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薬剤師の公務員ってどうなの?現役薬剤師が熱く語る!

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今回は、薬剤師の公務員についてその職種や勤務場所、年収や福利厚生に至るまで、様々な面を詳細に解説していきます。

公務員薬剤師に興味がある方、公務員薬剤師のメリットやデメリットを知りたい方は是非参考にして頂ければ幸いです!

以下、目次となります! 

目次

 

公務員薬剤師の概要は?

公務員薬剤師と言っても、その分類は多岐に渡り、業務場所もかなり異なってきます。そのため、まずは公務員薬剤師の大まかな分類を説明した後、それぞれの職種について詳しく解説していきます。 

公務員薬剤師の分類は?

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上記の図のように公務員薬剤師は、厚生労働省に属している国家公務員と麻薬取締官、各都道府県などに属している地方公務員に大別されます。

地方公務員については、病院業務と行政業務に分割され、行政業務については、役所や保健所、分析センター勤務など、勤務先が多岐に渡ります。

1.国家公務員の薬剤師はどんな感じ?

一般的に国家のエリートとしてイメージされる働き方で、厚生労働省の所属の総合職である薬系技術職員として、他職種や他省庁の従業員と連携して薬事行政、食品安全、研究開発振興など多面的な仕事を行います。

デスクワークだけでなく、対企業とのコミュニケーションや、外へ発信していく力も必要になる、やりがいが強い職種になります。

基本的に医薬品や医療機器、化粧品の品質などの有効性や安全性の確保に、薬剤師国家試験の問題作成や制度の見直し、医療経済分野の診療報酬に調剤報酬、薬価や現場で働く職能の見直しや全体の評価など、医療を支える現場の制度作りを行っています。

また、薬剤師にあまり関係のない家庭用品の安全対策や、リスク評価も行います。

働いてからは、おおよそ2年毎に部署が変化するので、薬剤師の専門的な仕事内容の調剤や服薬指導だけではない働き方が可能です。

他の省庁へ異動する場合もありますし、様々なジャンルの仕事を行う場合もあります。

薬剤師がイメージしやすい仕事としては、医薬、生活衛生局総務課における薬剤師行政の運営や企画、患者さんのための薬局ビジョンを実現するための体制作り、医薬品を正しく販売するための制度作りなど、普段薬剤師が病院や薬局で働く時に、当たり前の様に感じている国絡みの環境整備を常に見直しています。

医薬品副作用被害対策室では、医薬品の副作用などで健康被害を受けた方に対して、救済する仕組みや対策も整備しています。

他にも日本だけでなく、国際的にも活躍する事が可能で、ドラッグラグ解消などの薬事規制を評価し、再確認する仕事や、海外と国内との国際会議のやり取り、企画の調整、国際情報の収集に分析、情報発信など責任感ある仕事も行います。

医薬品等の承認審査の取りまとめとして、優れた新薬や医薬品を現場に確実に届ける資料を作成したり、他機関との連携を密に仕事を進めます。

さらには、薬だけではなくてコンタクトレンズなどの医療機器の制度も見直します。

また病院薬剤師調剤薬局の薬剤師との接点としては、保険局医療課、調査課に属する公務員薬剤師が主に仕事を行います。

調剤報酬の統計調査を行ったり、医療費の動向を分析して改訂への資料を作成します。

部署外への出向も経験する事が可能で、主な出向先として、内閣府の食品安全委員会事務局や環境省の環境保健部、県庁、国立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)や国立がんセンターなど様々な場所で活躍する事が可能です。

薬学系の採用実績として、毎年5~9名程度の人数を採用していて、女性も採用実績があります。

2.麻薬取締官の薬剤師の業務内容は?

厚生労働省、地方厚生局麻薬取締部に所属している薬剤師を指します。薬物犯罪における捜査や情報収集を行ったり、医療に関わる麻薬の流通を監視するために定期的に病院や薬局、製薬企業に立ち入り検査を行います。

医療関係だけでなく、住民にも啓発活動や、相談窓口として薬物乱用防止を基盤に相談アドバイスも行います。

鑑定として薬品の分析、毛髪分析や成分をプロファイルする分析など、普通の薬剤師が行わない仕事を行います。

薬学の知識を有した者だけでなく、法律にも詳しい方が有利になると思いますし、研修も麻薬取締部以外に法務省、人事院や財務省が仕切る各研修を受ける場合があります。

また、捜査上で危険を伴う場合もある為に、逮捕術の訓練や拳銃を操作する訓練を行う場合もあります。裏社会に対しての仕事ばかりではなくて、身近な住民に対しての事件を防止出来るのも麻薬取締官の使命であり、やりがいになります。

長時間の張り込みに、被疑者の取り調べも行う場合があるので、ハードな面もありますが、薬剤師としての働き方としては希少であり、貴重なキャリアを積む事が出来るでしょう。 

3.地方公務員の薬剤師は?

