容も管理するという業務自体は容易で、キャリアも積めない業務になるため昇級も期待が出来なくて不満が出てくる事でしょう。

薬剤師の武器である処方箋監査や服薬指導を行わないので、厳しく言ってしまうと薬剤師としての技能を活かしきれていないと判断されているため、必然的に年収が低くなります。

調剤薬局薬剤師では薬剤師手当と呼ばれる薬剤師であると貰える手当が月に3万円以上基本給とは別に付く場合がありますが、友人で卸で管理薬剤師を行なっている薬剤師は、薬剤師手当が1万円で嘆いていました。

薬剤師である強みは安定性と年収が平均よりも高い事だと思いますが、医薬品管理薬剤師は年収については目をつぶった方がいいと思います。

デメリット3.やりがいが少ない

世間の人がイメージする、調剤や監査を行わないところがほとんどになります。

一部の企業では会社内に診察室があり、処方箋が発行される場合があるので、その限りではありませんが、薬の種類やパッケージは見た事あるけど、実際に扱ったことがなくて、錠剤の色もわからない、処方箋の見方も不安という薬剤師も少ないけれど存在します。

調剤薬局などを経験して、定年後に医薬品卸企業の管理薬剤師として再就職する事が多いので上記の様な薬剤師は少ないと思いますが、間違いなく新卒で就職した薬剤師はやりがいがとても少ないと思います。

目の前に患者さんがいて、薬の説明をするためには、自分で薬の事を隅々まで把握しなければいけません。

しかし、目の前に患者さんもいなければ、調剤する機会もないため、薬剤師としてやりがいを見つける事は難しいでしょう。

厳しい言い方をすると、毎日が同じ事の繰り返しになる可能性が出て来ます。転職エージェントのコンサルタントに聞くと、若い内からはやめた方がいいとよく言われる理由はこういった働き方になるせいでもあります。

現場の声を直接聞く事が出来ず、実臨床を学べないという点は大きなデメリットです。

まとめ

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

医薬品卸は、薬剤師業界の中でも珍しい働き方になります。

私も学生の時には正直知りませんでしたし、調剤薬局、ドラッグストア、病院薬剤師、MR以外の働き方もあるのだなと感心した記憶があります。

無理なく働く事の出来る安定の働き方のある為に、やりがいや給料は少しマイナスに感じてしまう薬剤師はいると思いますが、薬剤師にも差別化を図る時に「経験」という言葉は大きなメリットになるのではないかと記事を書いていて思いました。

卸の医薬品管理を経験している薬剤師が少ない事は、あなただけの貴重な経験になると思います。少しでも業界の事を知ってもらえればいいかなと思います。

それではまた!

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キクオ