各都道府県や市町村の地方公務員試験に合格して、病院や行政に配属される薬剤師を指します。国家公務員薬剤師と異なる内容として、厚生労働省に属する訳ではなく、各都道府県の職員として従事する点になります。

都や市町村の職員として働く事になり、大きく分けて病院勤務と行政勤務に分かれます。各市町村が運営している病院で、調剤業務、病棟業務など病院薬剤師として働く場合と、臨床とはあまり親しみがない行政職務の部署での働き方です。

公立の病院では、地方公務員試験をパスしないと入れない病院もあるので、希望があれば早い段階で各病院の募集要項をおさえて確認した方が良いです。

公務員として勤務しますが、病院勤務の場合は土日休みではない場合があるので、休みに関しても注意が必要です。

当直や夜勤など行う事もあったり、少数精鋭で調剤、注射の払い出しや病棟業務を行います。一般的な病院薬剤師の仕事と考えて差支えはありません。

一方、行政職務に希望をして配属になると、役所や保健所、分析・検査センターで働く事になり、直接的に患者さんに関わるといった仕事ではなくて、事務処理に外回り、水質汚染の検査、医薬品や食品の検査を行います。

成分分析では、依頼先に出向いてヒアリングなどを行うため、コミュニケーション能力も必要になる働き方になります。

保健所では、飲食店などの他の企業に対して衛生面でのチェックに加えて、指導も行います。要件を満たしているかどうかを確認したり、資料や掲示物の抜けがないか、再び指導が必要でないかと確認したりと地味な仕事を行う事が多い印象になります。

基本的には病院勤務か行政勤務かを面接時に話したり、希望を取る事になります。病院であれば、受けた市町村内で病院を異動する事もあります。行政業務では、病院よりも異動を伴う可能性があり、3年など決まった間隔で、保健所、分析・検査センター、役所内の他部署を異動する場合もあります。 

公務員薬剤師になるには?

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さて、公務員薬剤師の概要については掴めたでしょうか。

本項では、実際に公務員薬剤師になるための方法について、国家公務員薬剤師、麻薬取締官、地方公務員薬剤師に分けて説明していきます。

1.国家公務員薬剤師になるには?

毎年4月初旬に申込受付期間があり、4月末に基礎能力試験と専門試験が行われる第1次試験を受けます。合格通知は約2週間後に届き、合格者は5月末から6月初旬に行われる第2次試験に進みます。

第2次試験は小論文などの筆記試験や適性検査、面接を行い、6月末に最終合格者を決定して案内が届き、10月以降に内定が貰える流れになります。

国家公務員薬剤師は病院薬剤師や調剤薬局、ドラッグストアに比べるとパスする試験が1段階多くて、日付も決まっているので受験を考えている方は注意が必要です。

また、第1次試験地は全国の都市部で受ける事が出来るので、東京まで行かなくても良い設定になっています。2次試験に関しては、試験が行われる都市が絞られますので、住んでいる場所によっては都市部へと受けに行く可能性も出てきます。

薬剤師の国家公務員は非常に狭き門であり、その分やりがいが大きい職業になります。 

2.麻薬取締官になるには? 

上国家公務員の薬学系技術職とは異なり、国家公務員試験の「行政」又は「電気・電子・情報」の1次試験の合格者が麻薬取締部の採用試験応募資格者になります。

また、薬剤師の資格、もしくは薬剤師の国家試験合格見込みの方も対象ですが、29歳以下の年齢制限がある点は注意が必要でしょう。

採用自体は不定期に行われており、厚生労働省地方厚生局の麻薬取締部の採用試験をパスする必要があります。

稀に欠員が出る場合あるので、興味がある方は、厚生局のホームページをチェックしたり、最新の募集要項を確認することをおすすめします!

地方公務員の薬剤師になるには 

地方公務員については、都道府県や市区町村などで試験内容が異なる為、募集要項の詳細については、都道府県別のホームページからチェックして確認した方がいいでしょう。

一般的には教養試験や、専門試験、また面接や小論文等があり、それらにより合否判定が下されます。

また、応募締切日についても、各都道府県毎に異なる場合があるので十分注意して下さい。

インターネットから、自分が従事したい「都道府県名」に「地方公務員、薬剤師」のワードで検索するとヒットするので試してみましょう!

公務員薬剤師の働く場所は?

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本項では、公務員薬剤師の勤務先について説明していきます。勤務地を詳細に書くと非常に長くなってしまうので、今回は公務員薬剤師の中でも代表的な勤務地に絞って記載していきます!

1.公立病院

地方公務員試験に合格して、希望が通ると働く事が可能です。公立病院では、各都道府県や市町村での病院勤務となります。

例えば、横浜市の職員になった場合は、横浜市内にある公立病院内で配属が決まります。仕事内容も私立病院や国立病院と同じ業務内容であり、調剤、監査、注射薬の払い出しに病棟業務を行います。

他の病院との異なる点としては、小さい病院と比べると学術的な臨床に取り掛かっていて、最新の分析器具を使用出来たり、学会も多く出席している点になります。

他にも地方公務員は、狭き門をくぐった薬剤師なので、離職率も低い傾向にあります。初任給は他の調剤薬局薬剤師ドラッグストアの薬剤師に比べると低く、20万円程度になり、役職が付かなければ基本的に給料を多く貰う事は出来ません。

ボーナスも平均して4か月分と他の病院と比較しても差はなく、普通と言えます。

昇給に関しては、年齢と共にエスカレーター式に上がっていけるので、勤続年数により役職が付いてきます。周りでは、7、8年勤務すると1番初めの役職である副主任になる様です。

20代では25万円程度の給料で、30代、40代で30万円後半の給料になります。50代でも役職が付かなければ40万円台ですが、役職が付くと50万円台と病院薬剤師の中ではやや多めに貰える働き方になります。 

2.厚生局

全国にある地方厚生局内で仕事を行います。国家公務員試験をパスした薬剤師や地方公務員試験をパスして役所の配属になった薬剤師、麻薬取締官としても厚生局に入る事があります。

市役所、区役所など行政に関わる細かな規則を管理したり、提出物のチェックや他の医薬品を扱う会社に対して提出物を求めたりと、多くの企業を相手にして仕事を行います。

新人薬剤師になった方は、薬剤師国家試験が終わり、保険薬剤師としての申請を行う場所であり、3月や調剤報酬改変時など時期によって忙しい場合もあります。

土日休みで夜勤もなく、定時の終了を目指しますが、業務繁忙期は残業も行う事もあります。公務員は楽という考えを今でも持っている方がいるかもしれませんが、部署内によりますし、どんな仕事でも楽ではありませんので、その点は注意しましょう。

部署の異動は2、3年を目安に行われて、新しい内容の仕事を次々に覚えます。国家公務員の場合は出向もあるので、情報収集目的で国立病院や他の省にも研修を行う事もあります。

他には薬剤師国家試験の問題作成など責任感ある仕事を行う事が可能です。  

3.分析・検査センター

他企業や飲食店での水質の検査や、医薬品成分、食品成分、アスベストなど、環境に対して分析を行う職場になります。

薬剤師会と組んでいる場合もあり、依頼を受けて試料を取りに現場まで足を運ぶ場合もあります。衛生管理を目的として、ダニやアレルゲンを検査出来る薬剤師やシックハウス症候群と呼ばれる空気汚染に関する調査を行ったりと様々な仕事を行います。

医薬品や試料からクロマトグラフィーなどの分析を行って、基準値を超えて暴露させていないかを測定して評価します。

薬学部の講義で習ったガスクロマトグラフィー、赤外分光光度計、リアルタイムPCRなどを扱って、薬剤師だけでなく、他の現場スタッフと分析を行います。

学生時代に研究室で良く使用していた方には馴染みがあるかもしれませんが、薬剤師界で分析機器を扱えるのは、稀なので、他の薬剤師と差別化出来るスキルになるはずです。

ただし、薬剤師における専門的な仕事である調剤などは行わないので、一長一短があるのは知っておいてもいいかもしれません。 

4.保健所

薬剤師の専門スキルである、調剤や投薬は基本的に行わない働き方で、デスクワークなどの事務仕事に加えて、企業に対して現場まで足を運んで、検査や指導を行う働き方になります。

保健所からの立ち入り検査が調剤薬局に来る場合がありますが、薬局として施設基準が整備されているか足を運んで確認を行います。薬局に対してだけでなく、街として飲食店や美容院など、薬にはあまり関係のないお店にも立ち会う場合があります。

住民の健康を向上させるために健康推進活動も行いますし、地元の住民に還元出来る働き方になります。 

公務員薬剤師の年収や福利厚生は?

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やはり、年収や福利厚生は、働くうえで一番気になるところですよね!

本項では、公務員薬剤師の年収や福利厚生について詳細に記載していきます!

「薬剤師の公務員って実際にどれくらい年収を貰っているんだろう?」と気になっている方は、是非参考にしてみて下さい!

1.公務員薬剤師の年収について

公務員として働く薬剤師に関しては、年功序列で年収が上がり、40代50代になると調剤薬局に勤める薬剤師や、ドラッグストアで働く薬剤師よりも給料が良くなると言われています。

しかし、実際にトータルで計算してみるとそれほど差がないのが現実です。

1つに公務員薬剤師の初任給の低さが挙げられます。ドラッグストアでは新卒で手取りが25万円以上と初任給が高く、公務員薬剤師は基本給が高くても25万円になり、手取りは20万円程になります。

公立病院に勤める薬剤師はそれよりも低い場合があり、調剤薬局から公務員に転職した20代半ばの知り合いは、年収が下がったと嘆いていました。

8年ほど働くと役職が付きますが、現役で合格した薬剤師でも歳は32歳です。この時点で手取りが約25万円程度に増えていると思います。ボーナスは約4か月分で、満額6か月以上出る事は、基本的にないので、稼ぐよりもやりがいを求めたい方に向いています。

約8年間、調剤薬局やドラッグストア、製薬会社で働くと、年収600万円程度にはなっていて、手取り30万円以上は収入として入って来るでしょう。

ボーナスも評価が良ければ5ヵ月分以上出る企業があるので差が開くばかりです。

収入が逆転する50代についても、公務員は部長クラスの役職や良いポジションの方で年収700万以上になります。一方、大手の調剤薬局やドラッグストアで役職が付かなかった50代の勤務薬剤師が年収650万程度など、ほとんど差がありません。

最大のメリットとして、公務員の旨味である退職金が挙げられると思います。大きくまとまったお金を受け取る事が可能で、後半に生涯賃金をアップして巻き返せる理由にの1つになります。  

2.公務員薬剤師の福利厚生について

大手調剤薬局やドラッグストアにも引けを取らない内容の福利厚生になります。

最も驚いたのが、国家公務員の実例で男性職員に対する育児休暇を取った例があるという事でした。

もちろん女性に対しても産前産後休暇を取得出来ますし、育児短時時間勤務も可能です。育児をしてから復帰する女性もいますので、福利厚生の良さが分かります。

独身宿舎や世帯宿舎として公務員専用の住宅を賃貸する事も出来ます。退職金に関しては、間違いなく個人薬局や小規模の調剤薬局に比べると大きいので、長期的に見ても良い制度と言えるでしょう。

公立病院に勤める薬剤師の残業代は、自己申告制で約半分の時間を残業として付けている印象です。部署によって残業の制度は異なるので一概には言えませんが、比較的に福利厚生の質が良いのが公務員薬剤師だと言えます。 

公務員薬剤師のメリットは?

本項では、公務員薬剤師のメリットについてお話していきます。企業勤めの薬剤師とは異なり、様々なメリットがある為、それらをチェックしていきましょう!

1.やりがいが大きい

特に国絡みで行う国家公務員は、非常にやりがいが大きい仕事内容になります。

知らない事を把握して、正しい情報収集、交渉力やシンプルに伝える能力など、全てのパロメーターが高くなければこなせません。

調剤薬局の様に1日を終えて一息出来る環境ではない場合もありますし、調剤報酬改訂の資料作りや、情報収集などは絶対に間違えてはいけません。

薬剤師国家試験問題の作成や吟味に関しても、何度も見直しが必要となり、またルールに基づいて忠実に行わなければいけないため、正確さも求められる事でしょう。

国際的にも活躍する事が出来るので、外国語を読むスキルと話すスキルも必要な場面が出てきます。2年を目途に部署が変わり、全く新しい事にチャレンジする事になるので、次から次へと仕事をこなさなければいけません。

大企業も国が掲げるかかりつけ薬局やかかりつけ薬剤師の考えに沿って企業目標を立てるので、その根本を作っている厚生労働省の公務員薬剤師は大変責任感がある仕事です! 

2.昇格が手厚い

部署やポストが多く存在する点と、年功序列の制度が根強い為、しっかりと働けば役職が確約されている点は魅力があります。

公立病院でも、数字を追いかけて実績を積み上げた薬剤師が必ずしも上にいける訳ではありませんので、働いた年数がそのまま評価に直結します。

役職が上がれば年収も待遇も良くなるので、30代を過ぎたら転職は視野に入れずにキャリアを積んだ方が人生を謳歌出来るでしょう。

現状で簡単に入社出来てしまう大手調剤薬局やドラッグストアよりも、1次試験、2次試験の壁を合格出来た公務員薬剤師の方がレアであり、役職に就くまで耐えると、手厚い安心感が待っているので、ある意味先を見越した働き方になります。

自分で大きな仕事を取ってきたり、結果を出さなくてもエスカレーター式で昇格出来る点は、営利企業とは異なり大きなメリットであり、社会的にも安定した未来が掴める事になるでしょう!

公務員薬剤師のデメリットは?

メリットの裏には、もちろんデメリットがあります。本項では公務員薬剤師になるにあたり、デメリットとなる点について詳細に記載していきます。

1.給料が安い

手堅く稼ぐ事が出来る公務員薬剤師でありますが、他の薬剤師の働き方と比較すると年収が低い傾向になるので、お金を第1優先に考えている薬剤師にとっては、おすすめ出来ません。

他の企業でアルバイトを行う事も禁止されている点と、業績を上げてもボーナスに反映されにくい点がネックになると思います。

逆に長い間、公務員としてポストを確保して年数を重ねれば、満足する額まで届くかもしれませんが、間違いなく薬剤師で年収1000万以上を稼げる上手い方法ではありません。

今、50代の公務員薬剤師は良いかもしれませんが、若手の公務員薬剤師は、周りの薬剤師と給料を比べてしまうと腑に落ちない気分になってしまうこともおおいはずです。

公務員は安定しているという先入観やメリットが、薬剤師国家資格の強みを薄くしていると言えます。  

2.臨床を学べない場合がある

病院以外で働く公務員薬剤師は、原則臨床を肌で感じる事が出来ません。地方公務員試験をパスして希望を病院勤務にしたけれど、行政業務の方に希望を出してしまったり、どちらでも可能と答えてしまうと、病院には勤務する事が出来なくなり、臨床を学ぶ事が出来なくなります。

臨床に興味がない方は問題ありませんが、薬剤師であれば医療従事者として実臨床を学んでみたいと思うはずです。

長期実習では学生の内に薬局や病院から学ぶ事が出来ますし、自分にとって向き不向きも少し理解出来る事でしょう。少しでも臨床を学びたいと考えている方は、30歳まで臨床を学び、公務員試験を受けるという手段もあります。

これは、公務員試験の年齢制限まで現場で働く方法になります。

患者さんから直接感謝されにくい働き方でもあり、上手く実感されにくい可能性があるので、臨床知識を得たい方にとって公務員はデメリットに感じる事でしょう。 

3.副業が出来ない

個人的に公務員薬剤師の最大のデメリットになると思います。

公務員では、副業の禁止を法で定めているので、副業がバレてしまうと基本的に解雇になります。薬剤師国家資格のメリットは、時給が安定している点と、働き口が数多くある点であり、そのメリットを上手く有効活用出来ない点は、非常に不利だと言えます。

土日休みの薬剤師は、比較的時間にゆとりが出来るので、アルバイトを土曜日だけ行うなどバランスを取って、対価を貰えたり、自身のスキルを向上させたり出来ます。

しかし公務員という縛りがあるだけで、土日にアルバイトを行う事が制限されてしまいます。

薬剤師として調剤業務や服薬指導など専門的なスキルを永遠に学べず人生を過ごしてしまう恐れがあり、副業を行いたい公務員薬剤師にとっては確実にマイナスになります。 

公務員薬剤師になるときの注意点!

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公務員薬剤師を目指すにあたって、注意してもらいたい点について、記載します。薬学生で公務員薬剤師を目指している方や、一般企業から公務員薬剤師への転職を考えている方は、一読して頂ければ幸いです。

1.薬剤師として何を行いたいのかを明確にする

薬学生の時から、「将来公務員薬剤師になりたいのか。」、「なってからはどんな仕事をしたいのか。」、「公務員薬剤師になる事で、出来なくなる仕事は何か。」など事前に考えておく事をおすすめします。

例えば、麻薬取締官として働く事になれば、極端な話、薬局やドラッグストアでの処方箋監査や投薬などの薬剤師の基本的なスキルは学ぶ事が出来ません。

麻薬取締官の働き方は薬剤師の中でもレアであり、貴重な存在でやりがいもありますが、患者さんと直接触れ合い、疾患を改善、副作用を未然に防いだりといった実践的な臨床を現場で学ぶ事が出来ません。

将来をあまり考えないで、麻薬取締官の働き方がカッコいいからとふわっとした理由で就職してしまうと、長く続かなかったり、仕事にも精が出ないはずです。

公務員薬剤師は具体的にどんな仕事を行うのか、どのようにキャリアを形成していくのかに焦点を当てて、地方や市町村ごとに事前にリサーチしてから決意した方がいいと思います。

新卒で公務員薬剤師になり、思っていた内容の仕事とは違ったとならない様に、学生の内から薬剤師として何を行いたいかを明確にしておきましょう! 

2.年齢制限がある 

公務員試験の受講条件には年齢制限があります。薬剤師の国家試験を受ける年齢は最短でも24歳になる年になり、4年制大学から公務員試験を受験出来る方とは2年の差が生まれます。

私立の薬学部では、浪人して入った方や6年間の内に数回留年してしまう方など24歳以上で薬剤師になる場合が意外と多いです。公務員試験を受ける年齢条件が30歳以下になるので、本気で公務員薬剤師を目指す場合には、年齢を気にして薬剤師国家試験をパスしなければいけません。

実際に、3年間大手調剤薬局に勤めながら公務員試験を受けて社会人4年目から地方公務員として働いている方もいます。

年齢が若ければ若いほど、受験に落ちてもチャレンジできる回数が多くなるので、よりチャンスが増えて合格出来る可能性も増えるはずです。

薬学部では社会人として働いてから入学する方もいるので、仮に入学時の年齢が25歳以上であればどんなに頑張っても受験資格を得る事が出来ませんので、年齢制限の壁には十分に注意する必要があります。  

3.部署が変わりやすい

病院勤務の公務員薬剤師は少ないですが、行政業務をメインに仕事を行う公務員薬剤師は決まった年数で部署異動を余儀なくされます。

特に国家公務員では、行う仕事と部署が多い事、昔ながらの人事交流、研修も多いので若いうちは次々に新しい部署へと異動が当たり前の様に行われます。

調剤薬局やドラッグストアの全国勤務コースでなければ原則薬剤師は遠くの異動はありませんし、仕事内容も大きく変わりません。

しかし、国家公務員は部署により仕事内容がガラッと変わるので、部署が変わると1から勉強しなくてはいけない場合が出てきます。

例えば、外回りがそこまで多くない医薬品の成分の検査を取り扱う部署でに2年間働いた後に、保険薬局の査察を行う他の企業と接触する部署に配属される場合があります。

国の人事担当は、個人の向き不向きを把握し異動を決定するのではなく、あくまでも組織全体の効率化を図って異動を決定するため、自分の都合やわがままで同じ部署に居続ける事は難しいです。

変化を嫌う薬剤師や、対応能力が低い薬剤師には公務員が不向きだと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

個人的に記事を書いてみて、公務員の薬剤師はやりがいが非常にある働き方だと感じました。

しかし、薬剤師として免許をフル活用するにはマイナスな面もどうしても目立ってしまう印象でした。私は学生時代に一時期公務員に興味がありましたが、結果的に臨床に興味を持ったので、病院薬剤師を選択した過去があります。

公務員薬剤師の働き方としては稀な職種になりますし、若いうちにしか公務員試験を受ける事が出来ないので、今思えば公務員として働いても良かったかなと記事を書いてみて思いました。

本記事が、少しでも公務員薬剤師に興味がある方に届いてくれたらと思います。

それでは、また。

 

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